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 断熱工事完了、ボード張りが始まりました。


断熱工事が完了しました。
もう暖かい季節になってきていますが、断熱材で覆われただけで、暖かくなったように思います。
建主さんが、朝のまだ寒い時に現場に入ると、やっぱり暖かく感じるそうです。
理屈としてはそうなるはずですが、実感していただいているというのは、提案を理解していただいているということで、嬉しいことです。

断熱材の吹付けが終わったのを受けて、軽鉄下地へのプラスターボードの取付が始まりました。


屋根の直し工事も進んでいます。
屋上の陸屋根部分のシート防水は、何度かの補修工事をされているということで、平場の傷みはないようなので、問題はないかと思っていましたが、パラペットの笠木をはずしてみると、防水端部の処理に問題が見つかりました。
この笠木は内部に水が廻ることを認めているつくりのものなのですが、この防水の止め方では、強風の時などに、雨漏りしかねません。

実際に、雨漏りしていたかもしれません。漏っていた量がすくなかったり、耐火被覆に吸われて、気がつかなかっただけかもしれません。
建主さんにも、現状を確認していただき、まず見積は取りますが、パラペットの天端を、防水材で包込むように補修してもらう方向で、工事の段取りを進めてもらうこととなりました。
リフォーム工事は、思わぬところから問題点が発見されるものです。せっかくのリフォームのタイミングです。しっかりした調査と補修をしておきたいものです。
 

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 断熱材の吹付け工事

断熱工事が始まりました。

この建物は鉄骨の構造で、外壁や屋根下地はALCパネルを使った建物です。
随分昔は、ALCパネルには断熱性能があるからということで、断熱材を入れていないことがありましたが、この築25年ほどの建物も、断熱材は入っていませんでした。
確かに、ALCは内部に小さな気泡をたくさん持っているので、コンクリートと比べると断熱性能は高いのですが、今の断熱に対しての考え方からすれば、断熱性能があるとはいいづらいですね。しかも鉄骨造は、木造と比べて構造体が熱を伝えやすく、ヒートブリッジという現象(冬期、外気の冷たさを室内の奥にまでつたえてしまう)をおこしやすいので、建主さんも暑さ寒さを感じておられてことと思います。

今回も建主さんからは、暖かい家というご要望があり、現場発泡のウレタンフォーム吹付けにより、屋根や外壁を、隙間なく包んでしまう工法で断熱します。
ウレタンフォームは、一度に吹付けられる厚みは40mmから50mm程度です。
今回は壁60mm、屋根120mmの厚みで吹付けますから、2〜3回の吹付け回数となります。しかも、もろもろの事情から、軽量鉄骨の下地が先行しての後工事です。断熱屋さんもやりにくい中、細かな隙間まで丁寧に吹き込んでくれています。
 

断熱工事の一日前、現場での打合中に、建主さんがひょっこりと現場きてくださいました。新しく取り付いた窓に喜んでいただき、電気の打合にも参加していただきました。

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 リビングデザインセンターの工事中確認

この現場は、週に2〜3回、多い時には週5回と、かなり調整、打合のために通っている現場ですが、初めて1週間あけでやってきました。
この日は、リビングデザインセンターOZONEの工事中確認でした。
インスペクターを招き、建主さんにも立ち会っていただき、現時点での現場の進行状況、問題点、今後の進め方などの聞き取り確認が、リビングデザインセンターの確認マニュアルに添っておこなわれました。
そのあと、現場を廻って、下地ボード類によって、ふさがれてしまう前の壁内部の状況を確認して、検査無事終了となりました。
インスペクターの方の話では、この現場だけでなく、どこの現場も工事工程を守るのが厳しい状況で、現場は混乱しているようです。
3月末に向けて多くの現場が内装工事に追われていることと思います。設計事務所としては、工務店さんにお願いするしかないわけですが、 この現場でも、もう少しがんばってもらわないとなりません。

現場では、まだスムーズに工事が進み始めた感じが足りないものの、外壁の下地やサッシやスチールドアが取り付き、電気や設備の配管工事も進み、そろそろ断熱工事のためのウレタン吹付けの準備が整いそうです。

4階部屋風の子供室のトップライトも取り付きました。

既存壁部分はそのままタイルが残されており、新規につくられた壁は、まだタイル下地となるALC壁のままです。奥のグレー部分はスチール製の玄関ドアです。ようやく吊り込まれました。

これまでバルコニーのなかった建物ですが、3階のダイニングの前には、インナーバルコニーがつくられます。
インナーバルコニーでは、可能な範囲で外壁を取払い、光を取込む開口部としていますが、ここは現場名にもなっている国道に面した方向です。車の騒音はかなりなものです。国道からの騒音を遮るサッシが取付けられることで、陽射しや風を取込みながら、遮音を考えたインナーバルコニーとなります。
これまでの工事の様子は、こちらから 「国道沿いの家」

