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 踊り場板の補修

ちょっと前のことですが、「父娘で暮らす大屋根の家」の階段踊り場の板がふたつに割れるということが起こりました。
踊り場の板は、無垢の木を集成した幅広の材です。

僕が独立する前に勤めていた事務所での仕事で、1度同じことがありましたが、ほぼ25年ほど前のことになるので、四半世紀に一度あるかないかというほど、珍しいことということでしょうか。
材木屋さん、大工さんとの相談で、無垢材の一部を削り取って、 新しい材を埋めるという方法で、補修することとなりました。
ルーターを使って、きれいに直線上に削り取るために、ルーターのガイド(定木)を造るところからはじまり、ルーターで削られた粉や木片が飛び散って、お住いを汚さないようにと、しっかりとビニール養生で包まれた中での作業となりました。

下の写真が、ルーターの定木となります。
削り取ってしまう板の上から、この定木をビス留めして固定しています。

ルーターで直線上に削り取った後は、鑿で底を平らに削って、新しい板の接着面を作っていきます。
ルーターでは、壁際まで彫り込めないので、キワは慎重に手作業でした。

新しい板をはめ込むと見事に納まりました。
後は塗装すれば、まわりとの色違いも落ち着いてきます。

ビニール養生の中は暑く、ルーターからの粉、木片が飛び散って、粉まみれになりながら、最後ぴったりと納めてくださいました。さすがでした。
「父娘で暮らす大屋根の家」の現場の様子は、こちらから。