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 「8坪でも広い家」で、セミナーします。

今週末の21日(金)から24日(月)まで、アーキテクトスタジオジャパンさんが、「総勢100人の建築家による大相談会」を東京、横浜、大阪で同時開催します。
ギルドデザインは、丸の内にある「ASJ TOKYO CELL」の会場に、模型展示とともに、21日と22日に参加しています。

また、22日(土)は、13時30分より1時間、磯村が、
「8坪でも広い家」と題して、狭小住宅の事例を通して、セミナーをいたします。
東京丸の内の素敵な場所にある会場です。
ご興味のある方のご参加をお待ちしています。

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 鉄骨階段

「茶の間のある家_リフォーム」の現場報告です。
少し前になりますが、鉄骨階段の取付が完了しています。
鉄骨屋さんとバルコニー廻りの庇や手すり、布団干しの金物の打ち合わせもあったので、階段の取付日に合わせて現場に行ってきました。
「茶の間のある家_リフォーム」は、いわゆる狭小住宅です。
細かくスペースを仕切らず、階段を室内に取り込み、段板だけの透けた階段にすることで、ボリューム感を抑え、部屋の抜け感をつくり、広がり感を演出しています。
できるだけ軽やかにと考えたデザインで、ちょっとしたところにもこだわりを持ってデザインしています。
鉄骨屋さんとの事前打合せのおかげで、全体としては、部材寸法や加工の仕方で、良い感じになっていましたが、その軽やかさのためのこだわり部分のポイントに、間違いを見つけました。
この段階ではわかりませんが、床や階段が仕上がってきたときに、ワンポイント大切な部分です。早速その部分の修正をお願いしました。
写真は直した後です。
 
現場での溶接は、火花が飛ぶリスクがあるので、好ましいものではないと思っていたのですが、鉄骨屋さんの持ってきているのは、「TIG溶接」。
これはいいですね。ステンレスやアルミの応接もできるようですし、火花が飛びません。これなら、少し安全に現場溶接がお願いでいます。
この「TIG溶接」であっという間に、階段の修正完了です。

これまでの現場の様子はこちらから
「茶の間のある家_リフォーム」
 

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 HOUZZに取り上げられています

数年前にお引き渡しした、建築面積8坪ちょっとの都心に建つ小さな木造3階建住宅「ろじのさき」が、住宅、建築、インテリアデザインのWEB情報サイト「HOUZZ」の海外サイトに取り上げられました。

「HOUZZ」の海外サイトでの掲載は、これで4度目。
ドイツ、スウェーデン、イタリアに続いて、今度はデンマーク。
HOUZZ デンマークのサイトはこちら
http://www.houzz.dk/ideabooks/70298456/list/12-altandoere-goer-graensen-mellem-ude-og-inde-usynlig 

今回は、バルコニーと室内を仕切る窓、ドア、ガラス。バルコニーと室内との関係のお話のようなんですが、またまた、読めません。
デンマーク語が読める方、ぜひ、 内容を教えてください。

現場の様子は、こちらからどうぞ、
「ろじのさき」現場 
竣工写真はこちら
「ろじのさき」works 
 

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 外壁工事進む

「茶の間のある家_リフォーム」は、外壁の仕上げ工事が進んでいます。

建物同士の間が狭く、お隣の外壁に手が届きそうです。
 
この現場では、ギルドデザインでは使うことの少ない金属製のサイディングで仕上げます。
普段は、モルタル下地に吹付塗装だったり、板金屋さんに金属板を折り曲げて仕上げてもらう金属板葺き。この現場では、狭い場所での作業性や仕上げ材料の重量を考える必要がありました。
隣家の外壁が近く、人が入るものやっとの作業環境であったり、構造の耐震補強はするものの、柱や梁の既存部材が細いこの住宅の軽量化への配慮です。

外壁に取り付くものは、サイディングを貼る前に下地となる材料を取り付けておきます。
上の写真の外壁から突き出たボルトは、エアコンの室外機を固定するためのもの。
お隣との間に塀のある高さまでは、室外機を置くことができないために、少し高いところに取り付けます。

新設した出窓の庇は、屋根屋さんに葺いてもらっていますが、外壁との取り合い部分には、見切り部材が入ります。
金属サイディングの端部収まりでは、部材を追加して雨仕舞いをよくします。
下は、外壁の出隅部分と窓周り。
部材を追加することで端部収まりを作るので、少し煩雑な感じにはなります。
 
