06
29
 大工さんの家具製作

梅雨にはいり、どこの現場も、なかなか外工事が進められないでいることと、おもいますが、「父娘で暮らす大屋根の家」の現場でも、外壁工事が進まない分、大工さんは、室内工事をどんどん進めています。
家具は、一般的には家具屋さんがつくるものと思われるかもしれませんが、比較的シンプルな家具なら大工さんにもつくれますし、大工さんにお願いすれば、家具屋さんよりはコストを押えてつくることができます。
そこで、この現場でも大工さんにできるだけ、家具工事をお願いしてます。
クローゼットやパントリーだけでなく、手洗いカウンターなどもです。
現場打合の当日、施主スペースに取付ける5m程度の長さになるカウンター材が搬入されました。
僕もお手伝いして、4人掛かりでの荷揚げでした。


江中建設さんでは、大工さんとの打合がしっかりしていて、仕口や金物も手慣れたものです。


 
 
 
 
 
内部工事も進んで、室内のイメージもつかみやすくなってきたので、夕刻より久しぶりに、建主さんとの打合を、現場でおこないました。
仕上材料や色などの最終確認です。

5mのカウンターの端部には専用の洗面コーナーが用意されます。写真は洗面器廻りの部分に張られるタイルです。実施図面をまとめる段階で、一度確認していましたが、その時とは、少し違ったものも用意させていただき、そのなかから選んでいただきました。
リビングの吹抜けに面する施主スペースも、家具が作り込まれてきたことで、ずいぶんを雰囲気がわかるようになりました。
もう室内は、暗くなってきた時間でしたから、 トップライトからの明かりが効果的であることが確認できました。

06
27
 木製サッシ、バルコニー防水、外壁通気など

少し前になりますが、木製サッシも既に取付けられて外壁造の準備は完了です。
梅雨入りが例年より早かったためか、「父娘で暮らす大屋根の家」の現場は、外壁工事がなかなか進みませんが、梅雨の晴れ間があるたびに、少しづつですが進んでいます。

このサイズになると、木製サッシもちょっと重く、女性ではたいへんかもしれないという重さに、ちょっと戸惑っていたのですが、天気がよくなると動きが軽くなりました。湿気の多い雨の日は、木部が膨張するからなのでしょうか。
バルコニーの防水も完了しています。
写真は排水溝とオーバーフローの穴です。
バルコニーには、オーバーフローは必需品です。普段はほとんど使われることのない穴ですが、万が一、排水口が葉っぱなどで塞がれて、水が流れなくなった時には、無くてはならないものとなります。

外壁では、壁内にたまって結露するかもしれない湿気と外部からの熱を逃がす外壁通気層のための通気胴縁が取付けられてきました。

下の写真は、外壁と屋根の取合い部、ケラバの屋根垂木に開けられた穴です。
外壁からあがってきた湿気や熱気を屋根内にまわして、屋根の通気層から排出するための穴です。 上の写真にも屋根板金の下端に少しだけ見えています。

軒の板金工事もほぼ完了です。
玄関ポーチの庇には、内樋がつけられています。軒先の薄い庇ですから、内樋も深さはギリギリを樋廻りは、FRP防水で包まれています。

2階寝室の出窓の庇も、もう既に板金が葺き上がっています。
大きな庇ではないので、板金1枚による吹き上げです。なかなか、ハゼが無いのってのは、なかなか小気味いいものですね。

 
 

06
26
 キッチンの見学

木造住宅のリノベーションを計画中の奥様に、いろんなキッチンを知ってもらおうと、代官山と青山へごいっしょしてきました。

旧山手通りでは、最近は、蔦屋さんがピカイチですが、やはりヒルサイドテラスもすばらしい。久々、旧山手を歩いてみると、やはりこの道はワクワクです。楽しい建物がいっぱいです。訪ねた先は、アムスタイルさん。

水栓、食洗器、扉の面材、カウンターの素材や仕上、収納の方法や使うにあたっての具合などを確認していただきました。

今年春からの新シリーズ物に移り変わっているとかで、以前のデザインとは、かなり変わっている様子です。以前は、スタイリッシュな中に少しナチュラルな感じがあったようにおもっていましたが、ずっとモノトーンな感じ、シックな感じが強まっているようです。

