05
20
 「建築家とつくる住宅展」無事修了

建築家31会が主催する建築の展示会「建築家とつくる住宅展」が、昨日修了しました。
横浜赤れんが倉庫での恒例の開催となっていますが、今年は、お天気も良く、かなりたくさんの方にご来場いただけました。

無料相談会や建築家によるトークショーなどもしていますので、現在住まいを計画中の方のいらっしゃいますが、大半は、建築模型や写真パネルに興味のある方達です。
たくさんの方に、建築家といっしょに家をつくることの楽しさや意義、デザインの豊かさに生活空間としての使いやすさを、感じていただけたと思っています。

ギルドデザインからも、郊外型で高台に建つ住宅の「季節を見おろす家」、都心部の住宅密集地に建つ「ろじのさき」、築40年を越える親世帯から引き継いだ住宅のリフォーム「中庭をつくる減築リフォーム」の3点の模型展示をしていました。

今回は、トークショーにもたくさんの方にお集まりいただき、31会のメンバーも、盛り上がったお話ができました。

来年もまた赤れんが倉庫でのイベントを企画しています。
また、たくさんの方をお会いできるのを楽しみにしています。

ご来場、ありがとうございました。

 

05
16
 山梨出張 釈迦堂遺跡博物館と勝沼ぶどうの丘

連休明けの日曜日は、山梨へ出張でした。

子育て世帯のご夫婦の住宅設計打合せでした。
お二人とも働いていらっしゃるので、家事効率が良くなるような間取を中心にした打合せでした。
奥様からのご要望で、洗面所やランドリールーム、家事室、パントリー、帰宅後のお子さんのランドセルやらの片付け方などについて、今の住まい方やご要望、こちらからのご提案などのキャッチボールが始まりました。

山梨へは、時々仕事で伺っているのですが、困り物は休日の渋滞です。
特急とタクシーという交通手段もありますが、駅から遠い御宅だったり、打合せが遅くなったりすることもあるので、車で向かうことが多いからです。

今回は、大型連休明けの休日で、渋滞情報でも行きはほとんど渋滞が無いようでしたが、それでも一応用心して、少し早めに自宅を出発したら、やはり打合せ時間までに、余裕ができました。
そこで、途中の釈迦堂PAからいける釈迦堂遺跡博物館を覗いてきました。

中央高速道を造るときの発掘された縄文時代のものの博物館ですが、かなり大きな規模で、三内丸山遺跡が見つかるまでは、最大規模だったとか。
土器から土偶、装飾品まで、縄文時代文化の豊かさを感じられる展示でした。
この夏から、1年くらいのリフォーム休館に入るそうです。ご興味のある方は、お早めに。

無数の土偶が発掘されているようです。

 

午前中からの打合せでしたので、午後の時間は、ちょっとのんびりと帰ることにして、20号線を走って、勝沼のぶどうの丘へ。
勝沼は、以前、うちの愛犬ルパンと、ワイナリーに来たことがあったのですが、さすがに犬づれだと、室内には入れず、落ち着いて食事もできなかったのですが、この日はゆっくりと食事をとることができました。

 

ここの地下には、ワインカーヴがあって、甲州市お勧めの200銘柄2万本のワインが置いてあるのだそうです。しかも、なかなか良い雰囲気でした。
タートヴァンという試飲用の容器を買うと、一日中、試飲し放題なのだそうです。いかにも朝からきてそうなおじさんたちがいましたよ。
タートヴァンという専用の容器がフランスにはあるのだそうで、知りませんでした。
買ってみるのも、ちょっと楽しそうです。

ぶどうの丘は、勝沼の小山の上にあって、見晴らしは最高なのですが、まわりにぶどう畑が少ないのに驚きました。
海外のぶどう産地のイメージでは、見渡す限り一面のぶどう畑ですが、勝沼は、日本でも有数と言われる産地なのに、少ないのに驚かされるというか、がっかりさせられたというか。

 

05
11
 建築家31会週末相談会

ギルド・デザインも参加ししている建築家31会では、毎週末に無料相談会を行っています。

メンバー全員の持ち回りで、それぞれの事務所でお待ちするスタイルのため、毎回、場所が変わってしまうのですが、ご相談ごとをお持ちのかたにとって、お近くであったり、ご都合の良い場所を選んでおいでいただくことも可能です。