外壁には、通気層を作ります。
断熱材の吸った湿気を逃がすために、<水は通さないが湿気は通す>というシートを貼って、仕上がりの外壁サイディングの裏側に空気の流れる層を作ります。
この層に、内部の湿気は、壁の中から抜けてくるが、外から侵入した水は、中には入らないというものです。
この層の空気は壁の下から入り、屋根のキワで外に抜けるようにしています。
下の写真がその層です。胴縁という細い木の厚み分が、空気の流れる層になります。

外壁サイディングの残されている部分は、金物屋さんが作ってきたプレートを、これから取り付けるために貼り残されています。
取り付けるプレートは、後から布団干しのフレームやバルコニーの庇、物干し金物などを取り付けるためのものです。デザインされたそれらのフレームの姿は、もう少し後のご紹介になります。

内部では、前回残っていた窓周りのウレタン吹き付けも完了しています。
狭い隙間に吹き込んでもらっています。

トップライトもつきました。

ユニットバスも付いています。
最近のものは、浴槽部分はしっかり断熱されています。
これまでの現場の様子はこちらからどうぞ。
「茶の間のある家_リフォーム」

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 ウレタン吹付

「茶の間のある家_リフォーム」の現場では、断熱工事が始まりました。
この現場では、現場発泡ウレタンフォームの吹付による充填断熱工事です。
断熱工事には、大きく充填工法と外張工法の二つがあります。
外張り工法は、構造体である柱の外側に断熱層を作る工法で、充填工法は、柱と柱の間の壁の中の空洞部分に断熱材を充填することで、断熱層を作る工法です。
それぞれに長所短所はありますが、どちらも大切なことは、隙間なく断熱層で建物を包み込むことです。

充填工法には、使う断熱材の種類が多く、コストの違いもあります。
現場発泡ウレタンは、現場で壁面や屋根裏に、水発泡のウレタンを吹き付けることで、ウレタンが発泡して隙間がなく膨らみながら断熱層を作っていく工法です。

この現場では、窓枠周りの細い隙間は、発泡ウレタン屋さんではなくて、工務店さん工事です。小型缶タイプの吹付材を使って、後日この隙間を埋めていきます。

ここは、1階のお風呂。
寒いお風呂にならないように、基礎から外壁までしっかり断熱します。
お風呂の天井部分の上は、2階のバルコニーで、2階が室内となる部分では、天井の断熱はしませんが、ここの上は外部。
しっかり吹付をしています。

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 基本設計完了

まだ仮の現場名のつもりですが、始まってから随分と時間が経ってしまった「敷地7坪の家」の基本設計がまとまり、クライアントから了解をいただきました。

敷地は、3方が隣地で囲まれ、間口は3mと少し、奥行きは7.5mほどの7坪で、防火地域のため耐火構造で計画します。
両国の敷地間口3.6mの計画でもそうでしたが、防火地域などで、建ぺい率が100%認められる狭小敷地では、工事用の外足場を立てるスペースも、もったいないので、外壁が敷地ギリギリになるように、足場は立てず、室内側から施工できる外壁材を検討しています。
大抵の工事では、建物の外側には足場があって、外から工事できるようになっていますでしょ。中からだけっていうのは、とても大変な事なんです。
窓も室内側から工事できるもの、いざという時のメンテナンスの検討、などなど、クライアントと相談しながらの計画です。

赤い壁が左隣の複合ビルの外壁、右は木造3階建てのお店(面しているのは2階部分)。
模型を作ってみると、ギリギリがよくわかって、設計もドキドキです。
今後の報告をお楽しみに。
これまでの様子は、こちらから
「敷地7坪の家」

 

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 サッシ取付、バルコニー防水、電気配線、設備配管

「茶の間のある家_リフォーム」の現場は、順調に進んでいます。
 週に1回、現場での打ち合わせと工事の確認を行っていますが、工事は順調です。
窓周りのサッシが取り付き、バルコニーのFRP防水が終わり、電気の配管配線も進んでいます。水道ガス関係の配管も終わっていて、そろそろ断熱工事です。

 
 
お隣との境界ギリギリにある既存バルコニーを、防水からデザインし直します。
小さなバルコニーですが、洗濯物を干すにはとても大切なバルコニーです。
 
 
 
