05
9
 クライアントから

今年もいつの間にか屋外で過ごしやすい季節がやってきました。
減築リフォームで中庭を造ったクライアントから、季節のお便りをいただだきました。

株立ちのアオダモの若葉が清々しい季節です。
ランチタイムを中庭で過ごされたそうですが、生活の中に中庭空間がしっかりと組み込まれているようで、嬉しくなるお話でした。
 
この計画は、40年を超える築年数の鉄骨造戸建て住宅のリノベーション計画です。
ご両親から受け継いだ住まいは、和室の続き間や日差しの入らない居間、北東の寒いキッチンなど、若い世帯の生活スタイルには、ちょっと使いづらい間取りでした。
窓を変え、断熱改修した上で、大きなワンルームを作り、6畳ほどのスペースを減築して中庭に変えました。
奥様が最も長くいるキッチンは、中庭のアオダモがみえて、風通しの気持ちよいベストポジションにレイアウトされた大きなワンルームの住まいに変わっています。

竣工写真がまだ works にアップされていませんが、工事の様子や最近のお住まいの様子などは、ブログからご覧いただけます。
blog>「中庭を作る減築リフォーム」

04
18
 建築家31会のメンバーのオープンハウスへ行ってきました

先々週になってしまいますが、建築家31会仲間の建築家のオープンハウスにおじゃましてきました。
土曜日には、千葉県市川市で、前田敦設計工房さんの「スロープの家・CUBE」 で、愛犬家のための住宅です。
建物内の外周をスロープが周り、 階段を使わない住宅です。
犬にとって、階段は足腰を痛めかねない危険ポイントです。小型犬では登れない、怖くて降りられないことだったあります。
そんな犬たちが、自由に室内を移動できるようにと考えられたスロープ住宅です。


お散歩帰りの足洗いやシャワーのスペース、滑らないような床材の検討、雄犬が粗相しても大丈夫な壁の仕上げ、犬が落ち着く天井に低い居場所など、愛犬家のためポイント満載の住宅でした。


キッチンもワンコが入れないように。
飼っているのはラブらドールレトリバーだそうです。大型犬なので、しっかりと仕切りにしたそうです。
うちのルパンくん(ゴールデンレトリバー)は、ここまで頑丈でなくても大丈夫だと思いますが、ワンコたちも個性豊かなので、飼い主さんに相談しないといけないところですね。
日曜日は、鎌倉へ。
こちらは、佐賀・高橋設計事務所の「木立の中のいえ」。
 
鎌倉からバスで少し朝比奈切り通しの方へ向かった環境の良いエリア。細い道を山際に向かったところにできた住宅です。


路地の行き止まりで、通りからは、ちょっとわかりにくいところなのですが、店舗併用住宅です。
お店にお客さんが来てくれるのかと心配になるようなところですが、個性的な商品や販売方法が考えられているんでしょうね。鎌倉って面白です。


2階には、リビングダイニングやお子さんの寝室。
大きな部屋ではないのですが、ロフトへの階段や勾配天井の上昇感が、ゆったりとした雰囲気にしてくれています。
木製の格子の組まれたはめ殺し窓は、東京ではできない、とてもうらやましいデザイン。
デザインとともに選ばれている建材も、素朴に質感を大切にしてるようで、余分なものはなく、すっきりとさわやかにまとめられていました。
まさに木立の中にあるような清々しい住まいでした。
建築は、造ることも楽しいですが、見せていただくのもとても面白いです。
今回の2軒は、どちらも個性的で、クライアントや建築家の個性が反省されていて、興味深いだけでなく、勉強になる事が満載でした。

03
26
 レーザーカッター

知り合いの設計事務所を、お願いしていることもあって、訪ねてきました。
訪ねた先は、hamanakadesignstudioの濱中さん。建築設計やイベントのお仕事と、ちょっと楽しいクラフトなどをされています。
今回は、設計で考えていたトイレのサインを、濱中さんがもっているレーザーカッターをつかって、切り出してもらおうと伺いました。

写真はレーザーカッターを使って、5.5mm厚のベニヤから、トイレサインを切り出しているところ。
濱中さんのところでは、このレーザーカッターで模型も作っていて、CADで作ったデザインを、さっと立体にして検討できるのは羨ましいところです。

少しづつ大きなものになっていきますが、薄いものだけでなく、ずっと大きなものも切り出せるCNCルーターを使って、スタッキングできる椅子も作っている。
これは座面と足が組み立て式で、バラせばコンパクトになり持ち運びも楽にできそうです。いろいろ実験してるそうです。

組み立て式の椅子が、3つスタッキングされてるとことです。
事務所にはレーザーカッターや3Dプリンターがあって、ちょっとした工作所の様子。

濱中さんは現在、CLTパネルを使って、住宅キットを作ろうとお仲間さんや構造設計者と計画中なのだそうです。
CLTとは、無垢の木材を集成してつくる厚みが9センチくらいから30センチくらいまである木材の板パネルで、最近注目の構造建材で、そのまま仕上げとして見せることのできるものです。
大きな木材板パネルを組み立てるだけで、住宅の大半ができてしまうのは魅力的です。
CLTの流通量がふえてこないと、コスト的にまだ厳しいようですが、考え方がシンプルなので、期待が持てます。
 
お願いして切り出したサインはこんな感じ。

切り出した側面の焦げ具合が、思った以上に深くて、簡単にペーパーをあてたくらいではなかなか落ちてくれないのですが、誤算でしたが、かわいらしく切り出せました。
 

12
7
 建て替えできない家

親から譲り受けて暮らしてきた家や土地が、また、もう何十年も前に購入した家が、建築基準法により建て替えのできない家であったという方は、東京にはたくさんいらっしゃいます。現在、そんな方とリノベーションの打合せをしています。