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 設備工事が進んでいます

電気の配管工事や、スイッチやコンセントなどのボックス取付が、始まったところで、建主さんに現場に来ていただき、現地で取付け位置の確認をしてもらいました。

図面の上では、何度となく確認していただき、変更調整もしてきているのですが、現場の方が、実際の間取りや空間を意識しやすいので、使い勝手も感じてもらいやすいですよね。
電気の工事につづいて、給排水の配管工事の職人さんも入ってきています。
給排水配管のルートについても、事前お打合せをしていたのですが、消費税前の混乱もあるようですが、本来提出してもらう施工図が出てきていません。
今回のリフォームでは、天井の高さをできるだけ取るために,配管ルートも無駄なく計画しています。 配管ルートが間違ってしまうと、天井が低くなってしまいます。
施工図が出てこないのはやはりちょっと問題でした。ルートに打合通りでないところが見つかり、さっそく修正のお願いです。

電気、給排水がたてに落ちていくパイプシャフトは、できるだけ既存を使っています。昔と比べると電気配管はずっと多くなっていますから、ちょっと窮屈そうですが、なんとかまとまりそうです。

バルコニー防水のための準備も進んでいます。排水のための横取りのドレインも取付けられていました。

外部では、外壁の直し工事、既存でクラックの入ったタイルの取替工事もゆっくりですが、進んでいます。取替部分タイルをていねいに落としてくれています。


ちょっとわかりにくいですが、この写真は外壁と屋根のALCの取合い部分で、その部分はほとんどのタイルにクラックが入っていました。シーリングもない状況でした。
今度は少し削って、コーキングによる防水対策を施します。
室内の建築工事は、サッシ、鉄骨階段の取付け工事が急がれます。
この建物は、直角だけでなく、鋭角部や鈍角部があります。既存図面ではその角度の指示がなく(あってもその通りではなかったでしょうが)、内部階段はそんな角度の部分に取り付きます。監督さんたちが,墨出と階段図面との確認に頭を悩ませています。

これまでの現場の様子はこちらからどうぞ →→ 「国道沿いの家」 

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 設備工事始まりました。

「国道沿いの家」では、鉄鋼の下地組も一段落して、設備工事の業者さんが入ってきました。

ひととおり設備業者さんとは、配管ルートなどの打合はしていましたが、電気配管配線は、一部露出する部分をどうやって納めるか、弱電の配管配線処理や、追加された警備会社のシステムのための配管ルートなど、分岐しさらに細かな部分までの調整をしてきました。

断熱工事のために、配管を急ぐのはウレタン吹付け工事のされる外壁廻りですが、内部の間仕切り壁にも配管工事が進んでいます。

ユニットバス工事も始まりました。
正しい工程としては、外壁廻りの断熱材のウレタンが吹付けられてからが理想ですが、この時期、職人さんの手配が大変なのか、浴槽の工事が先行しています。ユニットバスで隠れてしまう外壁部分には、吹付けに変えて、ウレタンボードが貼られています。

サッシの搬入も始まりました。

バルコニーの防水準備も進んでいます。
横取りのドレインが、現場搬入されていました。

これまでの「国道沿いの家」の現場のようすはこちらから
http://www.guild-design.com/category/仕事/big-balcony-house/ 

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 下地づくりの工事が進んでいます

国道沿いの家では、内部の軽鉄下地工事も順調に進み、既存外壁の補修部分、新しく開けられる窓の補強工事のために、鍛冶屋さんが入ってきました。

鉄骨造の住宅だからといって、必ずしも内装部分の壁や天井の下地に金属を使う必要はないのですが、かかる時間やコストなどを考えると、大工さんの木工事よりはかなりパフォーマンスはよくなります。
コンクリートや鉄骨部材で覆われてい鉄骨造では、金属の方が、経済的な施工上の相性はいいのでしょうね。
ただ、精度を求める部分や、少しむずかしい納まりを考える部分については、やはり大工さんに頼まないと作り込めない部分があります。そのあたりの案配のための打合を、監督さんと重ねています。

室内の金属製下地材(シルバーの部材)も軽鉄と呼んでしまいますが、上の写真のような茶色い鉄骨部材も、軽量鉄骨で軽鉄と呼ばれています。茶色の軽鉄は、鉄骨造の構造に使う鉄骨と比べれば、板の厚みが薄いので、そう呼ばれるのですが、室内用の軽鉄(シルバー)と比べれば、かなり厚さのある鉄骨で、この現場では補修の必要な外壁部分や、新たに開ける窓の開口補強に使っています。
この工事は鉄骨屋さん(鍛冶屋さん)によって、組まれていきます。