 
 
 

スイッチやコンセントは、使い勝手の良いように、そして、デザイン的には目立たぬように、図面上に寸法を入れて位置決めしています。
電気屋さんがその位置にボックスを入れてくれています。
 
 

給排水、ガス設備の配管も断熱工事前にしておかなければならないところは、完了です。
水道、温水の配管はほぼ完了しているので、漏れがないかを水圧をかけて確認しています。
 
 
この現場では、基礎のコンクリート周りは、スタイロフォームという板状の断熱材を接着密着させて、基礎断熱を行います。木造部分は、現場発泡ウレタンを吹き付けることで、隙間なく断熱層を作っていきます。

現場発泡の予定日は決められていて、それまでにやっておかないといけない工事が、順調に進んでいます。
断熱層は、隙間がないように施工することで、有効に効果を発揮します。そういう意味で、現場発泡ウレタンの吹き付けを選択することが多いのですが、吹き付け職人さんの認識が足りないと、吹き付け厚みが不足することがあります。
隙間なく施工することは当然として、そのことに十分気を使ってもらうように、現場にはお願いしてきました。

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 「天ぷら天ふじ_7坪の家」が、fevecasaにピックアップされています。

9年ほど前にお引き渡しした店舗併用住宅「天ぷら天ふじ_7坪の家」が、デザインを選ぶ住宅のWebカタログ「 feve casa 」の特集記事「まとめ」で取り上げられています。

お題は「可能性は無限大!狭小住宅で広々・快適に暮らす4のヒント」です。
この狭小住宅にはぴったりのテーマです。
4つのヒントのうち2つが、「天ぷら天ふじ_7坪の家」からのもので、
ヒント2の、「吹き抜けで、とにかく光を取り入れる」 、
ヒント3の、「お風呂やキッチンにはスペースを割く」、です。
ちょっと、文章に間違いがあって、記事には、敷地7坪と書いてありますが、「天ぷら天ふじ_7坪の家」は敷地は9坪で、建築面積が7坪の家です。
どちらにしても、極小の敷地には違いないですが。
1階に建主ご夫婦が営む揚げたててんぷら販売のお店「天ふじ」があり、1階奥と2、3階が生活スペースです。
下町商店街の密集地、9坪の敷地でも、明るく広さを感じながら住んでいただけるように、建主さんと、住まい方を相談しながら作り上げた木造3階建ての住まいです。
「 feve casa 」の特集記事「まとめ」とともに、ギルドデザイン works で、
「天ぷら天ふじ_7坪の家」の竣工写真をごらんください。
ちなみに、現在、敷地7坪の家を新たに計画中です。
こちらもブログに、不定期ながら計画の様子を、アップしていますので、ごらんください。

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 「ろじのさき」の写真がHouzz海外サイトにアップされています。

三たびとなりますが、「ろじのさき」が、また、Houzzの海外サイトの特集記事で、ピックアップされています。

「ろじのさき」は敷地面積13.6坪という狭小敷地に建つ住宅です。
建ぺい率60%のため、建築面積は8.1坪という都市に建つ小さな木造3階建ての住宅です。
多分、海外サイトでも、そんな小さな住宅とは、思いもしないで、写真だけがピックアップされているのだと思いますが。
今度は、イタリアです。特集テーマはどうも「夏を過ごす屋外の小さなスペース」とでもいうような感じです。
イタリア語の読める方、どうぞ、サイトを訪ねて内容をおしえてください。
Houzz イタリアの特集記事はこちらです。
Houzzは、インターナショナルな住宅のリモデルやデザイン・設計のためのプラットフォームです。
たくさんの住宅、建築の写真がアップされていて、一般の方が自身の住宅イメージをまとめる上で、参考になるサイトだと思います。
「ろじのさき」の竣工写真はこちら
「ろじのさき」の現場の様子はこちらからどうぞ。
 