建築基準法では、確認申請の必要な建物、場合が定められています。新築する場合だけでなく、増築、改築、移築、大規模な模様替えや修繕、それぞれの工事において、確認申請が原則必要です。住宅用のエレベーターをつけたり、カーポートを作るにも必要です。
その中で、一般的な住宅である木造2階建ての規模の大きくないもの(200m2以下)は、4号建物という範疇に入り、これについては、大規模な模様替えや修繕についての申請が必要とされていません。
この辺りの法律の読み方からでしょうか、リフォームについては自由とか、大規模な修繕も確認申請いらない、極端な話としては、柱一本残してあれば大丈夫なんていう不動産屋さんや工務店さんもいるようです。
ですがそれは、そもそも正当な手続きを踏んで完了した建物について許されていることです。築年数の古い住宅では、完了検査を受けていないことが多く、これに当てはまらないことが多いのが現状です。

ここ数年そんな建替できない家の相談が多く、今年も数件のご相談を受けました。
耐震性能を強化して安心したい、断熱性を高くして暖かく健康に住める家にしたい、高齢化も進み、省エネを考えれば、切実な思いになってきました。
築年数の古いものは、構造体の老朽化が進んでいたり、蟻害が見つかったりする場合もあり、ほっておくことはできない状況が多いです。勝手に大規模な修繕をしてはいけないと言われても、なんらかの対策は必要です。

今回のご相談も、状況に応じて、役所とも相談しながら、対策を進めていますが、可能性のあるプラン提案をしたうえで、クライアントに方向性を検討していただいています。

09
9
 久しぶりに事務所メンバーでランチとお散歩

ここのところギルド・デザインも忙しくしておりまして、ブログの更新が滞ってしまいました。
模型製作では、アルバイトさんにも来てもらっています。
せっかくバイトさんに来てもらっているので、みんなでランチでもってことで出かけたら、事務所の大家さんにばったり出会ったので、お勧めを聞いてみたりして。
まあ、定番的ですが、代々木駅前のアンコールワットへ。
フォーと生春巻き、相変わらず美味しいです。昔よりちょっとお値段上がってましたが。

食事の後は、久しぶりに代々木ヴィレッジまでお散歩。

久しぶりにのぞいてみたのですが、平日でしたが(平日だから?)とても賑やかで、オシャレにカフェ、ランチがいただけそうです。
この街路でお食事してたら、なかなか素敵な気分になりそうです。

プラントハンター西畠清順氏が、世界じゅうから集めてきた不思議な植物を見るだけで楽しいところです。一時期、枯れそうな子もいたりしましたが、この日は、茂り過ぎなくらい生い茂ってました。
糸杉も、まあ立派に育っておりました。
代々木に来ることがあったら、寄ってみてください。
駅近です。

04
12
 歌舞伎鑑賞

 
知り合いから、歌舞伎座の招待券をいただきました。

歌舞伎座が新しくなって、しばらくたちますが、まだ出かけていなかったので、これは良い機会と、事務所メンバーで揃って、「四月大歌舞伎」夜の部を楽しんできました。
地下鉄で行くと、地下からのアクセスが良くなりました。
地下のお店はお土産や、ちょっとつまむお菓子やらで、買い物が楽しそうですが、開始まで時間がなくて、ここではゆっくりできませんでした。

新しくなって、劇場内はとても広がったように見えますが、1階にいると花道はすぐそこに見えて、迫力は以前のままのようです。間口は、旧歌舞伎座とそんなに変わっていないのでしょうか。


2階や3階席もゆったりしたように思いますし、以前より舞台が見やすくなったような気がするのですが、どうなんでしょうか。

桟敷席も素敵でした。いつかこんな席から観劇したいものです。足入れがあって、特に1階桟敷席は、特別らしいです。

相変わらず、ホワイエは狭いですね。
これが、日本の舞台の文化なんでしょうかね。幕間をくつろぐというか、幕間を楽しむというのもあっていいような気がしますが。
久しぶりの観劇でした。大看板の役者が居なくなったから、どうだこうだと、聞いていましたが、なんのその、随分と楽しませていただきました。

02
3
 スタッフの卒業

7年間働いてくれたスタッフが、1月で退職していきました。
千駄ヶ谷の美味しいお店で、送別会をして、彼女を送り出しました。

アメリカ留学先のインターンとしてギルドにやってきて、そのまま仕事に入ってくれました。語学を活かしてもらう仕事はなかったけれど、住宅設計については、一から十まで任せられるような経験は積んでもらえたと思います。
新しい職場は、ギルドデザインより少し大きな規模の建物を設計している事務所です。まだまだ、スキルを磨きたいという意気込みを話してくれました。
個人住宅は少なくなるようですが、ディテールにこだわり、クライアントとの生活感や好みを、住宅デザインのなかに、品格をもって美しく創り込んでいた意思を持ち続けてくれれば、ギルドデザインにいた時間が、少しは役にたってくれた事と思えます。
さらに大きくなるために卒業した彼女の空いた席をみると、やはり寂しいものです。
ということもあり、ギルドデザインでは、スタッフ募集中です。

送別会は、事務所をシェアしているスミカのメンバーとともに、ワインと魚の美味しいお店で。
市場のように生きの良い魚介の棚から、本日のオススメやら好きな一品をそれぞれ選んで、調理していただきました。
ちょっとお高いですが、満足のいくお店です。
ちなみにお店は「ボガマリ・クチーナ・マリナーラ」