上の写真と同じ位置の外壁部分です。既存外壁の開口部と、サイズや位置が変わってしますので、 壁を作り替えています。

最上階は、北側斜線の影響で、壁は傾いているので、どちらかというと屋根で、屋根裏部屋のようなところです。
屋根に新規の窓をあけているので、鉄骨屋さんに補強をしてもらいました。
ここまで来たところで、再び設備工事屋さんもが入ってきての配管工事、電気の配線工事などが始まります。
建主さんと、図面上では何度も打合を重ねて来た電気工事ですが、そろそろ、現場でのコンセントやスイッチの位置打合が必要です。 やはり建主さんには、図面だけではわかりにくいところがありますからね。

解体工事の時に、正確に納めきれていなかった部分については、土工さんなどにお願いして少し修正してもらっています。


設備工事がある程度すすめば、断熱工事、耐火工事などへと進みます。
これまでの、「国道沿いの家」の現場の様子はこちらから。
http://www.guild-design.com/category/仕事/big-balcony-house/ 

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 軽鉄屋さんとの打合

この建物は、北側斜線を2方向から受けています。
既存状態での確認時でも、斜線による影響から、上階部分では、斜めの壁、折れ曲がる柱や梁などの影響から、複雑な柱型、梁型が室内に現れていました。
それらは図面化されて残されていないために、こちらの想定による計画を、半ば現場で確認しながらの修正が必要となっています。
どうやったら、より建主に有利になるか、よりシンプルにまとめられるかは、工事をする軽鉄の職人さんとの打合もとても重要です。

ここのところ、一日おきの現場での打合です。
本日が、そのメイン。
斜めと斜めがいくつもぶつかる部分の取合いの確認を、現場で墨出、糸張りによる仕上げラインを確認をしながらの作業です。

こちらからのデザインに対して、軽鉄屋さんからの工法提案、さらにこちらから、よりすっきりさせるためのアイデアなどなどと、打合を重ねていきます。

今日の打合で、一番厄介な部分をクリアできました。
まだしばらく現場とは濃密な打合は必要ですが、これで順調に進みそうです。

 

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 軽鉄工事がはじまりました

今春から墨出を確認していた国道沿いの家の現場では、ようやく軽鉄工事による天井下地、壁下地が組み上がってきました。


消費税がらみの駆け込み需要の影響で、昨年末から現場での人手不足の状況はきわめて顕著になってきています。知人の建築家からも、職人さん不足で現場が止まってしまっているという話を、聞くようになりましたが、この現場でもその影響をかなり受けています。
当初の工程では、1月には終わっている軽鉄工事ですが、ようやく2階部分が完了し、全体の3割程度しか進んでいません。
現場監督も工程管理が大変だとは思いますが、建主さんにご心配をおかけしていて申し訳ないかぎりです。
我々は、なにより、無理な工程で質が落ちないように、しっかりと現場監理をしていかなければなりません。


上の写真は天井の梁型の囲い。
リフォーム現場では、既存の梁がままならず、デザインの邪魔になる事があります。この現場でもそんな梁が何カ所かあるので、天井には少し変化を持たせながらも、すっきりしたデザインにまとめる工夫をしています。

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 引き続き墨出しとコア開け

ここのところ激しく現場に通っているためか、現場に行かないと不安な気持ちになります。
現場につくと水道屋さんが作業をしていました。
配管経路、既存の管が使用できるか出来ないかの確認、打合せをしました。
写真の右上が新規に明けた排水用の穴。
職人さんがダイアモンドと呼ぶ機械で1つの穴に40分以上時間をかけてあけていきます。

なかなか終わらない墨だし作業も佳境。

明日から入る壁、天井の下地設置に向けて、墨を出した上にさらにスプレーペイントでポイントごとに印を付けていきます。ときどき文字も書いているのですが、K監督、うまいです。(仕事を始めるよりもずっと前から別の用途でつかってたのか…)。

まだ設備や仕上げの中で決めかねているところがあるので現場をこれ以上遅らせないよう、こちらもいそがねば。
 
 
 
 

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 墨出確認と外壁の確認

先週は状況確認ために、何度も現場に通いました。これは先週3度目の現場からの状況報告です。
予定では、内装工事の軽鉄屋さんが、天井下地を吊りに、現場に入ってきているはずなのですが、どこかの現場で引き止めされていて、こちらの現場になかなか入って来れないとのこと。
消費税アップに関係して、この時期、職人さんの取合いで、工程監理はままならないようです。
現場の各階の墨出も遅れていて、2階は、既存斜め壁にそった通芯が出ただけで、まだきまっていません。
そこで今日は、事務所の松本が、現場監督さんの手元として、墨出の手伝いです。
本人は、墨出はカッケーとかってことで、生き生きしながらやっています。
実際は、既存図面と現場の現状との食い違いを確認しつつ、現状に合うように壁の位置などを調整しながらの墨出です。他との取合いを考えながらですから、少し時間のかかる作業です。