東京、神奈川、埼玉それぞれ、できるだけバラバラの場所での開催となるように、散らして予定しているのですが、なかなかそうもいきません。

本日は、ギルド・デザインの担当日です。
渋谷区の事務所でお待ちしています。
渋谷区といっても、最寄りはJR新宿駅南口や、小田急の南新宿駅だったりします。

お待ちしています。

05
10
 崖地に建つ住宅の増改築

崖地に建つ地下駐車場のある既存住宅を、二世帯住宅に増改築する計画が進んでいます。

先日、既存RC地下室部分の現状確認、構造確認の検査を行いました。

 

既存住宅は、崖地の低い部分に地下室として駐車場があり、地上に木造2階の建つ住宅です。
今回の計画は、地下室のRC部分を駐車場としてそのまま使い、地上の木造部分を解体して、2世帯住宅に造り変えるというもので、地上部分は新築となるのですが、既存地階部分はそのまま残すので、建築基準法上では、「増改築」ということになります。

このような地下室を残す増改築で大切なことは、地下のRC造が、増築(新築)される木造住宅をのせても構造的に問題ないことです。
そのために、既存住宅ができたときの確認申請及び完了検査時の構造図面と、構造に違いがないこと、コンクリートや鉄筋に、問題となる劣化がみられないことなどを調査をして、新しい木造住宅をその上にのせても、構造計算上、地下室の構造が問題ないことを示します。
当然、増改築の確認申請でもそれを審査されることとなります。

上の写真はその調査で、既存の地下室のRC造部分の鉄筋の状態を確認しているところです。

コンクリートの中に隠れた鉄筋は、こんなレーザー探査機を使います。
鉄筋の太さまでは正確にわかりませんが、コンクリート内部での位置を知ることができるので、既存竣工時の構造図と照らし合わせることで、現状と竣工時の整合性を確認します。

コンクリートの内部にある、鉄筋の位置やピッチを、こんな具合に書き記して、既存図面と照合します。

既存コンクリートの強度確認は、シュミットハンマーという器具を使うことでの推定値を示すことで、役所からの了解を得ています。
場合によっては、コンクリートを抜き取っての破壊検査が必要とされることもあります。

他には、確認できる範囲で、現状の柱や梁の寸法、スパンなどを実測して、既存図面との照合をし、コンクリートの劣化具合を目視確認しています。

今回の検査では、ほとんど申請時の図面とのズレや劣化もみられなかったので、概ね問題なく既存部分の申請ができそうです。

 

05
6
 「建築家とつくる住宅展」に参加します

ギルド・デザインが参加している建築家31会が、恒例イベントである展示会を開催します。

第31回となる展示会です。
5月17日(金)〜19日(日)の3日間、横浜の赤レンガ倉庫1号館の2階で、住宅模型や写真パネルの展示、トークショー、住宅相談を行います。

建築家との家づくりの楽しさ、素晴らしさを感じていただけるイベントです。

ギルド・デザインからは、3つの住宅模型を展示します。

・ろじのさき
住宅密集地の13坪の狭小敷地でも、広さと明るさを感じる住宅。

・季節を見おろす家
季節の移り変わりを楽しむ傾斜地に建つ住宅

・中庭を造る減築リフォーム
中庭を造って、陽射しと通風を呼び込みプライバシーを守る減築リフォーム

31会のメンバーからも多数の住宅模型が展示されます。
下のリンクから、展示予定の住宅を確認いただけます。

 

03
11
 狭小住宅での玄関アプローチ

今年になって「ろじのさき」の御紹介がつづいていますが、「ろじのさき」の玄関アプローチについても、少し前の「homify」で紹介されていました。
特集は、「狭小住宅のアプローチ5選ー小さい面積でも魅力的なアプローチは可能です!」ということで、まさに、敷地面積13坪ちょっとの「ろじのさき」にはぴったりなテーマでした。

狭小敷地といっても、いろんな敷地形状があって、その敷地なりに、建築家はその条件の中で、その敷地条件を逆手にとって、最良の計画を考えようとします。
「ろじのさき」の敷地は、間口4mほど奥行き9.3m程度の長方形です。
南にはすでに3階建住宅が敷地ギリギリまで建っていて、東側の道路も2mほどしかない敷地環境です。

