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 「ろじのさき」階段室

前回、ロフトの使い方についての特集で、建築、インテリアの情報サイト「homify」で、数年前にお引き渡しした都市型狭小住宅「ろじのさき」が、ピックアップされていることをお伝えしました。

「ろじのさき」のロフトは、収納としてだけではなく、空間的な上昇感を感じられるように、3階書斎(のちの子供の勉強コーナー)の天井がのぼっていってロフトとなり、さらに、子供部屋とも繋がるような連続性のあるロフト空間となっています。

今回は、「ろじのさき」の玄関・階段室が、おなじく「homify」の特集「階段室を美しく見せるドラマチックな演出方法 Best5!」でも、ピックアップされているので、その部分の御紹介です。

「ろじのさき」は、住宅密集地に建つ建築面積8坪ちょっとの狭小住宅です。
南には、3階建て住宅が手を伸ばせば届きそうなところに建っています。

その玄関は、敷地の真ん中あたりにあって、南に3階建てがぴったりと建っているような1階のその場所は、陽射しが最も入りにくく、毎日、照明をつけていないといけないような場所になりがちでした。
外から帰ってくると、玄関に照明をつけるのは、マンションでは、まあ、あたりませのことかもしれませんが、せっかくの戸建て住宅ですから、少しでも明かりが差し込むような玄関にしたいと考えて計画しました。

スキップフロアーを計画することで、2階にあるその段差の隙間や、階段室の段板の隙間などから、3階までの吹き抜けのある2階に落ちた太陽光が、1階玄関まで届いてきます。

2階の手前リビングと奥のダイニングキッチンとは、40センチほどのスキップフロアーです。
その段差の隙間部分の下が玄関になっていて、ここから陽射しが落ちていきます。
スキップフロアーといっても、段差が大きいと、小さな住宅では空間の連続性が切れてしまうと思っています。
40〜50センチくらいであれば、空間が切れてしまうという感覚はなく、とても落ち着いた繋がり方だと思います。いかがでしょうか。

さらに、ダイニングと同じ高さのバルコニーとは、リビングからは、ちょうど座りやすい椅子の高さになっています。
リビングとバルコニーもそういう関係で連続性を作っています。

「ろじのさき」の竣工写真はこちらから
works>ろじのさき

「ろじのさき」の現場の様子やその後の様子は、こちらから
bleg>ろじのさき

website「houzz」や「homify」からもご覧になれます。

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 落下防止ネット

階段や吹抜け回りには、安全のために手摺をつけますが、手摺のデザインもいろいろあります。低い壁にしたり、その壁の厚みを利用してCD収納の手摺にしてみたり、木製の格子で見え隠れさせたり、すっきりとスチールのフレームだけだったりします。
それらは、その住宅のデザインのなかで、クライアントとの打合せやデザインコンセプトを考えた上で、ベストとなるスタイルを提案しています。

5年ほど前に竣工した「ろじのさき」では、スチールのフレームだけの手摺とすることで、スタイリッシュなデザイン、抜け感や立体的な広がり感を、都市的な狭小住宅への対応として、提案しています。
この手摺は、若いご夫婦だけの時は良かったのですが、昨年、お子さんが誕生したことで、とても危ないデザインになりました。
その対応として、お子さんが小さい間は、手摺やストリップ階段の抜け部分、吹抜けなどに、落下防止ネットを取り付けましょうということにしていました。

先日、ネット取り付け中にお邪魔してきました。
DIYで取り付けることもできますが、「ろじのさき」では、工務店さんにお任せしました。さすがにぴったり、しかも取り外し後もきれいなように考えてくれています。

これで隙間は安全ですが、まだまだ、やっと立ち上がれるようになった理久翔くんには、階段の入り口にもフェンスが必要です。