「茶の間のある家」の既存基礎は、無筋で、クラックも大きく入っていたこともあり、この機会に新しく打ち直すことになりました。
事前調査で、基礎の立ち上がりが低くく、地面からの湿気の影響を受けやすいことはわかっていたのですが、解体し今まで見えなかったところが見えてくると、基礎の高さと地面の高さが、ほとんど変わらないところが見つかりました。
それくらい既存基礎の高さが低くく、同じ高さで作っては、また湿気による悪い影響を受けてしまいます。
どうせ基礎を打ち直すのなら、基礎の立ち上がりを高くし、床下は、全面コンクリートで造り(ベタ基礎)、基礎の強度を高めつつ床下の湿気を押さえるようにすることとなりました。
そこで、全面的な基礎の打ち直しとなり、先日配筋検査に行ってきました。
上の写真は、基礎配筋前の根伐り状態の確認です。
基礎の立ち上がり高さが変わるので、全体高さを変えないために、既存の土台は撤去し、柱も詰めることとなりました。
配筋検査での主なチェックポイントは、鉄筋の太さ、鉄筋の並ぶピッチ、鉄筋はどこかでつながないといけないのでそのつなぎ方、それに、コンクリートのかぶり厚さ(鉄筋の周りにコンクリートがどんな厚さでついているか)などです。
上の写真は、床部分の鉄筋配筋の様子です。d13の異形鉄筋を200mmのピッチで組んでいます。
下の写真は、基礎梁部分の配筋の様子です。
鉄筋の太さ、ピッチ、つなぎ方には問題はありませんでしたが、かぶり厚さの不足している部分が見つかり、そこは修正をお願いしてきました。
鉄筋コンクリートは、鉄とコンクリートの良いところをお互いに利用しながら、強度を作り出す構造です。かぶり厚が不足するとその強度を十分に発揮できなくなるだけでなく、外部からの影響もうけやすく、鉄筋の酸性化などが早く進むこととなります。
酸性化すると鉄筋が錆びやすく、どんどん劣化も進むことになってしまいます。
我々は建主代理として、住宅という建主の資産がより良いもの、間違いのないものとして引き渡されるように、しっかりとした監理をしなければなりません。
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25 基礎の補強
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