カテゴリー:仕事, 勉強会

YKKapの品川ショールームがリニューアルして、この6月より、建築・設計関係者向けの「体感ショールーム」として生まれ変わりました。
建築家31会の勉強会として、セミナーとともに体感させていただいてきました。
体感ショールームは、YKKapのものづくりの歴史を紹介する「ガイダンスゾーン」、新商品などの展示がある「商品展示ゾーン」、実際の窓の使い勝手や性能を体感できる「窓の性能体感ゾーン」、セミナーなどの開催できる「コミュニケーションゾーン」で構成され、現在から未来の窓までの商品紹介と性能の違いをわかりやすく、体感できるように展示されています。
このショールームのメインは、最も面積の広い「窓の性能体感ゾーン」です。
窓の基本性の一つ一つをサッシやガラスが変わることで、どれだけ違うのかを体感できるようになっています。
窓の遮音性能では、サッシ枠とガラス構成の違いで、外の音がどのくらい聞こえにくくなるのかが、車の音や子供の遊び声などの生活音が、どれだけ聞こえにくくなるかを聞き試すことができます。
庇一つで陽射しの入り方が変わる様子も知ることができます。
特に、断熱効果の体感ROOMは、5つの断熱性能の違う部屋が、気温0度程度の外気となる部屋に面して作られていてます。
昭和55年基準の部屋と平成25年基準の部屋を比べれば、断熱性能の違いがはっきり体感できるのですが、平成25年基準といえど、この程度なのかと実感させられてしまいました。
建築、住宅の素晴らしさは、これだけで決まるものではなく、むしろ建築家が携わることで生まれる多くの数値では語れない豊かな物事が必要なのですが、これからの住宅・建築では、これらのことは基準として考えておかないといけないことのように、改めて思いました。
最近のギルドデザインの設計でも、この断熱性能は基準の一つとして考えていますが、 体感することで新たに感じ入ることがあったということです。
多くの企業の開発努力により、こういう性能の住宅を、手に入れることができる条件が揃ってきたということです。
このショールームはいわゆるプロ向けで、今のところ2ヶ月先まで予約で埋まっているのだそうですが、是非ともクライアントに体感してもらいたいですね。

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2016年07月26日

カテゴリー:インフォメーション, メディア, ろじのさき, 仕事

Houzzは、インターナショナルな住宅のリモデルやデザイン・設計のためのプラットフォームです。
たくさんの住宅、建築の写真がアップされていて、一般の方が自身の住宅イメージをまとめる上で、参考になるサイトだと思います。
ギルドデザインもプロ側で登録しているのですが、Houzzメンバーによる特集記事に、写真が使われました。先日、Houzzのドイツで取り上げられましたが、今度は、文字を見ただけでは、どこの国かもわかりませんでしたが、どうもスウェーデンです。
取り上げられた写真は、同じく「ろじのさき」です。
一度露出すると、目につくのでしょうね。
特に「ろじのさき」は、今年初めに「ベスト・オブ・ハウズ デザイン大賞」に選べれていましたから。
読めませんが、Houzzスウェーデンの記事はこちらです。
houze.se
今回は、どうもバルコニーと開口部のデザインについて話しているみたいですね。

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2016年07月25日

カテゴリー:仕事, 勉強会

最近は、木造耐火についての関心が高くなっています。
森林資源の有効利用と森林荒廃を防ぐためにも、木材の利用促進が必要です。
公共施設や商業施設への取り組みには、構造的な強度の検討とともに、耐火性能の向上が欠かせません。
木造耐火については、かなり前からツーバイフォー建築協会木造住宅産業協会といった協会からの限定的な認定仕様というものがありましたが、2〜3年前に国交省より告示による耐火性能仕様が公布され、より一般化してきています。
防火地域での住宅の仕事も多いギルドデザインですので、木造の耐火仕様については、大変関心があり、先日、吉野石膏虎ノ門ビルでの勉強会に行ってきました。

基本的には、石膏ボードによって木部を覆っていくことになるのですが、石膏ボードとして吸水性が少ないことで、もしも雨ざらしとなっても、耐久性の高さが保証されるボードを外部側に使っています。
石膏ボードで包まなければならないとはいえ、木造下地で外壁が作れるということで、仕上表現の可能性は広がりそうです。
吉野石膏さんの虎ノ門ビルは、ショールームとしての商品紹介だけでなく、音響体験もできる施設がありました。

実感しなければわからないことですが、体験した遮音性能が作り出せるというのは驚きであり、魅力的です。
体験した遮音壁のさらに上のレベルでは、下図のようにコンクリート壁80センチ厚に相当する遮音性能の壁というのもあり、さらにこの数倍上のレベルの遮音壁もあります。それらが乾式でできているのは、工事費用としても、かなりローコストに貢献します。シナコンなどの音に対して厳しい環境で、利用があるようです。

ショールームには、石膏ボードがどう作られて、製造段階でリサイクルに取り組んでいるか、製品としてこれまで知っていたもの以外の建材を見ることもできました。
コスト的にメリットのある建材も多そうで、見積調整に役立ちそうな勉強ともなりました。


 
 
 

