マンションリフォームをして作った茶室の時にお世話になった工務店さんが、また、マンションに茶室を造ったというので、見学に伺ってきました。
今回の茶室は、リフォームで作るというのではなく、新築マンションのオーナー階に造ったというものなので、リフォームとは違って、設備や構造の制限がなく、比較的自由にできているそうです。
露地までしっかりと造られていて、先には小さいながらも外庭があって、とてもマンションの最上階とは思えない景色です。
蹲踞、灯篭、飛び石。ここまで作れると、趣味を生かした本格的なお茶事が楽しめそうです。
蹲踞を生かす為に、寄付きも用意されています。
本席は4畳半で、基本的な構えですが、腰張りが、反故張りになっているようです。
よく見ると、反故張りといっても、暦が書いてるもので、有楽の如庵風と言えるのかもしれませんね。
茶室を作るということは、茶道には流派もありますから、守っておかないといけない決まり事がたくさんあります。
あまり茶道のことを知らない建築家が、デザインで遊んでしたったために、必要なことができていなくて、お稽古や茶事に使いづらくて困ったという話をよく聞きがます。
守るべきことさえ守っていれば、本来数寄屋とは自由なものだと思います。
小さな空間を、どう自由にあやつるか、建築家、席主の腕の見せ所です。なかなか楽しいものなのです。