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 チークフローリングと珪藻土の家

チークのフローリングに珪藻土の壁で仕上げたスケルトンリフォームの住宅「鉄骨リノベーションの家」が、建築・住宅・インテリアの情報サイト「fevecasa」の特集にピックアップされています。

この住まいは、築年数が30年を超える鉄骨造の3階建て住宅で、1階を店舗に使い、2、3階を住宅としていた併用住宅でした。
高齢になったお父様は、お店を閉めていて、リフォームすることで、2階をお父様、3階を息子さんご夫婦が生活する二世帯住宅へとリノベーションする計画でした。

2階のお父様のフロアーは、キッチンや水周りなど基本的な機能がそろっていたので、部分的なリフォームのとどめ、3階の息子さんご夫婦のフロアーについては、スケルトンリフォームとして、室内は全て解体して、新たにプランニングしています。

 

息子さんご夫婦のご希望で、チーク材の床や珪藻土など自然素材で内装を仕上げている大きなワンルームのようなフロアになっているので、
今回、fevecasaの特集「ぬくもりたっぷり。無垢のフローリングが心地よい家」でピックアップしてもらっています。

「鉄骨リノベーションの家」の竣工写真はこちらからご覧いただけます。
works>鉄骨リノベーションの家

07
24
 アジアンテイストリフォーム1年検査

昨年お引き渡した「アジアンテイストリフォーム」の1年検査に行ってきました。
1年後に改めて検査をするというのは、設備などの使用も一巡し、仕上げに使う自然素材なども、乾燥や高湿度を経験し、調整が必要な部分が見つけやすくなってくるのです。

我々にご依頼いただく住宅設計でも、既製品利用は多くなってきていますが、基本的には注文住宅は一品生産です。人手作るものですから、不具合が発生は、避けられないのかもしれません。
もちろん、工事だけの問題ではなく、設計上の配慮が足りないということから起こる不具合もあり、我々はそういう経験を積み、対応していくことが重要なことです。

不具合なしということもありますが、今回は、幾つかの修繕ポイントが見つかりました。
といっても、実は6ヶ月検査を今年の1月にしていたので、すでに確認ができていた問題点なのですが、クライアントは、まだ東南アジアでのお仕事が忙しく、日本には帰ってこれない生活をされているので、手直しなどは、1年検査の時にまとめてやりましょうということになっていました。

残念だった点は、壁と天井に塗ってあったドイツ漆喰のひび割れです。
若く熱心な大工さんで、とても良い方だったのですが、下地の作り方にもう少し手をかければよかったのかもしれません。
このドイツ漆喰は、かなり強度のあるコバウという専用の壁紙を下地に、ローラーで塗る工法ですが、専用壁紙を貼っている下地が動いて、そのコバウという紙が切れてしまい、仕上げの漆喰部分にもヒビが入ってしまいました。
下地の補強を打ち合わせしましたが、さらに大工さんとも検討してもらい、専用壁紙からの張り替えた上に、もう一度ドイツ漆喰を塗らないといけません。

 

「アジアンテイストリフォーム」では、無垢のチーク材をたくさん使っています。フローリングから、天井のルーバー、上がり框などです。
そのチークの無垢材に狂いが出ていました。
1月の半年検査では、乾燥によるひずみが気になる感じに出ていたのですが、湿度が上がり、夏のこの時季には、少し治まってきていました。少し戻ってきているようです。
床鳴りなどもそうですが、無垢の材料の難しさ、怖さでもあります。
だんだんと落ち着いてくることもあるので、ある程度は様子見が必要です。

無垢材だから、少しくらいのアバレはしょうがないと、よく言います。
それが、ある程度のものであれば、変化を楽しんだり、気にならなかったりしますが、アバレがないのに越したことはありません。
アバレを見越して、その対策を施せる職人さんは少ないです。
材料の扱い方、材料の質の見分け方などは、大変な技量と経験が必要です。
最近では、木材の質の良し悪しを見分けられる目利きの材料屋さんはいるのでしょうか。

