07
27
 基礎補強

解体によって既存の構造状態がはっきりしてきました。
クライアントにも状況を見ていただき、見た目で問題な部分だけでなく、今後、住み続けていただくため、長期的な視点から検討が必要な点についても説明させていただきました。
前回の解体状況のようすはこちらから
当初より、工事費用については、ある程度の含みをみてもらっていますが、基礎の補強は、対策の仕方によって、かなり費用アップとなります。
対策検討に少し時間をいただき、概算とはいえ見積をとって、工事費用を含めて最良となる方法を検討、相談させていただきました。
今回は、建主に決断いただき、既存基礎を残すのではなく、基礎をやり直すこととなりました。

 
基礎解体のためには、骨組みを持ち上げておかなくてはなりません。
曳家さんに見積をお願いしたのですが、結構高額な金額が提示されました。
工務店さんからの提案で、今回は規模の小さな家ということもあり、短期的に持ち上げておくだけの方法で、構造体を浮かせてもらいました。
さあ、これで基礎の打ち替えです。

07
26
 YKKap 体感ショールーム見学

YKKapの品川ショールームがリニューアルして、この6月より、建築・設計関係者向けの「体感ショールーム」として生まれ変わりました。
建築家31会の勉強会として、セミナーとともに体感させていただいてきました。
体感ショールームは、YKKapのものづくりの歴史を紹介する「ガイダンスゾーン」、新商品などの展示がある「商品展示ゾーン」、実際の窓の使い勝手や性能を体感できる「窓の性能体感ゾーン」、セミナーなどの開催できる「コミュニケーションゾーン」で構成され、現在から未来の窓までの商品紹介と性能の違いをわかりやすく、体感できるように展示されています。
このショールームのメインは、最も面積の広い「窓の性能体感ゾーン」です。
窓の基本性の一つ一つをサッシやガラスが変わることで、どれだけ違うのかを体感できるようになっています。
窓の遮音性能では、サッシ枠とガラス構成の違いで、外の音がどのくらい聞こえにくくなるのかが、車の音や子供の遊び声などの生活音が、どれだけ聞こえにくくなるかを聞き試すことができます。
庇一つで陽射しの入り方が変わる様子も知ることができます。
特に、断熱効果の体感ROOMは、5つの断熱性能の違う部屋が、気温0度程度の外気となる部屋に面して作られていてます。
昭和55年基準の部屋と平成25年基準の部屋を比べれば、断熱性能の違いがはっきり体感できるのですが、平成25年基準といえど、この程度なのかと実感させられてしまいました。
建築、住宅の素晴らしさは、これだけで決まるものではなく、むしろ建築家が携わることで生まれる多くの数値では語れない豊かな物事が必要なのですが、これからの住宅・建築では、これらのことは基準として考えておかないといけないことのように、改めて思いました。
最近のギルドデザインの設計でも、この断熱性能は基準の一つとして考えていますが、 体感することで新たに感じ入ることがあったということです。
多くの企業の開発努力により、こういう性能の住宅を、手に入れることができる条件が揃ってきたということです。
このショールームはいわゆるプロ向けで、今のところ2ヶ月先まで予約で埋まっているのだそうですが、是非ともクライアントに体感してもらいたいですね。

07
25
 Houzz の特集記事掲載のお知らせ

Houzzは、インターナショナルな住宅のリモデルやデザイン・設計のためのプラットフォームです。
たくさんの住宅、建築の写真がアップされていて、一般の方が自身の住宅イメージをまとめる上で、参考になるサイトだと思います。
ギルドデザインもプロ側で登録しているのですが、Houzzメンバーによる特集記事に、写真が使われました。先日、Houzzのドイツで取り上げられましたが、今度は、文字を見ただけでは、どこの国かもわかりませんでしたが、どうもスウェーデンです。
取り上げられた写真は、同じく「ろじのさき」です。
一度露出すると、目につくのでしょうね。
特に「ろじのさき」は、今年初めに「ベスト・オブ・ハウズ デザイン大賞」に選べれていましたから。
読めませんが、Houzzスウェーデンの記事はこちらです。
houze.se
今回は、どうもバルコニーと開口部のデザインについて話しているみたいですね。

07
21
 木造耐火

最近は、木造耐火についての関心が高くなっています。
森林資源の有効利用と森林荒廃を防ぐためにも、木材の利用促進が必要です。
公共施設や商業施設への取り組みには、構造的な強度の検討とともに、耐火性能の向上が欠かせません。
木造耐火については、かなり前からツーバイフォー建築協会木造住宅産業協会といった協会からの限定的な認定仕様というものがありましたが、2〜3年前に国交省より告示による耐火性能仕様が公布され、より一般化してきています。
防火地域での住宅の仕事も多いギルドデザインですので、木造の耐火仕様については、大変関心があり、先日、吉野石膏虎ノ門ビルでの勉強会に行ってきました。

基本的には、石膏ボードによって木部を覆っていくことになるのですが、石膏ボードとして吸水性が少ないことで、もしも雨ざらしとなっても、耐久性の高さが保証されるボードを外部側に使っています。
石膏ボードで包まなければならないとはいえ、木造下地で外壁が作れるということで、仕上表現の可能性は広がりそうです。
吉野石膏さんの虎ノ門ビルは、ショールームとしての商品紹介だけでなく、音響体験もできる施設がありました。

実感しなければわからないことですが、体験した遮音性能が作り出せるというのは驚きであり、魅力的です。
体験した遮音壁のさらに上のレベルでは、下図のようにコンクリート壁80センチ厚に相当する遮音性能の壁というのもあり、さらにこの数倍上のレベルの遮音壁もあります。それらが乾式でできているのは、工事費用としても、かなりローコストに貢献します。シナコンなどの音に対して厳しい環境で、利用があるようです。

ショールームには、石膏ボードがどう作られて、製造段階でリサイクルに取り組んでいるか、製品としてこれまで知っていたもの以外の建材を見ることもできました。
コスト的にメリットのある建材も多そうで、見積調整に役立ちそうな勉強ともなりました。


 
 
 

07
9
 Houzzの特集記事に、写真が取り上げられました。

Houzzは住宅のリモデルやデザイン・設計のためのプラットフォームです。
「ろじのさき」の写真が、Houzzの海外サイトの特集記事で取り上げられました。
記事は、こちら
Kleine Fluchten: 23 traumhaft schöne Hängematten im Freien
ドイツ語みたいで、残念ですが読めません。

07
7
 ボーリング調査

随分と時間が空いてしまいましたが、「敷地7坪の家」では、敷地のボーリング調査を行いました。

設計を進める上で心配していたのが、この場所に杭打ち機が入るかということ。
解体後の敷地測量で、少し敷地形状が変わっただけで、計画建物が入るかどうかを心配していましたが、ボーリング調査をしないと、構造が成り立つかどうかがわかりません。
この辺りは、地盤が悪いことはわかっていて、周辺データからも、杭の支持層は30mはあるのではないかと思われていました。
支持層が深すぎる場合は、深くまで杭を打ち込むために、力の大きな杭打ち機が必要で、敷地の狭いこの場所では、大きな機械の搬入・稼働ができません。
つまり、杭が打てない可能性もあり、 そうなると、鉄骨造での計画は難しくなりかねません。
これから出てくるボーリング調査結果をもとに、構造設計者が判断をしてくれます。ここでは、われわれ意匠設計者は、構造の判断待ちです。
下の写真は孔内水平載荷試験の様子です。