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 金物下見

ちょっと前ですが、現在実施図面をまとめているクライアントに、提案したいと考えている金物があって、堀商店さんを訪ねてきました。

金物というのは、ドアなどの扉に使うハンドルや鍵、蝶番などのことで、堀商店さんは、この分野では信頼性ピカイチの老舗メーカーさんです。
クライアントは、アンティークなものをたくさんお持ちですが、現代的なデザインも大変お好きな方なので、デザイン的に新しいものをお勧めするか、質感を大切に、良質な使い心地のデザインのものをご紹介するかと悩んで、久しぶりに堀商店さんに相談に伺ってきた次第です。

一般の方は、こういうドアハンドルなどを選びに出かけることは、かなり少ないと思います。だいたい、写真などでデザインだけを選ぶのではないでしょうか。
家の顔である玄関ドアにどんなハンドルを選ぶか、毎日何度も開け閉めする室内ドアの使用勝手を確かめてみるのも、楽しいことです。

金属が持っている素材感や仕上げ感、鍵を回す時の小さな金属同士が擦れ合いながら動く軽やかな重さ、ハンドルを回す時の心地よいバネの反動など、実際にショールームで確認してみないとわかりません。

ハンドルのデザインも沢山あります。同じデザインでも、サイズによって握り感は変わります。是非とも、握ってみて、握り具合を試してみてもらいたいと思います。

キーシステムは、当然、防犯性を追求して生まれたもので、堀金物さんくらいの老舗になると、培われた歴史からの安定、安心感を感じさせてもらえます。
鍵自体も、実物を手にしてみれば、写真ではわからない金属の手触りの良さを知ることができます。

繊細な鍵内部の機構を守るため、鍵穴にも、こんなフタ付きのものがあります。
別荘地などで、砂や虫が入るのを防ぐためだそうです。

新橋の堀商店さんショールームの2階には、重厚なドアの向こうに、鍵コレクションの展示ルームがあります。

これも鍵です。鍵のシステムのシンプルな考え方がわかって面白いです。

要予約だそうですが、ショールームを尋ねられたら、是非2階の展示室もご覧になってください。鍵の楽しさも知ることができます。