上の写真は、玄関の畳コーナー小上がり部分(飾りの間)です。チークの無垢材を使っているこの住宅ですから、畳への上がり框もチーク材です。
畳も本畳で厚みがあるので、その厚み分のチーク部分にヒネリが出ているようです。
下地の取れる部分は、しっかり固定できるのですが、畳の厚み分は、チーク材がフリーになってしまっています、その部分、畳との間に空きができていました。
これは、1月の写真で、乾燥によるものだと思われます。今回の1年検査との時には、これほどの空きはなくなっていました。
うまく自然に収まってくれると良いのですが、歪んだ木材を戻すのは、とても大変です。

これは原因がわかりにくいのですが、一部ペンキ部分にもヒビが見られました。
寒冷紗処理をしてもらい、塗り直しをお願いしています。

他にもチーク材のドア框に割れが入っていたり、エアコンが効かなくなっていたりで、建設会社の監督さんも一緒にチェックしてもらいまいした。
まだ日本に住んでいらっしゃらない施主です。帰国されたタイミングでの補修工事予定を段取り良くと、お願いしました。

 

検査の後には、クライアント手作りのベトナムランチをいただきました。
ベトナムのつけ麺とサラダ。名前を忘れてしまいました。
下の写真はつけ麺です。
肉団子とお肉にシソやレタス、もやし。
この具材とお米の麺を、唐辛子のちょっと入ったナムプラーベースのつけ汁につけていただきます。


お米の麺といえば、フォーしか知りませんでしたが、フォーは平麺で、これは丸麺(?)。麺にも何種類かあるのだそうです。
今回いただいたのは、ブンでしたでしょうか。

これは、サラダ(ですよね)。パックチーが効いてます。
パックチー好きとしてはたまりません。

ベトナム料理をふるまっていただくのに、東京で買えるベトナム食材屋さんを探してくださったそうです。蒲田の福山商店というのを見つけられて、買ってきてくださいました。

東南アジアの料理が大好きな僕には、ありがたいやら、わざわざ出向かれて申し訳ないやらですが、珍しいベトナム料理を美味しくいただいた上に、楽しそうなアジアの食材屋さんも教えてもらいました。
今度蒲田に行くことがあったら、寄ってみたいです。

「アジアンテイストリフォーム」は、20坪程度のマンションのスケルトンリフォームです。
クライアントが、東南アジアでの今のお仕事を引退された後の住まいとして、キッチンを中心とした間取りで、お客様をお招きしたい。
これまで集めてこられた絵画や小物、家具に囲まれて一人暮らしを楽しみたい。
マンションでもご近所との良好なお付き合いをしていきたい、などの思いを受けて提案した計画です。
「終の住処」ともいえる計画です。
ミャンマーで購入されたチークの透かし彫りをどう見せるかもポイントで、チーク材をキーにして、漆喰などの自然素材を選んで仕上げています。

「アジアンテイストリフォーム」の竣工写真アップが遅れています。
もうしばらくお待ち下さい。
扶桑社から昨年発売された「別冊住まいの設計 オトナリノベーションvol.2」に、「キッチンが真ん中の家」として、紹介されています。

工事の様子などはこちらからご覧いただけます。
blog>アジアンテイストリフォーム

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25
 「鉄骨リノベーションの家」がFevecasaにピックアップされています。

住宅、インテリアの情報サイト「fevecasa」の記事「fev’sまとめ」で、鉄骨造3階建ての店舗併用二世帯住宅をリノベーションした計画「鉄骨リノベーションの家」が紹介されています。

「fev’sまとめのテーマは、「ぬくもりたっぷり。無垢のフローリングが心地よい家」です。
「鉄骨リノベーションの家」の家は、少し東南アジアの雰囲気が欲しいということで、フローリングに無垢のミャンマーチークを使った計画です。
2階をお父様のフロアに部分改修し、3階は壁床天井の室内側仕上げ、間仕切り壁を撤去してのスケルトンリフォームでした。
3階はご夫婦お二人のスペースで、バルコニーに面した明るいダイニングキッチンと室内側のリビング、その奥がカーテンで仕切る寝室スペースになっています。
全体は大きなワンルームで、寝室の畳以外、チークの床で敷き詰められ、バルコニーのデッキまで伸びていて、空間が広がっています。
「fevecasa」の記事はこちらから 「fev’sまとめ」
「鉄骨リノベーションの家」の竣工写真はこちら works_鉄骨リノベーションの家

