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 内部解体始まりました

「マンションお茶席」の現場では、解体工事が始まりました。
 
茶道のお稽古のできる茶席とたくさんの造作家具をつくろうという計画ですが、まだ住んでもいないピカピカの新築マンションのリノベーションです。解体工事もしっかりと養生をして、慎重に解体が進んでいます。

クライアントから伺ってなかったのですが、プラスターボードを撤去すると、手摺をつけそうなところや吊り戸棚などの収納をつけそうなところには鉄板が仕込まれていました。
マンションの標準仕様かもしれませんが、こんな風に下地を入れておくものなんですね。初めてみました。

2人の大工さんが状況を確認し、また、再利用するものをていねいに取り外ししながら、傍らで、1人の人夫さんがでてくるゴミやチリホコリ を袋詰めして掃除してくれています。
長物の軽鉄など、袋に入るように切断しなくてはなりません。
こういうリノベーションでは、解体作業だけでも手間がかかります。

天井を落としてみてわかったことですが、上のスラブには、ほとんどアンカーが打たれておらず、天井板はスラブから吊られるのではなく、壁間にかけられた骨太の軽鉄が天井の下地となっていたようです。
スラブのPCパネルにアンカーを計画的に打ち込んでおく手間よりも、この方が確かにつくりやすそうです。今回リビングはいじっていないのですが、リビングなどの広めの部屋では、何カ所かのアンカーも使っているものだとは思われますが。

工事の段取りを始めたところで、工務店さんからの報告があったのですが、ここの搬入用のエレベーターでは、2間もの(3.6m)の材料が積めない事がわかりました。
では、36階まで階段であげるか、とも考えたそうですが、階段も天井が低くて長物は振り回せそうもありません。
2間ものの欄間板、それどころか、敷居、鴨居、廻り縁ですら持って来れません。8畳間の茶室としてはとても困ったもので、 全てをつなぐしかなくなってしまいました。