新しく出てきたセラミックのカウンター、アルミの無垢のサイドパネル、扉も5mm厚くらいのアルミ板パネルの引出し、扉が、とても印象的でした。
青山では、トーヨーキッチンさんを奥様がもうご覧になっていたので、サンワカンパニーさんへ。
アムスタイルさんとはコストがまったく違うキッチンや、洗面器などの衛生機器類にタイルも見ていただきました。すこしづつでも、イメージを広げるのに役立てていただきたいと思っています。
青山でもショールームには時々出向くものの、なかなか散策ですることも無いので、ちょっと歩いてみると、こんなお店が。

南青山のど真ん中でこのスペースは貴重ですね。
ちょっと休憩したいところをぐっとこらえて、骨董通りを渡り、昔からある、分離派山田守の自邸「蔦珈琲店」の前をとおるものの、事務所に戻る時間が近づいてきたので、こちらも入るのもぐっとこらえて、無念の南青山散歩。

骨董通りからはいった路地のこんな素敵な建物で、無印良品が展示会の準備中。これも素敵。
南青山散歩の目的地は、近藤ニットさんの「evam eva」。先日ちょっとお会いした方のお店だったので、一度訪ねてみたくてこの機会にと寄ってみました。

ネットで見た商品を、そのままあらわしたような素敵なお店です。素材の良さとゆったりした時間が過ごせそうなデザインのものたち。古くからあるようで新しい感覚のものたち。
住宅でも、そんな場がつくれたらとかおもいながらの、ちょっと慌ただしくも楽しかった久々の代官山&青山散歩でした。
 

06
17
 住まいで減らす病気のリスク

現在、サッシメーカーのYKKapさんは、「ローエネで暮らそう」をテーマにして、窓を通して小エネルギーの生活提案を展開中です。
先月、ギルドデザインも建築家31会のメンバーとともに、YKKap品川ショールームにて、「ローエネで暮らそう」をテーマにセミナーと模型展を開催しましたが、今回は、YKKap全社が挙げてのローエネライフのイベントにご招待いただき、会場である東京ドームシティプリズムホールに、お邪魔してきました。
今回は、4月に発売された世界トップクラスになるAPW430等の発表と、慶応大学の伊香賀俊治教授による「住まいで減らす病気のリスク」というセミナーのあるイベントです。

室内の断熱化を進めることで、高血圧などの循環器系の病気だけでなく、アレルギー性鼻炎や、関節痛、室内熱中症などが改善されてくるそうです。
これまでも、冬場の寒いトイレや熱い風呂への出入りなどの時に、高血圧の方の脳血管疾患の問題は、取り上げられてきていましたが、先進するイギリスの住宅事情の紹介やデータをもとに、 循環器系だけでない健康対策の問題として、紹介いただきました。
建物全体が暖かくなるだけで、高齢者の歩行歩数が2000歩ふえる、外に出ることもいとわなくなるのだそうです。
日本では、まだようやく調査が始まったばかりのようですが、これからデータが蓄積されることで、 長期的な社会保証の問題とも大きく関わってきそうなテーマです。
ギルドデザイン設計の住宅も、最近は、ほとんどが高気密高断熱住宅になっています。
新築を考える年代である40才未満の方にとっては、血圧のことなどは問題とされないことでしょうが、40年、50年、さらには100年と住んでいただきたい住宅です。その大切さを実感させられる講演でした。
建築家31会のメンバーのたくさん参加していました。
休憩の間に、集合写真をとっていただきました。


 
 

06
15
 雑誌掲載

(株)エクナレッジの「建築知識」で、もう4〜5年も前に取材と執筆をしたRC造の特集が、「サクッとわかるRC造のつくり方」という書名で、増補されムック本として出版されました。

まだ若い建築家の方に向けて、RC造の建物の全体的な工程の説明と、ポイントを構造設計者とともに解説しています。
文章やイラストの元図なども描いていますが、露出が多いのは、動画です。
付属のDVDの解説者として、出演しています。
お買い求めいただければ、動画を通してお会いできます。
4〜5年前の建築知識がでた当時、けっこう好評だったので、この後、鉄骨造編、木造編とひととおりDVD出演していました。時間があったら建築知識のバックナンバーもご覧下さい。
 

