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 石川県伝統工芸建築内装材提案会へ講師としていってきました


先週、14日と15日、石川県へ行ってきました。
どこの地方でも同じ状況なのですが、各地に伝わる伝統工芸は、もう何年も需要の落ち込みが大きく、伝統工芸を伝える企業や工房では、工芸以外の分野への展開を考えています。
石川県においても状況は厳しく、新たな展開として、各事業者の方々は、県の伝統産業振興室とともに、建築内装材への活用を模索されています。そこで、15日に「石川の伝統工芸を活用した建築内装材提案会」を開催されたので、そこへの講師、アドバイザーとして、工房の見学、提案会の視察をしてきました。
工房では技術的なことの説明を実物をとおして受け、既に内装材として使われているお店では、経年変化などを確認しながら訪ねることができました。

友禅の奥田染色さんでは、手書きだけではなく、多くの型紙も見せていただきました。

宮吉製陶さんでは圧力製法の解説を。

亀寿司さんでは、床やカウンターの拭き漆、壁の和紙の漆などの実例を。

錦山窯さんでは、九谷焼き釉裏金彩の技法など。
工業化された技術であっても、皆さんのひとつひとつの工芸への思いがとても伝わってきました。
提案会に出展されていたものも、工芸としての思いが強く、建築材としてすぐにそのまま使っていけるものは、まだ多くなさそうですが、これがまだ第1回です。
我々としても、情報を共有させていただき、このすばらしい財産をなんとか活用できる提案をしていきたいとの思いを強くしました。

カテゴリー: 仕事

2013年03月18日