07
7
 ボーリング調査

随分と時間が空いてしまいましたが、「敷地7坪の家」では、敷地のボーリング調査を行いました。

設計を進める上で心配していたのが、この場所に杭打ち機が入るかということ。
解体後の敷地測量で、少し敷地形状が変わっただけで、計画建物が入るかどうかを心配していましたが、ボーリング調査をしないと、構造が成り立つかどうかがわかりません。
この辺りは、地盤が悪いことはわかっていて、周辺データからも、杭の支持層は30mはあるのではないかと思われていました。
支持層が深すぎる場合は、深くまで杭を打ち込むために、力の大きな杭打ち機が必要で、敷地の狭いこの場所では、大きな機械の搬入・稼働ができません。
つまり、杭が打てない可能性もあり、 そうなると、鉄骨造での計画は難しくなりかねません。
これから出てくるボーリング調査結果をもとに、構造設計者が判断をしてくれます。ここでは、われわれ意匠設計者は、構造の判断待ちです。
下の写真は孔内水平載荷試験の様子です。

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 お引渡しとガス漏れ

「とんがり屋根の家」がお引渡を完了しました。

クライアントによる塗装工事や一部のタイル張りも完了しました。
実は事前に登記もすませており、この日の午前中には、銀行へ工務店と出向き、
最終金額の支払が完了済み、残りは追加工事分のお支払いです。
いろいろ難航していた現場ですが、最後はスムーズに終わりそうだと思っていたところが、 施主引渡時のガスの開栓で、ガス漏れが確認されました。
ガス検査は、ガスメーター取付時に検査が行われていて、その時にはガス漏れはみつからず、コンロでの着火テストも無事に行われました。開栓時に問題が見つかるというのは、我々の経験でも初めてのことです。
ガス漏れ発見で、調査班が呼ばれて精密調査をおこなうことにより、リビングのガスコンセントから55センチあたりの配管にキズが見つかりました。

写真は管内の内視鏡検査のものですが、ビスらしきものによってつけられた傷が3つ並んでつけられています。これで見つからないようだと、検査と修理のために大変な工事が必要となるところでした。
引渡の翌日はお引越でしたが、引越日の朝より、慌ただしくガス配管の修理に入らせてもらいました。

床を開口して、ガス管を引き出すことで現れた傷跡です。
プラスターボードを止めるビスが原因のようです。

傷ついたガス管は切り取られ、新規の管に取り替えられています。

あけられた床は再び閉じられ、修理の完了です。
このお宅の床は、化粧ラーチ合板が仕上がりです。
お引越前に見つかって良かったのですが、ガス漏れはこわいです。
検査は行われているのに、その時に現れなかった漏れが、後から見つかるというのは怖い話です。
引渡日のガスの開栓の時に、ガスのマイコンメーターがおちており、ガスが供給できないようになっていたのが、気づいたきっかけです。
事前に行われた検査でのガス燃焼試験などで、管内のガス圧が下がることでガス管が動き、キズからビスの先が少し抜けたのでしょうか、ガス漏れがおこりました。
今回は、大工さんの工事によって配管を傷つけてしまい、事故が起こったわけですから、各職方の気配りとともに、建築工事方法の見直しも必要なことに思われます。
一方で、ガスのマイコンメーターの能力がとても優秀で、安全対策がしっかりできていることを知るきっかけともなりました。
 
午後、引越が無事におこなわれました。
クライアントには、まだ就学前のお子さんがいらっしゃいます。
引越とともに、まずは落下防止ネット貼りを始めていらっしゃることと思います。

 

03
18
 審査機関による完了検査終了

施主のセルフビルドにより、工事金額を押えた木造3階建ての住宅「とんがり屋根の家」の現場も大詰めです。
確認審査機関による完了検査を向えました。
この現場では、工事がはじまってからの変更もなく、問題点は何もないと確信しているとはいえ、検査済証がおりるまでは気になるものです。
審査機関より2人の検査員がいらして3〜40分の現場確認の後、 検査終了。
あとは検査済証を取りにいけば良いだけとなりました。

施主によるセルフビルドも大詰めです。
ほとんどの壁面、天井の塗装が完了しています。
この現場では、塗装の色も、カメラマンやクリエーターでもある施主におまかせでのセルフビルドです。
塗料も施主のお知り合いからのお薦めがあったということで、株式会社フィルというところのものだそうです。
塗料には、なかなかユニークなネーミングがされています。

リビングの壁には、「甘い練乳」の白と「クジャクの羽」の濃い青
奥様の創作コーナーの壁は、「カルデラ湖の水」の空色

寝室には、「爽快な朝」の白


もう少しで施主工事も完成です。
工務店さんの残り工事も、同じくあとわずか。来週には引渡を予定しています。