12
23
 造作工事始まりました

現場では、大工さんによる造作工事がはじまっています。

現場乗込み前に工務店さんの加工場で、仕口加工などを済ませてきていますので、現場では最終的な調整と組立てです。
エレベーターや階段の寸法の関係で、2間(3.64m)長さの物が運べなかった問題も、大工さんの丁寧な仕事と材の質の良さから、繋ぎ部分にいやな感じは残りませんでした。

8帖の茶室ですから、どうしても2間ものの材が必要です。残念ながら切断して搬入し、現場でのジョイントとなります。鴨居の赤杉は目の通った良い材です。裏側からこのようにボルトで締め込んでいます。

敷居も裏からボルトで締め込み、見えない木口には込栓で狂いを押えるように細工されています。

鴨居と柱の仕口です。木がやせても隙が出るようなことがないよう、柱に差すように彫り込んだ上に、見えない裏側では内法ボルトを使って締め込みます。
柱は天然の面皮です。天然物ですから、一本一本の癖がある面にぴたりと擦り着くように納めるのは、丁寧な技術が必要です。大工さんに感謝です。

 

 

 

11
27
 茶席の金物

「マンションの茶席」の現場が、ようやく動き始めました。

新築の高層マンションにお住まいになる前からのリノベーションで、奥様のための8帖の茶席をつくる計画です。
工務店さんを指名でお願いしたこともあって、大工さんたちの空きを待ってのスタートです。
茶席は、奥様のお茶事だけでなく、お弟子さんたちのお稽古の場所にもなるので、 限られたマンションのスペースを、茶事、お稽古の動線に無理なくどちらにも使い勝手がよいように打合を重ねてきました。

この日は、大工さんたちによる現場の詳細な実測と、クライアントと工務店さんを交えての工事見積の最終的な詰めの打合でした。
良い材料と良い仕上を求めるとついつい工事金額があがるものです。取り分け大切な茶席の仕上を守りながらの予算調整ですから、こちらからの仕様変更等も含めてのクライアントからのご返事待ちとなりました。

工務店さんに、茶席で使う金物類をご用意いただきました。
一般住宅ではなかなか使わない金物です。京都の室金物さんから手配していただいただけあって、良い金物がそろいました。

床の間の軸掛けに使う軸釘(二重折)、床の間天井に打つ花蛭釘、床の間壁に埋め込む無双釘、床柱の花釘、床の間入り隅に打つお正月飾り用の柳釘、それにお釜を吊るための釜蛭釘などです。
どれも手造りで、とても良い肌の仕上がりです。
特に床の間軸釘は、三幅対で使えるように、廻り縁を細工して自在に釘が動くものをお願いしました。

それにしても最近の高層マンションでは、エントランスや共用スペースはお金をかけています。広々と、そしてゆったりと来客や住人を迎えるようにつくられています。

お打合の後、「熊魚菴たん熊北店」で、お昼をごちそうになりました。
久々の京料理を堪能させていただきました。

  

08
2
 茶室計画はじまります。

高層マンションのご自宅に、ご自身で楽しみながら茶事をしたり、お稽古もできるような広間の茶席を造るというリノベーション計画が始まりました。

茶席造りということで、模型というよりは、起こし絵図で確認してもらいました。

僕の大学院の修士論文は「侘び茶における転換期とその茶室_千家をとおして」というもので、とりわけ室町から江戸初期頃までの茶室については、ひととおりの理解があるつもりです。
学生時代には、京都に通い続け、茶道のお稽古もしていましたので、茶室の空間体験や茶会の経験も積んできました。おかげでクライアントとの打合は、とても興味深いものになっています。

クライアントは、茶道を教えていらっしゃるのですから、生半可な僕の茶道稽古の経験では、まだまだ教えていただくことの方が多く、打合は勉強の機会にもなっています。ありがたいことです。
お稽古の場と生活の場、お稽古の動線とお茶事の動線、それぞれの求められる必要空間のボリュームと生活ボリュームのせめぎ合い、何度か打合を重ねるうちに、なんとかプランがまとまってきました。

お茶道具もたくさんお持ちですから、マンション標準の収納スペースだけではとても足りなく、水廻りこそいじる部分は少ないのですが、他はほとんど手を加えることとなり、なかなかの工事となりそうです。

広いリビングや寝室も茶席や収納のため狭くなってしまいます。

造作家具や壁の位置、置き家具の位置などを、現地でテープを貼りながら確認していただきました。

 

1 / 11