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 「蓄熱暖房と地熱利用の家」のメンテナンス

「蓄熱暖房と地熱利用の家(港南台の家)」は、7年ほど前に竣工した住宅です。

クライアントから、外部バルコニーの木部の再塗装のタイミングに合わせて、玄関ドアの不具合、それと昨年の台風による塩害でのステンレス部分のサビの相談などで、ご連絡がありました。

蓄熱暖房と地熱利用の家のクライアントは、メンテナンスのしやすさなど、設計当初から気にかけていた方です。
バルコニーや玄関ドアを木製で作るということは、狂いやすくメンテナンスが必要であることは十分ご理解いただいた上で、自然の素材感を楽しみたいということで採用したこともあり、もう2度目の再塗装になります。

おかげで、バルコニーでは、木部に痛みが出る前、出る前と、先行するタイミングで塗装をしてくださるので、とても綺麗に維持されています。

問題は玄関ドアの方で、反りが大きく、気密パッキンの間に隙間ができてしまうほどになってしまいました。
玄関ドアは、2階バルコニーが1間(1.82m)ほど出た奥にある南向きで、夏の強い陽射しや西陽が避けられ、雨掛かりも少ないと考えての木製玄関ドアでした。
同じように1間ほどの奥行きの玄関ポーチについた玄関ドアで、10年以上ほとんど狂いがないお宅もあるのですが、今回は、木製の難しさが出てしまいました。
気密性確保のためには、反りが大きく対応は難しそうです。
工務店、建具屋さんと対応を検討しないといけません。

 

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 「ろじのさき」階段室

前回、ロフトの使い方についての特集で、建築、インテリアの情報サイト「homify」で、数年前にお引き渡しした都市型狭小住宅「ろじのさき」が、ピックアップされていることをお伝えしました。

「ろじのさき」のロフトは、収納としてだけではなく、空間的な上昇感を感じられるように、3階書斎(のちの子供の勉強コーナー)の天井がのぼっていってロフトとなり、さらに、子供部屋とも繋がるような連続性のあるロフト空間となっています。

今回は、「ろじのさき」の玄関・階段室が、おなじく「homify」の特集「階段室を美しく見せるドラマチックな演出方法 Best5!」でも、ピックアップされているので、その部分の御紹介です。

「ろじのさき」は、住宅密集地に建つ建築面積8坪ちょっとの狭小住宅です。
南には、3階建て住宅が手を伸ばせば届きそうなところに建っています。

その玄関は、敷地の真ん中あたりにあって、南に3階建てがぴったりと建っているような1階のその場所は、陽射しが最も入りにくく、毎日、照明をつけていないといけないような場所になりがちでした。
外から帰ってくると、玄関に照明をつけるのは、マンションでは、まあ、あたりませのことかもしれませんが、せっかくの戸建て住宅ですから、少しでも明かりが差し込むような玄関にしたいと考えて計画しました。

スキップフロアーを計画することで、2階にあるその段差の隙間や、階段室の段板の隙間などから、3階までの吹き抜けのある2階に落ちた太陽光が、1階玄関まで届いてきます。

2階の手前リビングと奥のダイニングキッチンとは、40センチほどのスキップフロアーです。
その段差の隙間部分の下が玄関になっていて、ここから陽射しが落ちていきます。
スキップフロアーといっても、段差が大きいと、小さな住宅では空間の連続性が切れてしまうと思っています。
40〜50センチくらいであれば、空間が切れてしまうという感覚はなく、とても落ち着いた繋がり方だと思います。いかがでしょうか。

さらに、ダイニングと同じ高さのバルコニーとは、リビングからは、ちょうど座りやすい椅子の高さになっています。
リビングとバルコニーもそういう関係で連続性を作っています。

「ろじのさき」の竣工写真はこちらから
works>ろじのさき

「ろじのさき」の現場の様子やその後の様子は、こちらから
bleg>ろじのさき

website「houzz」や「homify」からもご覧になれます。

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 「暮らしの中の祈りの道具」展

住宅を設計していている時に、かならず確認しておかないといけないことの一つに仏壇や神棚のことがあります。
仏壇も神棚も、古くからのお住まいの方々や、ご商売をされているお宅に伺うと、生活の中の大切な部分となっていて、しかも、向かう方向が決まっていたり、ボリュームのあるのものなので、間取りを考えていく中で、大切な一つの要素となることが多いからです。

ただ、若い世代の住まいであったり、都市圏での計画では、住宅面積が小さいということもあって、クライアントからの条件設定に出てくることは少ないです。

僕の年齢が上がってきたということもあるかと思いますが、家族をおもったり、先祖を思い祈るものが、生活の中にあったほうが良いと思うようになりました。
伝統的な仏壇や神棚というのも素敵ですが、最近の生活感や住宅事情にあったスタイルのもの、考え方があれば、取り入れやすいのように思います。

最近の二世帯住宅やマンションリフォームの設計でも、考えないといけない事例が出てきていたこともあり、たまたまリビングデザインセンターOZONE「暮らしの中の色いの道具展」が開催されていたので、覗いてきました。

小さな展示会でしたが、可愛らしかったり、アイデアだったり、参考になりそうな祈りの道具展で、基本的には、仏教からの祈りの道具のイメージですが、こだわりなく生活の中に取り込めそうなデザインのもののようです。
製作者の方たちからのお話しが聞けたのですが、宗教と関わりなく使っていただけることを考えていらっしゃいました。