そこで、「ろじのさき」の計画では、奥行きの9.3mをできるだけ長く見せて、住まいの長さ、広がりを感じてもらえるようにプランニングできないかと考えた計画になっています。
内部の間取りで、敷地の長さが見て通せるようなリビングダイニングキッチン+バルコニーの作り方をすることを基本として、この玄関へのアプローチも道路から、格子の木戸を門扉にして、奥にある玄関までの通路を作っています。

右に見えるサイディングの壁が南に建つ3階建のおとなりで、左に白い玄関ドア、正面の格子の木戸の先が、道路です。

 

「ろじのさき」の竣工写真はこちらからご覧になれます。
works>ろじのさき

「ろじのさき」の最近様子や工事時の様子はこちらからどうぞ。
blog>ろじのさき

 

02
8
 「20歳まで猫が元気に長生きできる住まい」

我が家では、ゴールデンレトリバーという大型犬を飼っています。
家族の中で、ペットがとても大切な存在として、共に生活をしています。
現在は、子供の数よりも、犬猫の飼育頭数の方が多くなったというペットブームの時代です。

数年前から、猫の数が犬よりも多くなりました。
家族単位としては、まだ犬を飼う家の方が猫より多いそうですが、猫の方が多頭飼いの数が多いのだそうです。

そんなことから、犬猫の本や雑誌、テレビ番組まで、とても増えていますが、建築の専門誌にも特集が多くなっています。
建築専門のコーナーに並ぶ書籍が、一般の方の目に触れることは少ないと思いますが、「建築知識」という月刊誌で猫との住まいを特集した号が、すぐに完売されるほどでした。

その「建築知識」の特集を増補して書籍化されたのが、
「20歳まで猫が元気に長生きできる住まい」です。
磯村、松本が担当した住宅「猫と暮らす小さな家」が、建築知識の特集の時より写真なども大きく見やすくなって掲載されいます。

昔と違って、飼い猫は、ほとんど外に出ることがありません。ストレスもたまりやすいのだと思います。
猫ハシゴや猫階段、ハイサイドライトなど、猫たちが、遊んだり運動したりする場所作りだけでなく、住まい全体の環境も、猫にとって大切な要素だということで、室内温熱環境+省エネ性を大切に考えた「猫と暮らす小さな家」をピックアップしてくださったと思います。

建築専門誌の特集をまとめたものですが、一般の猫好きの方にもわかりやすく、猫を飼う上で気をつけるべきことに加えて、猫が楽しめそうな住まいの工夫が満載です。
猫と暮らす住まいをお考えの方にとって、とても役立ちそうな1冊です。

この「猫と暮らす小さな家」は、建築面積9坪ほどの小さな家で、高気密高断熱で省エネを目指した住まいです。
地下に蓄熱暖房機を設置して、冬期はその暖気を、階段の吹抜や床に開けた穴などから建物全体に充満させるように計画しています。
さらに、2階まで登った暖気を地階に戻す循環ファンにより、効率的な冷暖房が可能なようにした住まいです。

「猫と暮らす小さな家」の竣工写真は、こちらからご覧にいただけます。
works>猫と暮らす小さな家

工事途中の様子や竣工後の様子などはこちらから
blog>猫と暮らす小さな家

01
31
 「蓄熱暖房と地熱利用の家」のメンテナンス

「蓄熱暖房と地熱利用の家(港南台の家)」は、7年ほど前に竣工した住宅です。

クライアントから、外部バルコニーの木部の再塗装のタイミングに合わせて、玄関ドアの不具合、それと昨年の台風による塩害でのステンレス部分のサビの相談などで、ご連絡がありました。

蓄熱暖房と地熱利用の家のクライアントは、メンテナンスのしやすさなど、設計当初から気にかけていた方です。
バルコニーや玄関ドアを木製で作るということは、狂いやすくメンテナンスが必要であることは十分ご理解いただいた上で、自然の素材感を楽しみたいということで採用したこともあり、もう2度目の再塗装になります。

