09
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 オーニングの検討

オーニングメーカーのショールームにお邪魔してきました。

日除けとして、折りたたみのできるオーニングがあると便利だと思うことがあるのですが、市販品の形やキャンバス生地のデザインが、住宅のデザインとは馴染みにくいと思っていて、設計では、あまりお勧めしていませんでした。
今回、お引き渡しして4年ほど経つ「季節を見おろす家」のクライアントから要望があって、製作することも考えながらオーニングの販売、製作をしている(株)タカノのショールームを尋ねました。
今回の計画では、製作はなかなか難しく、製作したとしても、せっかくのリビングダイニングからのViewを損ないそうなため、規制品の壁付きオーニングが良さそうということになりました。
残念なのは、やはり後付けでは、デザイン的にはちょっとばかり収まりがよくない点です。
オーニングは、雨風に弱いので、基本的にはお天気の良い時に日よけとして使うというものだと認識していました。概ねその通りだそうですが、とりわけ風が問題で、故障の原因となっているそうです。
特に今回の敷地は、傾斜地のため、下からの風の吹上げが問題になりそうな場所です。
そんな対策として、風センサーがあるのだそうです。手動タイプでは無理ですが、電動であれば、オプションで取り付け可能です。

キャンバス地も、思っていたより、良さそうなものがありそうでした。

壁に固定で付けることなく、仮説的に置くタイプもありました。

置くだけで良いのであれば、必要な時期だけ出しておいて、普段はしまっておけるというのも良い選択だと思っていたのですが、吹上の風には弱いらしく、使うのは難しそうです。
オーニングは、どこの販売店も、ほとんどがヨーロッパからの輸入ものなのだそうです。どうも、日本の文化の中では、良い製品ができてこなかったようです。
輸入品なだけに、輸入業者によっては粗悪品を販売していたり、メンテナンスに対応していないところもあるようで、注意が必要だとも教えてもらいました。
 
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「季節を見おろす家」
「季節を見おろす家」の工事中の様子はこちらから
現場ブログ

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 「借景のある家」展に参加しています。


今日から始まったリビングデザインセンターOZONEのイベント「借景のある家」展にギルド・デザインも参加しています。
現在、リビングデザインセンターOZONEでは、館内で、生活と植物をテーマに様々なイベント展開中という事で、そのテーマのなかでの建築との関わりで「借景」をキーワードにした建築展を開催するという事になったようです。
ギルド・デザインからは、山の中腹傾斜地に建ち、富士山を遠望し、尾根の緑、盆地の街を見おろしながら、季節の移り変わりを楽しんでいただく住宅「季節を見おろす家」の建築模型と写真パネルと展示しています。
ギルド・デザインは前半の5月11日から30日までの展示です。
 
「借景のある家」展  https://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/286
会期:5月11日(木曜日)〜6月20日(火曜日)  水曜休館
*1期は、5月30日まで。
時間:10時半〜19時
会場:リビングデザインセンターOZONE  3F OZONEウェルカムプラザ
東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー

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 引渡1年後の竣工写真

「季節を見おろす家」の竣工写真撮影にお邪魔してきました。
お引っ越しの後は、しばらく後片付けでたいへんだし、せっかく撮影させていただけるなら富士山がくっきり見える時期で、ということで竣工後1年過ぎたこのタイミングでお願いした甲斐がありました。
ダイニングの南の小窓から、ほら富士山!