06
14
 照明器具の確認と家具の下見

「父娘で暮らす大屋根の家」のリビングダイニングは、吹抜で天井が高いということもあるのですが、できるだけすっきりとさせたいと考えていて、照明器具を天井につけないように計画しています。
ダイニングテーブルには、ペンダントを下げることが多いのですが、今回は天井からは下げずに、壁付のブラケットで、アームによって位置が変えられる照明を探してみました。
見つかったのは、flameという兵庫県のメーカーの器具です。
東京では、karfという目黒通りのお店で取り扱っていて、展示もあるということでしたので、建主さんともども、確認に行ってきました。 
ブラケットの取付け金物屋や、パイプの太さ、固定方法など、写真や図面だけではわからない点が多く、イメージと違ったらとても残念です。
見られるものは、できるだけ出かけて行って、確認することにしています。
ペンダントの傘は、flameさんのものの中から選べるので、そのデザイン確認もしてきました。

karfさんは、オリジナルの家具も製作しているインテリアショップで、建主さんには、ダイニングテーブルや椅子のデザインやサイズ確認もしてもらえました。

テーブルや椅子は、やはり一度座ってもらわないといけませんね。
どんな座り具合なのか、椅子が高いとかかとが浮いて落ち着かないものです。
テーブルの高さと、椅子の高さの関係も大切ですね。
もちろん、靴を履いていてはわかりませんから、ちゃんと靴を脱いで確認したほうがいいです。
照明器具の確認の後、目黒通り沿いの家具屋さんを見て回り、家具やストリートらしいおしゃれなカフェで、おいしいものをいただきながらの打合でした。

 

06
13
 断熱工事

ギルドデザインでは、住宅の断熱材として、セルロースファイバーを使うことも多いのですが、調湿性はないものの、同じく隙間なく吹付けられることで気密性を高くでき、少し安価な硬質ウレタンフォームの吹付けもよく使います。

「父娘で暮らす大屋根の家」では、硬質ウレタンフォームA種3を省エネ等級4となるような厚みで吹付けます。
屋根部分の吹付けは、先行して吹いてありましたので、この日は残っている壁部分の吹付けです。
吹付けの中に電気のFケーブルをそのまま埋めてしまうと、電線の熱の逃げ場所がなくなり、その熱のために、電線をいためたり、ひいては発火などの原因になるのではないかと、以前から気になっていました。
現場監督、電気屋さんに相談したところ、何か問題になった事例はないそうですが、そのような心配も、たしかにあるということで、見積計上していた工事ではありませんが、埋まってしまう配線は、CD管内を配線することで、空気が動くことで熱がたまらないようにしてくれました。
現場のすばらしい対応に、感謝します。
 
この日は、家具と建具の現場打合でした。

06
12
 建築家31会模型展 at 横浜赤レンガ倉庫


直前のご連絡となりましたが、明日から3日間、横浜赤レンガ倉庫で建築模型展&建築相談会を開催します。
いつもの建築家31会のメンバーが勢揃いしてのメインイベントです。
今回で第13回目、会が協同組合となって初めての模型展です。
昨年より倍の面積を使っての展示会になっていますので、ご来場いただいた方にも、ゆっくりと見ていただけると思います。
いつものように、住まいづくりについて、楽しいお話ができればうれしいと思います。 建築についての無料相談やセミナーも開催しています。
たくさんの方々のご来場をお待ちしています。
 

06
5
 引渡

お引っ越し日の前日となり、「国道沿いの家」の引渡がおこなわれました。

職人さんの手配がつかず、工事の遅れが続き、手戻りがないようにと、最後の収拾管は、設計者も現場につきっきりのような現場でした。
現場も大変だったろうとは思いますが、設計サイドでも、時間のしわ寄せは、他のプロジェクトに影響が大きく、我々の負担だけでは済まなくなっていて、この状況がいつ終わるのかと、困惑しています。
ともあれ、仕上状況の最終確認をおこなえる程度までは、まとまりました。
まだまだ、手直し部分が残っていますが、その場所の確認をし、機器類の説明、鍵の引渡、現場の引渡がおこなわれました。
この計画は、大きなバルコニーが欲しいという、建主さんの大きな希望から始まっています。
国道沿いに大きなインナーバルコニーをつくることで、国道からの音を遮る場所としながら、子供たちの遊び場、光を取込む場所、風を呼び込む場所として、とても有効な場ができたように思っています。

