10
11
 外壁工事進む

「茶の間のある家_リフォーム」は、外壁の仕上げ工事が進んでいます。

建物同士の間が狭く、お隣の外壁に手が届きそうです。
 
この現場では、ギルドデザインでは使うことの少ない金属製のサイディングで仕上げます。
普段は、モルタル下地に吹付塗装だったり、板金屋さんに金属板を折り曲げて仕上げてもらう金属板葺き。この現場では、狭い場所での作業性や仕上げ材料の重量を考える必要がありました。
隣家の外壁が近く、人が入るものやっとの作業環境であったり、構造の耐震補強はするものの、柱や梁の既存部材が細いこの住宅の軽量化への配慮です。

外壁に取り付くものは、サイディングを貼る前に下地となる材料を取り付けておきます。
上の写真の外壁から突き出たボルトは、エアコンの室外機を固定するためのもの。
お隣との間に塀のある高さまでは、室外機を置くことができないために、少し高いところに取り付けます。

新設した出窓の庇は、屋根屋さんに葺いてもらっていますが、外壁との取り合い部分には、見切り部材が入ります。
金属サイディングの端部収まりでは、部材を追加して雨仕舞いをよくします。
下は、外壁の出隅部分と窓周り。
部材を追加することで端部収まりを作るので、少し煩雑な感じにはなります。
 
外壁には、通気層を作ります。
断熱材の吸った湿気を逃がすために、<水は通さないが湿気は通す>というシートを貼って、仕上がりの外壁サイディングの裏側に空気の流れる層を作ります。
この層に、内部の湿気は、壁の中から抜けてくるが、外から侵入した水は、中には入らないというものです。
この層の空気は壁の下から入り、屋根のキワで外に抜けるようにしています。
下の写真がその層です。胴縁という細い木の厚み分が、空気の流れる層になります。

外壁サイディングの残されている部分は、金物屋さんが作ってきたプレートを、これから取り付けるために貼り残されています。
取り付けるプレートは、後から布団干しのフレームやバルコニーの庇、物干し金物などを取り付けるためのものです。デザインされたそれらのフレームの姿は、もう少し後のご紹介になります。

内部では、前回残っていた窓周りのウレタン吹き付けも完了しています。
狭い隙間に吹き込んでもらっています。

トップライトもつきました。

ユニットバスも付いています。
最近のものは、浴槽部分はしっかり断熱されています。
これまでの現場の様子はこちらからどうぞ。
「茶の間のある家_リフォーム」

10
8
 ウレタン吹付

「茶の間のある家_リフォーム」の現場では、断熱工事が始まりました。
この現場では、現場発泡ウレタンフォームの吹付による充填断熱工事です。
断熱工事には、大きく充填工法と外張工法の二つがあります。
外張り工法は、構造体である柱の外側に断熱層を作る工法で、充填工法は、柱と柱の間の壁の中の空洞部分に断熱材を充填することで、断熱層を作る工法です。
それぞれに長所短所はありますが、どちらも大切なことは、隙間なく断熱層で建物を包み込むことです。

充填工法には、使う断熱材の種類が多く、コストの違いもあります。
現場発泡ウレタンは、現場で壁面や屋根裏に、水発泡のウレタンを吹き付けることで、ウレタンが発泡して隙間がなく膨らみながら断熱層を作っていく工法です。

この現場では、窓枠周りの細い隙間は、発泡ウレタン屋さんではなくて、工務店さん工事です。小型缶タイプの吹付材を使って、後日この隙間を埋めていきます。

ここは、1階のお風呂。
寒いお風呂にならないように、基礎から外壁までしっかり断熱します。
お風呂の天井部分の上は、2階のバルコニーで、2階が室内となる部分では、天井の断熱はしませんが、ここの上は外部。
しっかり吹付をしています。

06
2
 ウレタン現場発泡

「耐震+省エネリフォームの家」は、現在の生活スタイルに合わせるために、間取りの変更もおこなっていますが、耐震性能を高めること、断熱性能や気密性能を高めることで、安心して、暖かく住める家を目指しています。
いろいろな事情で、建替のできない家というのが、東京にはたくさんありますが、地震への備えや、寒さ暑さ対策は、まったなしです。スケルトンリフォームをする「耐震+省エネリフォームの家」のような事例は、まだまだ多いのではないでしょうか。
断熱性を高めること、結露を抑えることなどのために、古紙やパルプを使った断熱材、セルロースファイバーという断熱材をお勧めしましたが、セルロースファイバーは、断熱材としては、コスト高なこともあり、同じように、壁内に隙間なく断熱材を埋めていけるウレタンフォームの現場吹付となりました。
セルロースファイバーは、パルプや古紙を利用した断熱材で、吸湿性が高く、壁内結露が起きにくいのが良いところで、自然に近い素材です。
ウレタンフォームの現場吹付は、下地となる合板や柱に隙間なくくっついていくので、気密性も期待できるのが、良いところです。