内装がはがされ既存ALCが露出し、外部に足場があって、外壁の様子が確認しやすいこのタイミングで、外壁の様子を確認しています。


内部からはっきりとALCのクラックが見えている部分、外部のタイルにひび割れがおきている部分、雨漏りの痕が確認できる部分など、補修をどうしていくか、現場監督さんとともに、対策を検討しなくてはなりません。
意外としっかりしているのですが、20年以上の建物ですから、外部のシーリングもそろそろ打ち変えた方がいいようです。足場のかかった時期にしておいた方がいいと思うのですが、予算もある事です。建主さんとの相談も必要です。
先週2度目の現場では、墨出の確認中に、建主さんがたまたま現場前を通られたので、現場の様子を確認していただき、窓の開け方の変更他、外壁の件なども相談させていただきました。
まずは、外壁補修の見積を工務店さんから出していただき、建主さんにも検討をしていただきます。 
建主さんも、現場を見ていただき、状況による変更もふくめて、進行を楽しみにしていただいているので、我々も喜ばしいのですが、なにかと思いもよらぬことが起こる鉄骨造のスケルトンリノベーションです。こちらとしては、身を引き締めてかからねばなりません。
 

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 墨出の確認とプランの調整

この連休、ギルドデザインでは横浜、マークイズみなとみらいでの建築模型展に参加しておりましたが、国道沿いの家では、墨出を監督さんが進めてくれましたので、さっそく本日は、墨出の確認に現場に行って参りました。

先週、外壁の新規開口、開口位置の変更とスチールアングルによる開口補強工事が進められました。
この建物は、南側から南西側にかけて3階建てのビルが建っており、午後からの陽射しがあまり望めません。また、前面道路は南東側できわめて交通量の多い国道です。
そんな条件から、南西のビルの上からの陽射しを取込む工夫と、国道側には、奥様の第一希望である大きなバルコニーを造りながら、サッシ入りの室内化されたバルコニーとしていて、音のバッファとしています。

国道側には、引違い窓だけでしたので、ALCの壁はとれる範囲で撤去して、大きな開口としています。この廻りが6帖程の音のバッファとなるバルコニーになります。
ちなみに既存は下の写真のようなサイズの窓のみでした。

南側、南西側は隣のビルの屋根越えの採光を狙って、階段の吹抜上に窓を新規開口を造っています。
下の階からの見上げでは、冬枯れのケヤキの街路樹がみえています。

今日はとても寒い一日でした。
墨出による壁の位置を確認し、さらに修正部分などは、いっしょに墨出をしてきました。 墨出している間は、寒さなど気にもならなかったのですが、気づいた時には日も落ちて、吹きさらしの冬の現場の寒さをあらためて感じさせられました。

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 現場が静かなうちに現場確認してきました。

全面リフォームの現場ではよくあることですが、この現場も、既存図面との整合性のとれていない現場です。

昨年、床スラブの新規穴あけや新設窓のための外壁解体位置など、解体途中に確認してきましたが、解体現場の騒がしい中ではなく、新年早々、現場が始まる前の静かなうちであれば、少し落ち着いて現場の状況確認ができるだろうということで、現場に行ってきました。



現場は鉄骨造にALCの外壁の古い造りです。外観だけではALCの割付などわからなかったのですが、室内の仕上げと下地が取り払われることで、ALCの割付、補強で入っている鉄骨など、見えなかった物が見えてきました。
そういった既存からの制限により、窓のサイズや位置を変えないと合理的に納まらなかったり、既存の補強を調整変更してもらわないと、間取りがまとまらなかったりします。また、新たに、こうしたらより良くなるんじゃないってところも見えてきました。

リビングの小さな吹抜になる部分。ある程度想定できていたのですが、既存図面より低い位置から、北側斜線の関係で、柱が曲がってきています。3階の造りかたに修正を加えねばなりません。

新たに室内階段を造るために開けたスラブ開口です。
古い鉄骨造の建物ですから、やたらとスラブに穴を開けることは構造上の強度を落とすこととなりかねません。
今回の計画での3、4階の室内階段の位置などは、構造設計と協議の上、スラブ開口位置を決め、 そこからプランニングがスタートしてます。
この階段廻りの窓の開け方は、ALCの割付や近隣との関係で、少し修正した方が良さそうです。 ずっと良くなりそうなアイデアも出てきました。

不思議なことに、屋根版のALCと小屋梁の間にコンクリートブロックが埋まっていました。何の必要があったのか?わざわざこんなところに差し込むには、訳があったように思うのですが、ぐらぐらしていて、こんな物が地震で揺れて落ちてきたら大変です。現場には確認の上、とってもらうようにお願いしておかないと。