インナーバルコニーではありますが、ちゃんと防水もしています。鉄骨造のお住いのスケルトンリフォームですから、防水などの工事は、比較的安心できる工事です。
お子さんと、水遊びもできるほんとのバルコニーにつくっています。

バルコニーとダイニングの間は、木製建具で仕切られます。

木製建具のガラスは、まだ届いておらず、残念ながらこれも残工事です。
階段廻りのコーナーはお子さんたちが勉強する宿題コーナー。机や、本棚が仕込まれます。ピンがさせるシナベニヤの壁もできています。
くつろぐ場所として考えたリビングは、建物の北側で、国道から最も奥まった静かなところです。
北側斜線の影響のため、この階では壁は、急勾配な屋根です。

キッチンはこのフロアの中心で、キッチンが、ダイニングとリビングをつなぐプランニングとなっています 。
この上の階が、寝室フロアですが、北側斜線の影響は厳しく、小屋裏部屋のようです。そこが、なかなかの魅力になっているフロアだと思っています。

この寝室はリビングと吹抜でつながっていています。
引渡の終わった後も、手直し部分を少しでも減らそうと、監督さんと職人さんが、遅くまで修正作業でした。

残工事、手直し工事の予定日リストを早急にまとめてもらいます。
クライアントには、お引っ越し後にもう少し、ご迷惑をおかけしてしまいますが、われわれも、近々確認に伺わなければなりません。
これまでの現場の様子はこちらから
「国道沿いの家」
 

06
2
 屋根葺き、断熱、配管工事の確認

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場定例会議に行ってきました。
この日は、防水屋さん屋根屋さんも入ってきていましたが、先週から、衛生設備工事、電気工事が加わってきていて、配管配線工事が進み、現場では大工さんとの躯体工事の打合にくわえて、設備配管、器具の取付けに向けた打合をしてきました。
大屋根のガルバリウム鋼板立て平葺きは、ほぼ完了。製作によるトップライト廻りを残すのみとなっています。

室内では、ウレタン現場発泡工事の第一段階が完了しています。外壁部分を残して、床下と屋根裏部分の吹付けは完了していました。
床下は、基礎の気密化をしており、外周部分の立上がりとベタ基礎部の1M分を吹付けてもらっています。
基礎の外周部を断熱することで、外気からの影響をなくし、ベタ基礎の中心部分は、うまく地熱利用をするために、吹付けずに躯体をあらわしで、残してあります。
ウレタン吹付けで、断熱性のは、省エネ等級4を目指しています 。


このタイミングでは、雨じまいについての確認項目が多くなっています。
バルコニーの防水下地の確認、軒のフーフィングの立上がり、サッシの取付けと防水テープの使い方、防水防風透湿シートの取付け具合、外壁の防水層を貫通してしまう配管類の防水への処理などと、多くの部分の確認が必要です。
写真からは、配管の外壁貫通部での、防水防風透湿シートと配管を防水テープで密着させることで、水の侵入を防いでいる様子が確認できます。


これまでの現場の様子は、こちらから
「父娘で暮らす大屋根の家」

06
2
 新しいお友達

のんびりジョギングで、お散歩範囲を広げていろいろ出かけてみると、新しいワンコ友達もできてきます。
この日は、2度目の碑文谷のすずめのお宿緑地公園。
前回は時間が合わなかったのか、ワンコはいなかったんですが、今回は、もういっぱいのお友達に出会えて、うちのルパンも大喜びで、大はしゃぎです。

下になって転がってるのが、ルパン。
遊んでくれているゴールデンは、くうたくん。仲間に入りたくてくっついて廻っているのがボストン・テリアのロビンくん。
かみ合って、転がり回るので、泥だらけです。もう、帰ってシャワーは決まりです。
公園には、ビズラという犬種のオクタビアンくんなんて子も来ていました。
初めて見た犬種です。なかなか凛々しい。