柱、間柱の間に、現場で発泡させるウレタンフォーム断熱材を、吹付けて埋めていきます。木部との接着性がよく、隙間なく断熱材を埋めていくとこができます。
断熱材の取付け方で大切なことは、隙間なく埋めていくことです。

木造では、柱や梁などの構造材の固定には金物を使います。その金物が外壁に使われて、外の冷気とつながってしまいそうな場所(熱橋となる場所)には、金物の上からもウレタンを吹付けてもらいました。
職人さんが理解していれば、発泡ウレタンは、断熱層をムラなく作ることが可能ですが、発泡させながらムラなく吹き付けるには、経験や素材を理解した技術が必要です。
我々は、吹付けのタイミングで現場確認に入って、ムラや隙間があった場合は、修正してもらいます。

ウレタンフォームの吹付け状態を確認してみると、発泡が十分でなかったり、断熱材の厚みが足りていない、また、隙間がある部分が見つかりました。
その部分には、吹付けを重ねてもらうことで、隙間なく、計画通りの厚みとなるように指示しています。

下の写真は、断熱の薄くなっていた部分に、後から吹き重ねて埋めてもらった部分です。

監督さんに理解があれば、我々が出る必要はないのですが、関東では、これまであまり断熱性についての施工をしっかりとやってきていないので、断熱工事を間違いなく施工できる工務店さんは、意外と少ないのです。
これからは、高気密高断熱が当たり前になる時代がやってきますが、やはり、まだしばらくは、現場での確認が必要なようです。
耐震+省エネリフォームの家の現場の様子はこちらをクリックください

12
28
 そろそろ断熱工事です。

「中庭を造る減築リフォーム」の現場の工程確認と工事の状況確認とともに、現場打合せに行ってきました。

お隣との隙間がないために起こった問題、補修工事も終わり、こちら側のALC外壁工事の準備もととのって、あと少し、下地金物の先行取付と中庭のサッシが取付けられれば、ウレタン吹付断熱工事にはいれます。
中庭サッシ枠も既に現場には搬入済みで、取付を待っています。

中庭取付けサッシは、天井までの大開口サッシです。
窓の上に壁がないことで、中庭を囲むような間取りのリビングダイニングキッチンは中庭とひとつながりのような場所となることと思います。
2階はカバー構法によりサッシの断熱仕様への変更が完了しています。

カバー構法というのは既存の窓を取り外すことなく窓を取り替える工法で、既存サッシ取り外しのために、外壁の解体をしなくていいので、コストを押え、工程をスムーズに進めながら、気密断熱性のある新しい窓に変えられる工法です。
ただ、既存の枠の上から新規の枠をつけるので、開口部が少し小さくなってしまいます。
写真を見ていただくと、枠が厚くなっている分、開口部分が少し小さくなっているのがおわかりになりますか。
室内には内部仕上用の竪胴縁も打たれて、断熱材の吹付けをまっています。

1階の床は、既存の床を下地にして根太を打ち、根太間にネオマフォームの成形板を入れ込むことで断熱層をつくるようにしています。
床に打たれた根太の様子が、新築とは違ってちょっと不思議な景色です。

中庭の壁となる1面には左官下地の耐水合板が貼られ、中庭のベンチ下地となる金物も埋め込まれています。のこり3面のサッシ取付を待つばかりです。

ブロックが積まれてた井戸のような部分は植栽のための土の部分です。
中庭にデッキが貼られれば、開口部は、このサイズより二廻りは小さくなる計画です。
リノベーションではよくあることですが、解体するといろいろと問題が発生するものです。
この現場でも、構造材の傷みや腐食、雨漏りが問題となり、想定外の外壁の解体や補強工事が必要となり、工程も混乱しましたが、断熱工事が終われば、後は一般的な内装工事。
遅れている工事を取り戻すように、急ピッチでしあげられるよう工程の組み直しをお願いしてきました。