おかげで、バルコニーでは、木部に痛みが出る前、出る前と、先行するタイミングで塗装をしてくださるので、とても綺麗に維持されています。

問題は玄関ドアの方で、反りが大きく、気密パッキンの間に隙間ができてしまうほどになってしまいました。
玄関ドアは、2階バルコニーが1間(1.82m)ほど出た奥にある南向きで、夏の強い陽射しや西陽が避けられ、雨掛かりも少ないと考えての木製玄関ドアでした。
同じように1間ほどの奥行きの玄関ポーチについた玄関ドアで、10年以上ほとんど狂いがないお宅もあるのですが、今回は、木製の難しさが出てしまいました。
気密性確保のためには、反りが大きく対応は難しそうです。
工務店、建具屋さんと対応を検討しないといけません。

 

01
23
 「ろじのさき」階段室

前回、ロフトの使い方についての特集で、建築、インテリアの情報サイト「homify」で、数年前にお引き渡しした都市型狭小住宅「ろじのさき」が、ピックアップされていることをお伝えしました。

「ろじのさき」のロフトは、収納としてだけではなく、空間的な上昇感を感じられるように、3階書斎(のちの子供の勉強コーナー)の天井がのぼっていってロフトとなり、さらに、子供部屋とも繋がるような連続性のあるロフト空間となっています。

今回は、「ろじのさき」の玄関・階段室が、おなじく「homify」の特集「階段室を美しく見せるドラマチックな演出方法 Best5!」でも、ピックアップされているので、その部分の御紹介です。

「ろじのさき」は、住宅密集地に建つ建築面積8坪ちょっとの狭小住宅です。
南には、3階建て住宅が手を伸ばせば届きそうなところに建っています。

その玄関は、敷地の真ん中あたりにあって、南に3階建てがぴったりと建っているような1階のその場所は、陽射しが最も入りにくく、毎日、照明をつけていないといけないような場所になりがちでした。
外から帰ってくると、玄関に照明をつけるのは、マンションでは、まあ、あたりませのことかもしれませんが、せっかくの戸建て住宅ですから、少しでも明かりが差し込むような玄関にしたいと考えて計画しました。

スキップフロアーを計画することで、2階にあるその段差の隙間や、階段室の段板の隙間などから、3階までの吹き抜けのある2階に落ちた太陽光が、1階玄関まで届いてきます。

2階の手前リビングと奥のダイニングキッチンとは、40センチほどのスキップフロアーです。
その段差の隙間部分の下が玄関になっていて、ここから陽射しが落ちていきます。
スキップフロアーといっても、段差が大きいと、小さな住宅では空間の連続性が切れてしまうと思っています。
40〜50センチくらいであれば、空間が切れてしまうという感覚はなく、とても落ち着いた繋がり方だと思います。いかがでしょうか。

さらに、ダイニングと同じ高さのバルコニーとは、リビングからは、ちょうど座りやすい椅子の高さになっています。
リビングとバルコニーもそういう関係で連続性を作っています。

「ろじのさき」の竣工写真はこちらから
works>ろじのさき

「ろじのさき」の現場の様子やその後の様子は、こちらから
bleg>ろじのさき

website「houzz」や「homify」からもご覧になれます。

01
18
 建築家31会イベントのお知らせ

磯村が参加している建築家31会のイベントが来週末より始まります。

建築家31会 展示・相談会・ワークショップ vol.30 
建築家たちと会える、話せる、相談できる2日間

今回は、初めての会場で、江東区文化センターです。
これまでは、新宿や横浜がメインで開催していましたので、東京の東側ということでも初めての開催です。

いつものように、模型展示と無料の相談会を開催していますが、今回はお箸作りや模型作りなどのワークショップを催します。

初めての会場で、新しい試みです。
どんな方がいらっしゃるかとても楽しみなイベントです。

江東区東陽町の江東区文化センター ホール等2階の展示室で、
1月26日が、12時から18時まで、
27日が、10時から18時までとなります。

 

 

 

 

01
15
 狭小住宅でのロフトの使い方

都内の住宅の多くは、限られた敷地面積の中で、建蔽率や容積率をいっぱいに使い、できるだけ有効に床面積を増やそうと考えます。

建築家の仕事としては、ただ建蔽率から容積率を満足させるだけでは納得できる住宅にはなりません。
そこには、陽射しや風通しなどの敷地環境を生かし、クライアントの生活スタイルを考えた間取り、デザインの提案がなければなりません。

