荒川の家

エンジニアであったお父様が造られたコンクリートブロック造の住まいは、清楚で力強く とても好感の持てる佇まいをしています。
スチールサッシの開口部やブロックにプラスター直塗りの 内壁仕上は、現代の住宅性能から考えれば、気密性、断熱性は劣るものの、 施主お二人は、ご両親の思い出と共に、この建物を大切に思われていました。この計画では既存建物が持つ基本的な構造の特徴を活かし、 中央階段+耐力壁を回遊するプランとし、家具の高さを6尺に押え、天井面を広く奥行き感を創り出しています。
仕上においても本物である素材感を持った材料を昼光色の間接照明で照らし出すことで、陰影のあるテクスチャーを顕しています。
竣工後、「新鮮だけど懐かしい」との施主の感想は、設計・施工した 私達にとってはとても有難い言葉となりました。
所在地 :
東京都荒川区
構造規模:
コンクリートブロック造2階建て
延床面積:
115m²/35坪
家族構成:
姉妹二人
主な仕様:
床:無垢フローリング
壁、天井:プラスター塗り、クロス
竣工  :
2003.11