08
22
 オープンハウスのおしらせ

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場がそろそろ竣工を迎えます。
クライアントのご好意によりオープンハウスを開催することとなりました。
おからだを悪くされたお父様と生計を支える娘さんの生活を、介護の仕方、生活時間のずれの問題などを打合を通して検証しながらまとめていった住宅です。
吹抜、トップライト、中庭、デッキテラス、木製サッシ、アイランドキッチン、
パントリー、畳スペース、ドイツ漆喰、無垢フローリング、防火地域、自立介護、
高気密高断熱、障子、ロングカウンターなどがキーワードとなる住宅です。
8月30日(土) 13時から17時まで
文京区の椿山荘の近くです。
ご興味のある方は、ぜひご一報ください。詳しい案内をお送りします。
これまでの「父娘で暮らす大屋根の家」の現場の様子はこちらからご覧ください。
http://www.guild-design.com/category/仕事/musume_to_chichi-no-ie/
 

04
8
 鉄骨階段取付

「国道沿いの住宅」では、断熱材(現場発泡硬質ウレタン)の吹付けが終わったのを受けて、軽鉄下地部分のプラスターボード張りが進みました。

天井まで貼り終わってくると、はっきりとスペースの形が見えてきます。
この写真でまだ貼られていない外壁部分は、GL工法という石膏系のボンドで貼付ける方法で、プラスターボードを貼っていきます。

北側斜線の影響で、既存の外壁、柱、梁がかなり勝手な角度で勾配をつくっている部分があります。その部分のボード張りの納め方はまだまだ不十分で、軽鉄下地の仕事では、細かく納めきれない部分が残ってしまっています。残りは、大工さんが入ってからの調整にまかされています。
本来の工事工程なら、断熱材の硬質ウレタン吹付けが始まる前に取り付いているべきなのですが、ようやく鉄骨階段が取り付きました。
鉄骨階段の取付けには、どうしても熔接しなくてはならない部分があります。ウレタンは、難燃性とはいえ 燃える材料ですから、ウレタンが吹かれた後からでは、慎重に熔接しないといけなくなります。現場としては、やりたくない工事になるのですが、ここにも、ここのところの業界の混乱が現れています。

03
27
 断熱工事完了、ボード張りが始まりました。


断熱工事が完了しました。
もう暖かい季節になってきていますが、断熱材で覆われただけで、暖かくなったように思います。
建主さんが、朝のまだ寒い時に現場に入ると、やっぱり暖かく感じるそうです。
理屈としてはそうなるはずですが、実感していただいているというのは、提案を理解していただいているということで、嬉しいことです。

断熱材の吹付けが終わったのを受けて、軽鉄下地へのプラスターボードの取付が始まりました。


屋根の直し工事も進んでいます。
屋上の陸屋根部分のシート防水は、何度かの補修工事をされているということで、平場の傷みはないようなので、問題はないかと思っていましたが、パラペットの笠木をはずしてみると、防水端部の処理に問題が見つかりました。
この笠木は内部に水が廻ることを認めているつくりのものなのですが、この防水の止め方では、強風の時などに、雨漏りしかねません。

実際に、雨漏りしていたかもしれません。漏っていた量がすくなかったり、耐火被覆に吸われて、気がつかなかっただけかもしれません。
建主さんにも、現状を確認していただき、まず見積は取りますが、パラペットの天端を、防水材で包込むように補修してもらう方向で、工事の段取りを進めてもらうこととなりました。
リフォーム工事は、思わぬところから問題点が発見されるものです。せっかくのリフォームのタイミングです。しっかりした調査と補修をしておきたいものです。
 

09
8
 外壁の色決め、断熱工事も完了、床下換気

現場では、ウレタン吹付け工事が完了しました。
屋根裏を化粧としてみせるLDKの天井部分は、外断熱としていますが、その他の屋根部分には、屋根裏にはウレタンフォームを160mmの厚みで、外壁部分は80mmの厚みでの吹付けです。省エネ等級4の性能を目指しています。

室内では、断熱工事の完了を受けて、大工さんが内装の下地づくりを始めています。
先週は天井を張る野縁を吊っていましたが、断熱の吹付け完了とともに天井の石膏ボード張りは、ほぼ完了しています。
壁のボード張りの前に、床のフローリング張り、木枠や見切り材の取付け工事が始まっています。