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 建築家31会イベントのお知らせ

磯村が参加している建築家31会のイベントが来週末より始まります。

建築家31会 展示・相談会・ワークショップ vol.30 
建築家たちと会える、話せる、相談できる2日間

今回は、初めての会場で、江東区文化センターです。
これまでは、新宿や横浜がメインで開催していましたので、東京の東側ということでも初めての開催です。

いつものように、模型展示と無料の相談会を開催していますが、今回はお箸作りや模型作りなどのワークショップを催します。

初めての会場で、新しい試みです。
どんな方がいらっしゃるかとても楽しみなイベントです。

江東区東陽町の江東区文化センター ホール等2階の展示室で、
1月26日が、12時から18時まで、
27日が、10時から18時までとなります。

 

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15
 狭小住宅でのロフトの使い方

都内の住宅の多くは、限られた敷地面積の中で、建蔽率や容積率をいっぱいに使い、できるだけ有効に床面積を増やそうと考えます。

建築家の仕事としては、ただ建蔽率から容積率を満足させるだけでは納得できる住宅にはなりません。
そこには、陽射しや風通しなどの敷地環境を生かし、クライアントの生活スタイルを考えた間取り、デザインの提案がなければなりません。

ロフトとか小屋裏収納というものは、空間をダイナミックに見せる有効な要素で、最近の都市型住宅のなかでは、必須といえるほどのスペースとなっています。

今回、「ろじのさき」のロフトデザインが、住宅・インテリアのデザインサイト「homify」の特集「ロフトの新アイデア&デザイン Best5!」にピックアップされました。

「ろじのさき」のロフトは、斜線制限いっぱいに作られた3階屋根裏部分を有効活用するために設けたもので、収納としてだけでなく、3階の天井の上昇感が、小さな家の広がりを感じられるような仕掛けになっています。
細長い住宅の真ん中あたりにあるロフトは、片側は書斎(詳細の子供たちの勉強コーナー)とつながり、反対側は寝室(子供部屋)とつながっていて、ロフトへは、寝室側から上がれるようになっています。

ロフトは、法規制では、天井高さ1.4m以内に抑えないと認められず、面積についての制限もあります。
とくに最近は、自治体によって、ロフトの作り方への規制が条例により厳しくかかるようになってきました。
残念なことですが、今ではこのように下に階から空間として連続せさるようなロフトが作れない自治体もあります。ご計画の時には、ご注意ください。

「ろじのさき」は、住宅密集地に建つ狭小住宅です。
敷地面積13.6坪ほどなので、建築面積は8.1坪しか取れません。
南に3階建ての木造住宅が建っていて陽射しが入りにくく、西が崖地の扱いづらい地盤など、厳しい条件の敷地でした。
それでも周辺環境を検討することで、陽射しを取り込み、通風を考え、縦空間や視線の抜けを生かした広がり感、小さいながらも地下収納も用意した住宅です。

「ろじのさき」の竣工写真はこちらから
works>ろじのさき

「ろじのさき」の現場の様子やその後の様子は、こちらから
bleg>ろじのさき

website「houzz」や「homify」からもご覧になれます。

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 RC造戸建て住宅の断熱+環境改修はじまります。

築年数の古い鉄筋コンクリート造は、耐震性不足の問題で取り上げられることが多いのですが、断熱性についても考えられていないものがほとんどです。
規模が小さく日常生活の場となる戸建て住宅では、耐震性よりも断熱性能の低さが改修のポイントになることが多いようです。
ことに、クライアントが高齢になってくると、暑さ寒さが体に堪えるようになり、健康長寿であるためにも、断熱改修が必須となっています。

昨年から、築年数が45年ほどの鉄筋コンクリート造戸建て住宅の部分改修計画が始まりました。
子供達が独立して親世帯だけとなり、高齢化した親のために、キッチンや水回りが集まっているフロアをスケルトンリフォームすることで、寝室を加えて動線がコンパクトな生活空間とするとともに、断熱と室内環境の改修をする計画です。

築年数の古い住宅ではよくあることですが、困ったことに図面がありません。

間取りは、実測することで、寸法なども確認できるのですが、スケルトンリフォームで、間取り変更の計画をするために大切なのは、壁の中、天井の中、床の下、構造体の寸法、排水管やダクトが、どのようにつくられているかがわかることです。

仕上がりの中に隠れている部分がはっきりしていると、設計内容が詰められ、予算も立てやすいのですが、解体してみないとわからないようだと、解体後の変更が必要になることがあり、予算変更につながることもあります。

今回のように築年数が古く、図面のない現場では、少しでも見積前には確認をしておきたくて、工務店さんに手伝ってもらい、生活に問題のない床と天井に穴をあけ、少しだけでも状況を確認させてもらいました。

 

*左は床のフローリングに穴を開けているところ

床に開けた小さな穴です。これでコンクリートから床の仕上がりまでの寸法がわかり、できることの可能性が確認できます。

コンクリート造に限らず、木造でも鉄骨造でも、図面のない建物のリフォームでは、解体するまでわからない部分が残ります。
設計者もそのリスクについては、慎重に検討して、クライアントと打合せをして、理解いていただいた上で、計画を進めることが大切で、今回もそのように説明をしています。

磯村が参加している建築家31会のブログでも、最近、リフォームの話をまとめています。断熱改修などについての話です。
ぜひ31会のブログも御覧ください。

リフォームで生活スタイルを実現。@磯村一司

リフォームで断熱改修 断熱材の特性や結露に注意 @磯村一司

リフォームの断熱改修でも窓周りの性能アップが大切です。 @磯村一司

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 あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。

旧年は、たくさんの方々に支えられて、ギルド・デザインも忙しい日々を過ごすことができました。

建築業界は、今しばらく忙しい日々が続きそうです。
ギルド・デザインは、その忙しさに流されることなく、建築空間の質の追求だけでなく、断熱気密性・省エネでありながら陽射や通風を敷地状況とともに考えた室内環境の追求を、クライアントとともに構築していきたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

株式会社 ギルド・デザイン   磯村一司 政本邦彦 松本尚子