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 床柱、畳、唐紙

「マンションの茶席」のクライアントと、床柱、畳、唐紙の確認に、工事をお願いする木村良三工務店さんの案内のもと、新木場、両国、上野と、半日がかりで廻って参りました。
最初に、新木場駅前の集合して銘木店の「カネジュウ」さんへ床柱選び。
事前に木村工務店さんからの連絡をしていただいていたので、良さそうな材を選んでくださっていました。
柱は面皮柱、床柱には磨き丸太の目通り120φ程度のものをお願いしてありましたが、落とし掛けについては、木村さんお薦めで、平が中杢できれいなものが見つかりました。

せっかくですから、他の材もみせていただこうということで、2階の置き場をみせていただいところ、床柱は絞りの浅めの天然絞り丸太に良いものがあり、少し値はあがってしまいますが、お見積をお願いすることとなりました。

お茶席と言えば、京間が基本ですが、8畳間ともなると東京の8畳からすると2割近く広い感じです。今回のマンションの広さの中でのリフォームでは、これはかなり厳しい条件となります。
今回、炉には電気炉を使うのですが、 京間用のものしか市販されていません。
いくつかのお道具にも、そんな制限はあるものの、台子には田舎間用があるので、今回は、田舎間サイズで考えていくことなりました。
ただし、お稽古のためにも、畳の目数はしっかり押えておきたいということで、「小宮畳店」さんを尋ねて、畳表の目のことや畳寸法のことをおしえていただきました。
この日の最後は、襖に使う唐紙選びに上野の「東京松屋」さんへ。
最初から選ぶのは、たいへんな数の組み合わせになるのですが、クライアントから、桐紋で雲母刷りとの希望があったこともあり、比較的すんなりと候補があがりました。
今回の計画では、間取りの使い勝手から下座床になってしまうのですが、造作は基本に忠実なお席です。面皮丸太をつかうことで、大工さんの技量がないときれいに納まらない席です。
襖には雲母がはいり、ほのかに艶があるとても楽しみにな広間の席になりそうです。