写真は面戸、垂木と壁の見切り材のための加工作業です。
現場での打合の終了後、建主さんにおいでいただいて、製作キッチンの最終確認と外壁の色決めをおこないました。

最終的にはサンプルを外に持ち出して、外光の中での確認です。
サンプルは小さいので、一面の壁となると色の印象は変わります。
サンプルを持ちながら、ちょっとご近所を廻ってみて、色の程度具合を参考にしていただきました。
外に面する外壁と中庭廻りの外壁の2色を決めていただきました。
断熱工事、フローリングの工事の前に、床下換気扇の取付もおこなわれています。
この現場は、ベタ基礎、基礎断熱をしていますから、いわゆる床下換気の必要はないのですが、畳コーナーの床下に中間ファンを付け、床下の換気ができるようにしています。
床下を閉じてしまうことで、しばらく湿気がコンクリートから上がるのに、床下空気が動かなくなるのに問題を感じるからでもありますが、この換気は、室内空気を床下にまわして、床下を室内温度化させながら、24時間換気としても使うといういくつもの利点を合わせたものです。

畳コーナーの小上がりの段差を利用して配管された床下換気中間ファン。
基礎断熱もしっかりできています。
これまでの様子は、こちらから、「中庭のある小さな平屋」
 

08
1
 ウレタン吹付けから壁下地へ

ちょっと報告がご無沙汰していた猫と暮らす家も、工程は遅れ気味ですが、ペースは上がってきています。
ちょっと前になりますが、省エネ4等級を目指すこの現場では、外壁、屋根裏に現場発泡のウレタンの吹付け工事が完了しました。



天井には160mm、壁には80mmの吹付け厚さになります。
2階リビングの天井高さが、MAXで4mを超えるこの小さな家でも、まずは断熱性能気密性能を高めることが大切です。現場吹付けのウレタンフォームは隙間なく外周部を埋めてくれます。
しかし、それだけでは天井の高い家では足下が冷えそうですから、夜間電力利用の蓄熱暖房機を地下に設置して、足下から暖気がゆっくりと上がってくるようにしています。
そして、上がってしまった熱気を地下へ循環させるカウンターアローファンも設置されます。(本体はもう付いてるんですが)

吹付けの完了した現場では、大工さんが壁をふさぎ、仕上げのための下地づくりを進めています。

リビング天井が高いために、こんな足場を作っています。
下地のボードを貼るのも、こんな場所では大変ですが、ここの天井は目透かしの板張りなので、下地のボードを貼って、目透かしの目地底に仕上げテープを貼っています。写真の天井はその状態です。
外壁工事も進んでいます。
今回始めて使う富士川建材の「ラスモル Ⅱ ノンクラック通気工法」。外壁が軽く、薄く、クラックが少なく出来る工法です。いつもと違う見慣れぬ下地の状態ができています。外壁もモルタル塗りの左官工事が始まります。

現場のこれまでの経緯はこちらから  猫と暮らす小さな家
 

02
1
 床下、基礎の断熱

季節を見おろす家では、基礎の部分を断熱気密化して、床下環境を外部ではなく、室内側に取込もうとしています。
2階リビングにある薪ストーブの熱エネルギーはとても大きいので、2階のLDKだけでは、まだエネルギーがもったいないくらいです。
とくに、リビングの高い勾配天井には、どうしても暖気がたまってしまうので、その暖気を、送風機によって1階の床下に廻すことで、効率よく、住宅全体を暖めるのに使おうと計画しています。
そのためには屋根や壁に十分な断熱性能と気密性能を与えるころが大切ですが、床下に廻すためにも、基礎廻りの気密化断熱化が必要になります。
今回は現場でその確認をしてきました。
基礎のコンクリート部分へ、外気に接する部分にはウレタンフォーム A-1種を60mm、その他外周部で外気の影響を受ける部分に、20mmの厚みで吹付けてもらっています。中心部分は夏涼しく冬暖かい地熱を活用した断熱化で、冬期の薪ストーブの熱がコンクリートに蓄熱されることを期待しています。

下の写真は浴室廻りの基礎断熱です。
一般の木造住宅で、床下換気をしている場合、お風呂廻りの断熱工事がしっかりできていないことが多く、寒いお風呂になりがちですが、こういうところもしっかりと断熱することで、お風呂が冷える場所でなくなるような環境づくりをしています。