05
27
 worksを久しぶりに更新しています。

随分とご案内が滞っていましたが、worksを久しぶりに更新しています。

案内が遅れていましたが、少し前に、マンションのDENや納戸のスペースなどをリノベーションして、お弟子さんに茶道を教えたり、茶事を楽しむための茶室を造った事例「リノベで造る茶室」の竣工写真をアップしています。

今回、ハワイがお好きなクライアントの住宅「鰭ケ崎の家」の竣工写真をアップしました。

茶室という日本の繊細な文化を、職人さんの丁寧な仕事でまとめあげた空間と、ハワイという明るく開放的にイメージに、タフさとラフ感のある素材の提案した、とても対比的に作品の違いを楽しみながらご覧になってください。

05
16
 既存擁壁の調査

横浜市は、崖が多いとよく言われます。
東京だって自転車で走っていると、結構アップダウンはあるのですが、横浜で仕事をしてみると、山を削って宅地に広げていった歴史を感じてしまうほど、アップダウンや崖にたくさん出会います。

この崖地の既存住宅を二世帯住宅に増改築する計画の敷地も、数十年前に造られた擁壁の上に建っています。
数十年前となると、時代的な雰囲気もあってのことと思いますが、擁壁の完了検査は受けていないようです。そうなると、擁壁上での増改築ついては、安全性のために、いろいろと検査・調査が必要で、結果によっては、制限もかかってきています。

擁壁上に建てる建築については、基礎の作り方や杭などの地盤対策により、擁壁に負担をかけずに建てることが可能ですが、つい先日も葉山で、崖が崩れて死亡事故となったように、擁壁自体の安全性への検証も必要です。
既存擁壁の高さは5m弱となるのですが、横浜市には、高さ5mまでであれば、擁壁上にある敷地の建築計画に対して、擁壁の安全性を確認するための調査指針がつくられています。
擁壁の内部構造の確認となると、大変な調査となりますが、基本的に外観調査による確認で、一定の結果が出るようにまとめられているので、とても役に立ちます。

その調査票に基づいて、擁壁の外観の異常、擁壁の角度、水抜き穴のサイズや数、裏込め石の状況、擁壁上の排水状況などの調査をおこないました。

水抜き穴のサイズは75Φ程度で、擁壁面積に対してどのくらいの数があるかを確認しています。水抜き穴からは、間知石の裏込めの様子をカメラで確認しています。

この写真は、間知石の角度の確認。間知石積みの擁壁の場合、高さにもよりますが、65度以下であれば、一般的で安定していると考えて良いようです。
この現場の角度は、70〜74度程度の角度で、やや急な角度ではありましたが、問題となる程ではありませんでした。

目視での擁壁状態の調査としては、不同沈下や表面の膨らみ、横割れや縦割れの有無、擁壁上端部分での排水の状況などにいての評点をしています。

いずれも大きなマイナス点にはならず、横浜市の調査指針に基づけば、「外観上の異常等がすくない」という判定となりました。

調査結果は、報告書にまとめ、増改築の確認申請のための添付書類の一つとして、建築指導課へ提出しています。

 

05
11
 上棟と中間検査前の確認

お手伝いしている老人ホームが上棟して、屋根の野地板が張られ構造金物がつくという予定で、金物取り付け状況と中間検査の予定確認のために、構造設計者、元請設計事務所と共に、現場へ伺ってきました。

規模は大きいですが、木造平屋のこの建物でも、構造で検査することは、住宅と変わりません。
基礎と土台をつなぐアンカー、柱や梁に着いた引き抜き防止の金物、筋違の固定金物、屋根の水平剛性を確保するための火打金物や構造用合板の取り付け状況の確認です。
各部に使われている金物類の強度や取付位置・方法が、構造設計図どおりであるか、合板を止めている釘の仕様やピッチに間違いはないかなどを、細かく確認します。

外壁部の基礎部分と室内の間仕切り壁との取り合い部分で、高さの違いは、室内の基礎は、床仕上がりより低くするために下がっています。
外壁は、地面からの湿気などから土台を守るために高さが必要ですが、室内は、地面レベルからできるだけ床を上げずに、バリアフリーを実現するために下げたものです。
高さの段差とは別に、基礎コンクリートの側面にも段ができています。
これは、断熱材を必要とする外壁基礎と室内基礎の仕上げの厚みを調整するための段差です。

基礎断熱をするこの現場では、床下に気密性を作ることが重要です。
土台と基礎コンクリートの間に隙間ができては、外部との気密性が保てません。写真からは、基礎コンクリートと土台の間に、気密のためのパッキンが入っている様子がわかります。

ホームの個室の窓がこの柱間に開いてきます。
外構工事が進めば、竹林が美しく見えてきそうです。

実は、写真を見てお分かりかと思いますが、金物の取り付け工事が遅れており、この日の検査は、十分にできませんでした。構造設計者には申し訳ないのですが、再検査をしなくてはなりません。

 

 

05
7
 2020年 Best of House デザイン賞

うっかりしていたというわけでもないのですが、ご報告です。

一昨年に続いて、今年も「Best of House デザイン賞」をいただいていました。
賞をいただいていたのは、デッキ部門で、一昨年と同じく、都内の狭小住宅に作ったプライベートなデッキバルコニーで、「ろじのさき」という住宅のものです。

「ろじのさき」は、建築面積が、8.2坪程度しかとれない敷地条件の中、プライバシーを守りながら、リビングダイニングとバルコニーの水平方向のつながりや、吹抜による垂直方向への広がりをつくり、住宅密集地でありながらも、敷地周辺の状況を考えることで、陽射しや風通しを確保した住まいです。

つい先日、この「ろじのさき」は、Houzzのデンマークのサイトでも特集記事に取り上げてもらっています。
「リラックスとインスピレーションを与えてくれるテラス」というような事例で、「ろじのさき」は、日本の禅のイメージを与えてくれる空間として選ばれたようです。
そのデンマークのサイトはこちら。
Billedskønt: 15 terrasser får os til at drømme om sol og sommer

「ろじのさき」の竣工写真はこちらからご覧になれます。
works>ろじのさき

「ろじのさき」の最近様子や工事の時の様子は、こちらからご覧になれます。
blog>ろじのさき