キッチンに立つと、ダイニング越しのバルコニー窓からお隣の山の紅葉が。
ちょっとタイミングが悪く、色が落ちた木々もあるのですが、この窓からは季節の変化を山の木々の移り変わりで楽しめます。キッチンは季節の変化を楽しむベストポジションなのです。

皆さんにお手伝いいただいたおかげで、撮影は順調に進めることができました。


リビングからは、南の大窓から薪ストーグ越しに。


しっかり夜景まで撮影させていただきました。
カメラマンからの写真とどきましたら、順次こちらでもアップしますので、富士山がどんな風に写真の中に取り込めているか、お楽しみに。

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 ひな祭り

久しぶりに、「季節を見おろす家」にお邪魔してきました。
昨年、バルコニー廻りからの雨漏りが見つかり、原因がはっきりしたところで、対策を施していたのですが、漏ってしまった部分の室内側については、しばらく補修工事を待って、処理した部分の間違いがないかの確認に時間をかけていました。
問題なく雨漏り対策ができたようでしたので、室内補修の状況確認と、保留になっていた外構工事の確認に伺った次第です。
おじゃまして驚いたのは、ひな祭りのお人形がまだ飾ってあったこと。
甲府では、おひな様は、4月3日まで飾るものなのだそうです。旧暦なのかとも思ったのですが、飾り始めは、新暦にあわせてということなので、ただ旧暦というのも違いそうですね。ご主人に伺ってもいわくはご存じなかったので、どなたかご存知でしたら、教えてください。

とても素敵なおひな様です。
久しぶりにバルコニーからの富士も堪能して、帰路につきました。 
 
 
 

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 薪ストーブの火入れ式


火入れ式というと大げさですが、竣工引渡が夏でしたので、使う頃になってからの使用説明の方がいいでしょう、それまでに忘れちゃってもいけないし、ということで、先日、薪ストーブの販売業者さん、DLDの中村さんに来ていただき、建主さんにレクチャーしていただきました。

夏に現場に通っていた頃とちがって、夕方に伺ったのですが、もう灯がともるような時間になっていました。
今回の薪ストーブは、設計当初は製作ものでと考えていたのですが、建主さんがアウトドア嗜好の強い方でもないし、普段からとてもお忙しい方ですから、できるだけ操作がしやすいもの、監理のしやすいもので、デザインがすっきりしているものが良いだろうということになり、DLDの中村さんのアドバイスから、Hwam社の Vivaldiを入れています。

最初に、中村さんから各部位の説明と、注意事項を受けて、中村さんの指導のもとご主人に薪入れして着火してもらいましたが、着火材を使うこともあり、何とも簡単に着火できました。
薪ストーブとしては、その後の火力の調整がとても大切で、煤がでないように完全燃焼させなければなりません。その調整の仕方を、先の説明に基づいて建主さんに試してもらいました。
火力が安定してくるとともに、ガラス面や炉内部に黒くついていた煤が消えていきます。完全燃焼することで、煤も消えてしまうんですね。このVivaldiというストーブは、燃える炎を楽しんでもらうためにガラス面がおおきな薪ストーブですから、ガラス面が煤で汚れていたのでは、ちょっとがっかりですから。
Vivaldiには、燃焼する火力に応じて空気量を調整してくれる機構がついているので、炎の監理がしやすく、燃焼を安定させやすいところが中村さんのお薦めポイントです。
 

最初に入れた薪がかなり燃え進んだところで、ご主人に薪を追加していただき、一通りのレクチャーが終了。後二日くらいこの程度の仮焚きをしていただき、鉄板が火になじんできたところで本格的なストーブの稼働を始めていただきたいということでした。しばらくは、鉄板に使われている塗装などが燃焼する匂いもでるそうですが、それも数日のこと、あとは、炎を楽しんでいただける生活が始まるそうです。

奥様は、ようやくダイニングチェーの貼り直し戻ってきたところで、まだまだ片付かなくてと伺っていましたが、所々にかわいらし飾り物も、落ち着くように置かれていたて、素敵な生活は始まっているようです。


ファミリールームの本棚は、こんなにたくさんの本棚が埋まるかしらと思っていたのに、もうしっかりと埋められていて、これから少しずつ整理されていかれるようです。


もう少し寒さが増した頃、薪ストーブの熱気を循環させるカウンターアローファンが動き出してどんな働きをしてくれるか、こちらの企み通りに、1階にある寝室の床を暖めてくれることと思っています。
その頃また伺いたいと思っています。
 
 