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 ミャンマーの透かし彫り工房から

「アジアンテイストリフォーム」のクライアントから写真がとどきました。

まだしばらくは、アジアでお仕事をされているクライアントです。
先日、ミャンマーのマンダレーを訪ねることがあって、10月に発売された「アジアンテイストリフォーム」が掲載されたムック本、扶桑社の住まいの設計別冊「オトナリノベーションNo.2」を持っていかれたそうです。
目的は、「アジアンテイストリフォーム」の全体計画のきっかけの一つになったチーク板の「透かし彫り」を作っている工房を訪ねて、「透かし彫り」が日本でどんな風に使われて、本にも取り上げられていることをお知らせすることでだったそうです。

雑誌をお渡しすると、職人さんたちも集まってきて、喜んで見てくださったそうです。
マンドレーといえばミャンマー第2の都市ですが、遠く日本の東京で、彼ら工房で働く人たちの仕事が、どんな風に大切にされているかを知ってもらうなんて、どこかのテレビ番組みたいな話です。
我々も嬉しくなってしまうお話です。マンダレーの工房を訪ねてみたくなりました。


工房では、木彫だけでなく、陶芸や刺繍なども行われているそうです。
一緒に送ってくださった写真の中に、トイレで写したというものがありました。
日本でも、まだどこかで見るように思いますが、どこの国でも同じですね。しゃがまないと落ち着かないという人がいるってことでしょうか。

この計画の、現場の様子はこちらからご覧になれます。
「アジアンテイストリフォーム」

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23
 雑誌掲載のご案内_アジアンテイストリフォーム

今年の6月に御引き渡したマンションリフォームのお住まいが、扶桑社から現在発売中の別冊住まいの設計「オトナリノベーションNo.2」に掲載されました。

掲載された「アジアンテイストリフォーム」は、マンションのスケルトンリフォーム計画で、「水回りリノベ」の特集内に、「キッチンが真ん中の家」として紹介されています。
確かに、キッチンの位置を大きく変えて、水回り機器も一新していますが、クライアントにとっては、もっと生活全体のことで、陳腐で魅力に欠ける既存の間取りを、スケルトンリフォームすることで、生活に豊かさを持たせようと考えた計画です。
現在、東南アジア中心にお仕事をされているクライアントは、定年後の住まいを思った時に、キッチンを楽しみながら過ごす時間を大切に考え、キッチンを中心とした間取りをご希望されました。
日本の桐箪笥や、海外生活の中で集められたもの、特にミュンマーで購入された透かし彫りを空間の中に活かすことをテーマとしています。そこに、下町らしいコミュニケーションの場としての玄関、既存の大きな梁を隠すための間接照明やルーバーを使った天井の見せ方などを提案しています。
ぜひ書店で手にとってご覧ください。
「アジアンテイストリフォーム」は、まだ竣工写真をアップしていませんが、ブログから、工事の様子から竣工の具合をご覧いただけます。
ブログ:「アジアンテイストリフォーム」

06
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 お引き渡しからオープンハウス


先日のこととなりますが、「アジアンテイストリフォーム」は、クライアントより、オープンハウスを開催する機会をいただきました。
たくさんの方に内覧していただき、多くのご意見、感想をいただくことができました。ありがとうございました。
混み合う時間もありましたので、話足りない方々も多くて、申し訳なく思っています。
今回のオープンハウスは、お引越しの後のお時間をいただいものですから、家具や部屋の飾りも揃っていて、我々が設計を通して検討してきた「生活」を感じていただきやすい内覧会となりました。
皆さんどう感じていただけましたでしょうか。
来ていただいた皆さんそれぞれから、お話が聞けず残念でした。



 
 
オープンハウスの数日前には、クライアントへのお引き渡しが行われました。

引渡しでは、工務店さんから、保証についての説明、メンテナンス等での連絡先などの説明があり、引渡し書にお互い署名捺印して、鍵が渡されて、お引渡しが完了となります。
今回、鍵の作り変えが間に合わず、ちょっと残念でした。すばらく古いものを使っていただくこととなってしまいました。
また、引渡しの時には、使い方説明もおこないます。
説明は、設備機器の使い方が中心で、給湯器や床暖房、エアコン、電気など、業者さんの説明を受けます。
キッチンでは、amstyleさんが来てくださって、ていねいに説明してくださいました。
キッチンもそうですが、機器類はどんどん新しくなってきていて、一度聞いておくと、すぐ使わないとしても、後々役に立ちます。