ロフトとか小屋裏収納というものは、空間をダイナミックに見せる有効な要素で、最近の都市型住宅のなかでは、必須といえるほどのスペースとなっています。

今回、「ろじのさき」のロフトデザインが、住宅・インテリアのデザインサイト「homify」の特集「ロフトの新アイデア&デザイン Best5!」にピックアップされました。

「ろじのさき」のロフトは、斜線制限いっぱいに作られた3階屋根裏部分を有効活用するために設けたもので、収納としてだけでなく、3階の天井の上昇感が、小さな家の広がりを感じられるような仕掛けになっています。
細長い住宅の真ん中あたりにあるロフトは、片側は書斎(詳細の子供たちの勉強コーナー)とつながり、反対側は寝室(子供部屋)とつながっていて、ロフトへは、寝室側から上がれるようになっています。

ロフトは、法規制では、天井高さ1.4m以内に抑えないと認められず、面積についての制限もあります。
とくに最近は、自治体によって、ロフトの作り方への規制が条例により厳しくかかるようになってきました。
残念なことですが、今ではこのように下に階から空間として連続せさるようなロフトが作れない自治体もあります。ご計画の時には、ご注意ください。

「ろじのさき」は、住宅密集地に建つ狭小住宅です。
敷地面積13.6坪ほどなので、建築面積は8.1坪しか取れません。
南に3階建ての木造住宅が建っていて陽射しが入りにくく、西が崖地の扱いづらい地盤など、厳しい条件の敷地でした。
それでも周辺環境を検討することで、陽射しを取り込み、通風を考え、縦空間や視線の抜けを生かした広がり感、小さいながらも地下収納も用意した住宅です。

「ろじのさき」の竣工写真はこちらから
works>ろじのさき

「ろじのさき」の現場の様子やその後の様子は、こちらから
bleg>ろじのさき

website「houzz」や「homify」からもご覧になれます。

01
10
 RC造戸建て住宅の断熱+環境改修はじまります。

築年数の古い鉄筋コンクリート造は、耐震性不足の問題で取り上げられることが多いのですが、断熱性についても考えられていないものがほとんどです。
規模が小さく日常生活の場となる戸建て住宅では、耐震性よりも断熱性能の低さが改修のポイントになることが多いようです。
ことに、クライアントが高齢になってくると、暑さ寒さが体に堪えるようになり、健康長寿であるためにも、断熱改修が必須となっています。

昨年から、築年数が45年ほどの鉄筋コンクリート造戸建て住宅の部分改修計画が始まりました。
子供達が独立して親世帯だけとなり、高齢化した親のために、キッチンや水回りが集まっているフロアをスケルトンリフォームすることで、寝室を加えて動線がコンパクトな生活空間とするとともに、断熱と室内環境の改修をする計画です。

築年数の古い住宅ではよくあることですが、困ったことに図面がありません。

間取りは、実測することで、寸法なども確認できるのですが、スケルトンリフォームで、間取り変更の計画をするために大切なのは、壁の中、天井の中、床の下、構造体の寸法、排水管やダクトが、どのようにつくられているかがわかることです。

仕上がりの中に隠れている部分がはっきりしていると、設計内容が詰められ、予算も立てやすいのですが、解体してみないとわからないようだと、解体後の変更が必要になることがあり、予算変更につながることもあります。

今回のように築年数が古く、図面のない現場では、少しでも見積前には確認をしておきたくて、工務店さんに手伝ってもらい、生活に問題のない床と天井に穴をあけ、少しだけでも状況を確認させてもらいました。

 

*左は床のフローリングに穴を開けているところ

床に開けた小さな穴です。これでコンクリートから床の仕上がりまでの寸法がわかり、できることの可能性が確認できます。

コンクリート造に限らず、木造でも鉄骨造でも、図面のない建物のリフォームでは、解体するまでわからない部分が残ります。
設計者もそのリスクについては、慎重に検討して、クライアントと打合せをして、理解いていただいた上で、計画を進めることが大切で、今回もそのように説明をしています。

磯村が参加している建築家31会のブログでも、最近、リフォームの話をまとめています。断熱改修などについての話です。
ぜひ31会のブログも御覧ください。

リフォームで生活スタイルを実現。@磯村一司

リフォームで断熱改修 断熱材の特性や結露に注意 @磯村一司

リフォームの断熱改修でも窓周りの性能アップが大切です。 @磯村一司