08
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 内々の内覧会とほったらかし温泉


引渡を完了した「季節を見おろす家」ですが、お引っ越し前の間に内々での内覧会をさせていただきました。甲府までとなると、小旅行です。
お盆前だったんですが、すでに中央高速では渋滞が始めっていて、お昼ごはんを食べる間もなく現地に入り、「季節を見おろす家」に長くいすぎたこともあって、4時頃となる遅い昼食。
押せ押せの時間の中、早帰り組とわかれ、甲府に行っているなら一度寄りたかった「ほったらかし温泉」へ。途中にある長谷川逸子の山梨フルーツ園に寄ることもなく、気持は温泉だったのですが、フルーツ園近くのお店の誘惑には勝てず、ちょいとフルーツのお土産探しで寄ったお店では、たっぷりの試食をいただき、しかもプラムのおまけももらって、いざ温泉へ。

山梨フルーツ園の中を抜けて、ほったらかし温泉に到着

休憩所や販売店の並ぶ中を抜けて、少し下ると温泉場です。
ほったらかし温泉には、古い方の「こっちの湯」と、新しくできた「あっちの湯」の二つの湯があるようで、この日はもう「こっちの湯」が閉まっていたので、「あっちの湯」へ。
最近の立寄温泉って、どこもけっこう立派のところが多いんだけど、ここはまあ、ほったらかしというか、やりっ放しというか、ザックリ感満載、登山で立ち寄った山の温泉って感じのする 温泉小屋です。

ざっくりしてるっていっても、ちゃんと内湯も洗い場もありました。
洗い場のお湯もしっかりでてるし、汗をかいた身体もすっきりできます。
ここは何と言っても、露天風呂にでれば、右手には富士、左手には大菩薩嶺をのぞみ、眼下には甲府盆地という景観が魅力なんですね。
この時期はなかなか富士山がみえないですね 。残念ながら靄ちゃって、この日も富士山はお隠れのままです。
夕闇の近づく時間だったので、ぽつぽつを盆地に明かりがつき始め、そのまま夜をむかえて、露天の寝風呂につかりながら、星空まで見ていたかったのですが、 みんなの帰り時間もあるし、渋滞も気になるので、この日はそのあたりで湯から上がりました。
湯上がりにいただいた、休憩所でのかき氷が最高です。

温泉を後にする頃には、西の空には日が落ちて、夕焼けが最高でした。

 

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 建物の引渡をいたしました

「季節を見おろす家」は、8月5日に施主検査、8月8日には、引渡が完了しました。

引渡の前には、施主検査で指摘された箇所を確認してまわり、その後、キッチン、電気、ガス、SECOMなどの機器類の使用説明です。

始まりから終わりまで約6時間、予定よりかなり時間がかかりましたが、最後に建設会社からの引渡書や緊急連絡先などの書類説明、と鍵番号の確認の後、鍵の引渡です。
外構の植栽工事の他、一部の手直し部分も見つかり、残工事としては残るものの、無事引渡を終えることができました。

 

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 完了検査が終了しました。

8月2日に審査機関による完了検査が無事終了しました。

<写真は、アイランドキッチンのあるダイニングから奥の和室方向を見る>
「季節を見おろす家」は、延床面積が60坪程度の2階建て住宅ですが、傾斜地であったこともあるのですが、確認を通すまでは、とても調整の大変な計画でした。
甲府市では、2階建て住宅でも、構造が固まった時点での中間検査がありました。
工事がはじまってからの変更もあって、変更届も提出しています。
これまでのことを思うと、完了検査は、とてもすんなりと終わってしまいました。
何も問題はないはずですが、やはり、検査が通るまでは、それなりに心配なものですから、すんなり終わったことは、良いことなのですね。

「季節を見おろす家」には、和室があります。
最近、東京では造る建主がぐっと減ってしまった和室ですが、他の部屋と比べて重心のぐっと下がった感じがいいな〜と思っています。