「アジアンテイストリフォーム」の竣工写真は、次回、クライアントが帰国された時に予定しています。
ギルドデザインの works にも、いずれアップしていきたいと思います。お楽しみに。
これまでの現場の様子は、こちらからご覧になれます。
「アジアンテイストリフォーム」

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 完了検査

 

「アジアンテイストリフォーム」の現場が、先週完了検査を迎えました。
今週は、クライアントが帰国されてのお引き渡しです。
設計事務所検査の前には、建設会社側での検査を済ませていたので、そのリストを見せていただきながら、進めてきました。

これまでの現場打合せで、詳細を詰めてきているので、基本的には、仕上げ状態や建具、家具などの操作感、電気・設備類の稼働状況などの確認が、主な検査項目となります。
細かな傷や仕上げ忘れ、下地が見えてしまっているところなど、まあだいたいどの現場でも結構あるものです。
クライアントへの引き渡しまでに、調整が終われば良いわけですから、それだけであれば、難なく引き渡しできそうです。

今回の検査では、ダウンライト位置の間違いが見つかりました。
器具の取り付け位置については、すでに指示図面を渡してあったのですが、少し分かりにくかったのでしょうか。
天井は漆喰塗りの仕上げなので、開いた穴の塞ぎ、漆喰下地のクロス貼り、漆喰の塗り直しと工程がいくつかあります。しかも漆喰は、その場所だけの補修では済まず、つながる一面は全面塗り直さなければなりません。ちょっと大変そうです。
幸いなことに、電気屋さんは、工事が遅れていたために現場作業中で、早速手直しです。

よく見ないとわからないのですが、この格子戸にもガラスの入っていないところがあります。これは、ガラス屋さんが持ってくるだけですから、造作ない話ですが。
玄関の小上がり「飾りの間」には、畳が敷かれます。
今回の畳は、床を藁で作り、縁は、木綿で巻いています。
最近の新建材の畳床は固いのだそうですが、昔からの藁床は柔らかく沈みやすいのだそうです。
最近の化繊の縁ではなく、木綿の縁は擦れると音が出やすいのだそうです。
そんなことで、畳の擦れ音が気になっていたのですが、早速、畳屋さんが手直しに来てくれました。音の鳴る部分にロウをぬるだけでしたが。

完了検査ですから、すべての工事が終わり、清掃まで終えていないと、細かい傷などみつけられないわけですが、清掃はしたものの、建具屋さん、電気屋さんの工事途中での検査となってしまいました。
一週前の現場確認の時には、無事に検査が迎えられそうでしたが、昨今の状況から、職人さんの細かな手配がつきにくかったのでしょうか。残念です。
「アジアンテイストリフォーム」は、6月10日(土)にオープンハウスを行います。ご興味がある方は、ご連絡ください。案内をお送りします。
詳しくはこちらをごらんください。
「アジアンテイストリフォーム」オープンハウスのお知らせ

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23
 オープンハウスのお知らせ

「アジアンテイストリフォーム」の現場が、そろそろ竣工引渡しを迎えます。
クライアントのご好意により、オープンハウスの機会をいただきました。
ご希望の方には、後日案内図をお送りさせていただきますので、ご住所、お名前、人数を明記の上、メールかファックスでご連絡ください。

 
「アジアンテイストリフォーム」は、現在東南アジアにお住いのクライアントが帰国された時の住まいとして、下町にある既存マンションをスケルトンリフォームした計画です。
キッチンを生活の中心に据えた、ワンルームのような住まいです。
クライアントがミャンマーで購入した長さ1.8mあるチーク板の透し彫や、日本の桐たんす、アジアの小物やお気に入りの絵画を、楽しむためのプランニングを提案しています。
マンションとはいえ、下町コミュニティのために、広い玄関土間と小上がりできる「飾りの間」が、来客をお迎えします。
 
日時:2017年6月10日(土) 13時〜17時
場所:東京都台東区
アクセス:千代田線千駄木駅より徒歩5分
*駐車場のご用意はありません。
申込:見学をご希望の方は、ギルド・デザインまでご連絡ください。
後日、詳しい案内をお送りします。
メール:iso@guild-design.com
電話:03-3375-3745  FAX:03-3375-3746
これまでの現場の様子は、こちらからご覧になれます。
「アジアンテイストリフォーム」
 


