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 左官工事

「マンションの茶席」の現場も、仕事の中心が大工から左官へと移り、聚落の下地となるプラスターによる下塗りが始まりました。

プラスターの下塗りのために、ボードの下処理をしています。
ボードのつなぎ部分や木部、合板下地に紙テープで割れ防止の処理を施しています。
薄壁のために、下地に合板を使っている水屋裏の壁には紙テープが一面に貼られました。

今回の左官の塗り厚は8〜10ミリあります。
床の間の壁に埋まる無双釘や室床に打つ柳釘のためには、大工が取付け寸法を調整しています。


かつては、左官屋さんが養生テープを使うことなど、なかったように思うのですが、最近は左官屋さんも塗る前にはテープ養生をしているようです。まだ塗ってない壁の廻り縁部分のテープがそれで、塗り厚のガイドにもなっているのでしょうね。

火灯口の引込み戸を引き込む壁も薄い造りになっています。
ボードがプラスターの水分を吸ってムクってしまうのを押えるために、しばらくの間、壁押さえの添え木をしておきます。
 
 
 
 

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 茶席の金物

「マンションの茶席」の現場が、ようやく動き始めました。
新築の高層マンションにお住まいになる前からのリノベーションで、奥様のための8帖の茶席をつくる計画です。
工務店さんを指名でお願いしたこともあって、大工さんたちの空きを待ってのスタートです。
茶席は、奥様のお茶事だけでなく、お弟子さんたちのお稽古の場所にもなるので、 限られたマンションのスペースを、茶事、お稽古の動線に無理なくどちらにも使い勝手がよいように打合を重ねてきました。
この日は、大工さんたちによる現場の詳細な実測と、クライアントと工務店さんを交えての工事見積の最終的な詰めの打合でした。
良い材料と良い仕上を求めるとついつい工事金額があがるものです。取り分け大切な茶席の仕上を守りながらの予算調整ですから、こちらからの仕様変更等も含めてのクライアントからのご返事待ちとなりました。
工務店さんに、茶席で使う金物類をご用意いただきました。
一般住宅ではなかなか使わない金物です。京都の室金物さんから手配していただいただけあって、良い金物がそろいました。

床の間の軸掛けに使う軸釘(二重折)、床の間天井に打つ花蛭釘、床の間壁に埋め込む無双釘、床柱の花釘、床の間入り隅に打つお正月飾り用の柳釘、それにお釜を吊るための釜蛭釘などです。
どれも手造りで、とても良い肌の仕上がりです。
特に床の間軸釘は、三幅対で使えるように、廻り縁を細工して自在に釘が動くものをお願いしました。

それにしても最近の高層マンションでは、エントランスや共用スペースはお金をかけています。広々と、そしてゆったりと来客や住人を迎えるようにつくられています。


お打合の後、「熊魚菴たん熊北店」で、お昼をごちそうになりました。
久々の京料理を堪能させていただきました。