こちらの外観は、傾斜地の上から。道路に接道した側で、玄関はこちら側なので、2階が玄関です。

傾斜地の下側は緑道が通っています。
煙突のみえるところがリビングです。

薪ストーブのあるリビングはこんな感じ。
1階のファミリールームも本棚が完成しています 。
完了検査に向けて、ひととおりの室内工事は終わったようですが、外構と植栽工事がまだ残っています。
5日は施主検査と合わせて事務所検査の予定ですが、審査機関の検査の後、仕上げ確認に廻ってみたのですが、まだまだ手直しの必要なところがけっこうありました。
引渡まで、まだまだ現場は大変そうです。
 
 

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 仕上げ工事が順調に進んでいます

冬には、現場に来ると、毎回のようにみえていた富士が、ここのところほとんど見かけられません。近くなのに、夏には雲がよくでるみたいですね。
暑いなか、現場では仕上げ工事が順調で、家具、建具工事がすすみ、外構工事も始まりました。
アプローチは建物の2階からになります。

玄関ポーチ床も仕上がってきました。
玄関ドアがまだ付いていないので、玄関正面のライムスーンの壁がそのままみえています。


薪ストーブの煙突も付きました。

工事段取りの都合で遅れていたアイランドカウンターも、キッチンに据えられました。

和室も障子、襖、畳を残すだけです。クリーニング後の最後の取付けになります。

1階のファミリールームには壁面の本棚が付き始めました。
照明器具も順次取付が進んでいます。

階段は建物中心で、暗くなりがちな1階へのほんのりと自然光を落とすハイサイドライトが付いています。
高窓横の 照明器具、換気扇の取付けのために足場が残っています。

ダイニング外のバルコニーも、デッキ材の取付け工事が始まっています。
来週には引渡です。
 
 

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 仕上げに向けて工事が進んでいます。そろそろ、カーテン選びです。


足場はまだ外れていませんが、外壁ではシートがとれて、建物のシルエットが確認できるように良なりました。
甲府は39度という暑い日でしたが、天気がよかったおかげで、外壁の色もすっきりと確認でました。

駐車場床には仕上げ表面となる床の防水工事が完了です。
室内では、大工さんによる造作工事がほぼ完了して、下地処理が終わった天井や壁には、クロスが貼られ始めています。


壁と床は目透かしで取合っています。今回はこれまでと違った金物を使って納めていたので、クロス屋さんは苦労したようなのですが、いつもよりすっきりと納めてもらっています。気を使ったことと思います。感謝です。

8月の初めには引渡予定です。
建主とは、そろそろ窓廻りのカーテン、ブラインド選びです。

 
 

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 外壁がやっと吹付け完了、内部ではクロス屋さんが下地処理


先週、ようやく外壁の吹付けが完了しました。
実は、先々週に梅雨の合間を見て、一度吹付けしていたのですが、間が悪いことに突然午後から雨が降り始め、無惨にもせっかく吹付けたジョリパットが流されてしまいました。

いったんムラになって流された外壁は、場合によっては、削り落としなどの処理が必要なので、現場としては、この時期の塗装のタイミングをはかるのは大変だったようです。
外壁工事は順次進んでいて、玄関ポーチのナラ板張りの壁も張り込まれています。

玄関外壁

ナラ板羽目


 
内部で、いったん大工さんが引き上げて、クロス下地のための処理が進められています。

06
14
 襖紙選び

今日は、襖紙選びのために、紙屋さんまわり。


襖紙を使うというのは、とりわけ和室に限る話でないのだけれど、和室の少なくなっている昨今、随分と機会が減ってしまいました。
昔、料亭を設計した時には、刷り柄を選び、色味を決め、柄の位置、ぼかし具合などを、自分なりに部屋の真行草を考えながら組立てたものですが、今回は、あまり和室のイメージが出ないような紙選びです。
これまでで一番多かったのは、柄のない鳥の子だけのものを、すっきりと凛々しくなるように使ってきましたが、今回すこし柄を入れられないかと思いながらの紙選びで、これもなかなか楽しいですね。