 

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 壁の塗装/玄関と飾りの間

「アジアンテイストリフォーム」の玄関は、ちょっと広くて、腰掛けられる畳に小上がりのスペース「飾りの間」が付いてます。
ご近所さんとのコミュニケーションスペースでもあることは、以前のブログ「畳打合せ」でお伝えしましたが、ここの仕上は少し特殊です。

「アジアンテイストリフォーム」の壁天井は、基本的には漆喰で仕上げますが、この玄関+飾りの間は、青と黄色の壁塗装仕上げ、天井は黒く塗られてチークのルーバーを吊り下げます。
お客さんが、ちょっとワクワクドキドキしてくれそうな場所になりそうです。
天井ルーバーを下げると、ルーバーより上の部分は、仕上げができなくなってしまうので、他の仕上に先駆けての塗装です。
漆喰仕上の部分についても前回お話しましたが、紙クロス貼りの上に塗装屋さんが塗って仕上げる漆喰です。
内装屋さんによるクロス下地を平滑にする調整が始まっています。

塗装屋さんが先行させた工事のもうひとつは、造作材の塗装に加えて、透し彫と縦格子部分の塗装です。
チーク材の汚れ止めと耐久性を高めるために、自然塗料であるオスモで、吹き付け仕上をしてもらいました。
クリア塗装ですが、オイル分が染み込むことで、ぐっとチークの高級感が増してきました。

これまでの現場の様子はこちらからどうぞ
「アジアンテイストリフォーム」
 
 

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 施主来場


以前は、現場で働く職人さんたちのために、施主がお茶を出すなんてことがよくありましたが、最近は、特に東京では、住んでいるところと建設地が離れていたりするので、あまりしなくなりました。
工務店さんや職人さんが、業務としての割り切りが、進んできていることもあります。
そうなると、施主に現場を見てもらう機会がなくなっているので、時々現場に来てもらって打合せをすることで、様子を確認してもらい、現場とのコミュニケーションを取ってもらっています。
「アジアンテイストリフォーム」のクライアントも、そういうことは気にされているようで、今は海外にお住まいですが、帰国予定を作り、大工さんや職人さんとのコミュニケーションをとってくださいます。
職人さんたちにも、顔の見えない施主の住まいを作るのでのはなく、この人の住まいを作っているという意識を持ってもらうことが、より良い家を作ることにつながると思っています。
せっかく現場に来ていただいたのですから、仕上げ材の発注前の最終確認をしました。
一度は見ていただいているものも、現場で実際の広さを確認しながら見ると、また気持ちが変わったりすることもあります。
下の写真は、ふすま紙の選定。
以前候補にあげていたもののうち、生産中止などがあったものを除いて、使う場所でもう一度見ていただいています。



木材に塗る塗装は、色をつけるだけでなく、汚れ止めや耐久性を上げるためでもあります。壁の色や扉の色に合わせて、木部各所の色を決めていきました。

天井の下地が作られてくると、天井の高さなども確認してもらえます。
上の写真は、洗面脱衣室の天井高さを説明してるところです。
マンションでの洗面脱衣室などは、天井の中に換気扇やダクトが通るので、天井は低めになるのですが、それよりも少し低めに設定している理由(すっきりしたデザインにするためなんです)をお伝えしているところです。
これまでのこの現場の様子は、こちらからご覧になれます。
「アジアンテイストリフォーム」
 

04
24
 チークフローリング

「アジアンテイストリフォーム」の現場で、床材のチークのフローリング張りが始まりました。

チークという材は、船のデッキや内装に使われるように、耐久性が高く、比較的安定していて、狂いも少ないそうですが、床暖房を使う場合は、変形による歪みの発生が気になります。
フローリング材は、貼り並べていくときに、その歪みを吸収するコンマ何ミリかの隙間を作ります。このフローリングメーカーからは、その隙間をつくるスペーサーが付いてこなかったそうなので、監督から、あまり締め付けず、気持ち緩めに貼り並べているとの報告をもらいました。

入り口引き戸部分のフローリングには、建具の戸車レールを埋め込む溝が出来上がっていました。
チーク材を使うたびに思うのですが、チークの油分って、本当にしっかりしています。フローリングを触っているだけで、指がしっとりしてきます。
この週には、クライアントがミャンマーで購入した透かし彫りが、現場搬入されました。

この手の込んだ透かし彫りは、チーク材です。
何度見ても、どうしたらこんな彫り方ができるのだろうかと思うような出来栄えです。
この透かしを間仕切り壁に使います。
右奥に見える黄色の塊は、グラウスールの束です。
トイレからの音を吸収するように吸音材として、壁の中に入れていきます。
 
 

壁の下地、天井の下地(野縁組)が出来上がっています。
少しづつ部屋の様子がわかるようになってきました。

 
設備工事では、電気屋さんが、空調工事の配管ルートの確認に来ていました。
今回は、空調の冷媒菅やドレン菅を梁型の中に隠します。仕上げの中に入れてしまうので、配管の太さ分だけ仕上げの厚みが増えます。
大工さんとしては、この配管工事完了後でないと、その部分の作業が進まないので、早くやってほしい配管工事です。
 
 
 

 
ユニットバスも取り付け完了していました。
マンションではよくある形ですが、構造の梁が近くにあるため、ユニットバス壁の天井近くに段ができています。
ユニットバスの梁型加工といいます。
 
 
 
 
 
これまでの現場の様子は、こちらからどうぞ。
「アジアンテイストリフォーム」

04
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 下地の修正と設備工事/床暖パネル、空調ダクト


仕上がると隠れてしまう下地の工事が、仕上げのためには大切な工事です。
これが間違っていたり精度が悪いと、デザインの意図通りにならなかったり、雑な仕上げになってしまいます。
「アジアンテイストリフォーム」の現場での打合せで、間柱の立っている位置が、数センチずれているのが確認できました。仕上げがどういう形になるのかを説明して、直してもらうことになりました。
マンションリフォームの場合、既存で動かせないものがいくつかあるのですが、仕上がりとしては、それをそのままにしておくと、デザイン的にカッコ悪くなるので、すっきりとまとめ上げるためには、少し複雑な下地作りが必要となることがあります。

それを現場監督さんや大工さんにわかってもらうために、詳細な図面(今回は1/2の図面)を描いたり、スケッチを描いたりしながら、説明しています。今回もポイントを早い段階で説明したのですが、十分に伝わっていなかったようです。
勘違いや思い違いは、どこにでもあるものです。現場での打合せ、確認は大切ですね。
この現場では、フローリングを始めとして、造作材でもチーク材を多く使います。
チーク材は、油分が多く耐水性耐久性の高い良い材料ですが、貴重な材料でもあり、大工さんも加工に慎重で、打合せも密になってきます。

 
大工さんが下地を作っていく各段階に合わせて、設備の工事もそれぞれのタイミングで進んでいます。

 
左は、リビングダイニングに計画している床暖房の温水パネルが敷き終わり、高さを揃えるように、周囲に温水パネルと同じ厚みのベニヤが敷かれたところです。
今回は東京ガスのTESシステムを使います。
 
 
 
 
換気のダクト工事に加え、キッチンのレンジフードからのダクト工事も進んでいます。
キッチンからのダクトは直径150mmと太いので、外壁から出す位置は、もともとコンクリート躯体に開いている既存の位置からとなります。
キッチンを室内の中心に移設した為、配管は、梁をまたいで繋げられていきます。曲げ箇所が多く、排気のロスもあるのですが、工事は面倒です。
デザイン的には、無理なく隠していきたいのですが、どうでしょうか?
完成した姿を見ていただきたいものです。

界壁と呼ばれるお隣との境のコンクリート壁は、コンクリートにクロスが直張りで仕上げられていた壁と、少し空洞があるように仕上げられていた壁がありました。
コンクリート直で仕上げられていると、コツコツとたたけば、どうしても音が伝わりやすいです。
空洞があった壁は、こちらの室内から、コンクリートに音が伝わりにくいようにと、配慮されて仕上げられていたと考え、クッションになるスタイロフォームのついたボードを使いながら下地を作ります。
現場にそのボードも搬入されていました。

来週は、クライアントが帰国して現場にいらっしゃいます。
ある程度まとまった様子を、見ていただきたいと思っているのですが、現場は少し遅れ気味です。
これまでの設計や現場の様子は、こちらからごらんになれます。
「アジアンテイストリフォーム」