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2016年07月21日

カテゴリー:インフォメーション, メディア, ろじのさき, 仕事

Houzzは住宅のリモデルやデザイン・設計のためのプラットフォームです。
「ろじのさき」の写真が、Houzzの海外サイトの特集記事で取り上げられました。
記事は、こちら
Kleine Fluchten: 23 traumhaft schöne Hängematten im Freien
ドイツ語みたいで、残念ですが読めません。

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2016年07月9日

カテゴリー:仕事, 敷地7坪の家

随分と時間が空いてしまいましたが、「敷地7坪の家」では、敷地のボーリング調査を行いました。

設計を進める上で心配していたのが、この場所に杭打ち機が入るかということ。
解体後の敷地測量で、少し敷地形状が変わっただけで、計画建物が入るかどうかを心配していましたが、ボーリング調査をしないと、構造が成り立つかどうかがわかりません。
この辺りは、地盤が悪いことはわかっていて、周辺データからも、杭の支持層は30mはあるのではないかと思われていました。
支持層が深すぎる場合は、深くまで杭を打ち込むために、力の大きな杭打ち機が必要で、敷地の狭いこの場所では、大きな機械の搬入・稼働ができません。
つまり、杭が打てない可能性もあり、 そうなると、鉄骨造での計画は難しくなりかねません。
これから出てくるボーリング調査結果をもとに、構造設計者が判断をしてくれます。ここでは、われわれ意匠設計者は、構造の判断待ちです。
下の写真は孔内水平載荷試験の様子です。

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2016年07月7日

カテゴリー:仕事, 茶の間のある家_リフォーム

「茶の間のある家」の解体工事が始まりました。
設計の初期段階に天井板を外させてもらって、屋根裏を覗き、畳を上げさせてもらって、基礎周りの様子をみせてもらっていましたが、やはり解体してみると、いつものように、問題点が出てきました。
古い住宅です。昭和43年の棟札が出てきました。48年前の建物です。
耐震のことはもちろんですが、いろんなところが今の造り方と違っています。良いところもありますが、耐久性についてはほとんど考えられていないようです。

屋根の野地板というかザラ板は、今では合板ですが、一応無垢板です。整った板ではないですが、まだしっかりしています。
しかし、元々が和室だったのでしょう、使っている柱が細いために、廻縁取り付き部分の柱の欠き込みが、結構大きく、構造的には心配です。

設計段階で、床下を覗かせてもらった時は、思いの他、痛みが少ないように見えたのですが、やはりかなり痛んでいました。
確認できた1階の和室周りでは、見えていた基礎高さは、地面から15〜20センチくらいはあったのですが、敷地が狭く外壁状況の確認できていない部分では、基礎の立ち上がりも低く、ひどい状態で、柱の根元は無くなっていました。
風通しも悪く、湿った土がほとんど土台近くまで上がってきています。これでは、土台も柱も腐ってしまいますね。

お隣がリフォームした時に敷地境界にコンクリート土間を作っていて、そこの高さは、こちらの床下換気口より高く、ほとんど土台の高さ。
土間コンクリートだったので、土と違って、湿気は少なかったのでしょうか、土台の痛みは少ないようですが、この先は、土台や柱の保証ができません。
お風呂周りを増築したらしい部分では、柱にシロアリにやられた痕が見つかり、
内部も水回り室の間仕切りの土台が、ひどく傷んていました。床下は土のままで、基礎はあっても低いのは問題だったようです。どこの現場でもそうですが、水回りは痛みがひどいですね。
   
そして、基礎のコンクリートも無筋のようです。48年も前では、だいたいそんなものかもしれません。
土台アンカーの位置には、クラックが確認されました。

柱の取り替えはもちろんですが、今後、長く住んでいただくには、基礎についても検討が必要です。予算とともに、施主への説明、今後の計画への再検討が必要です。
「茶の間のある家」の事前調査の時の様子はこちらから。
最近の木造スケルトンリフォームの様子はこちら「耐震+省エネリフォームの家」
 

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2016年06月28日

カテゴリー:ランニング, 日常

月に一度ですが、ランニング仲間と皇居をベースにしながら、いろんなところを10キロほど走っています。
学生時代から長距離を歩くのは好きでも、走るのは大の苦手でしたが、年をとると体質が変わるのでしょうか?それほど抵抗感がなくなりました。
ルパン(わんこ)が我が家にやってきてからは、朝の散歩で、なんとなくジョギング状態になっていたりしていたのが、このランニンググループに参加して、1年ほどになりますが、この3月には、横浜マラソンで41.195キロを走るまでになりました。
そのランニング会で、今回はお台場を走ってきました。

久しぶりのお台場でしたが、やはり夜景は綺麗です。
屋形船もたくさん出て、お台場と東京湾の夜景を楽しんでいるようです。
照明に騙されているのかもしれませんが、東京もなかなか素敵です。
いつの間にこんなにも東京には超高層ビルが建ち並んだのだろうかと改めて考えてしまいます。本当に大都会。

時々、こうやって仲間と走ることで、気分もすっきりして英気を養うことができます。
ガンダムや自由の女神を見ながら、お台場の海際をぐるっと回ると、暗くて足元もよくわからなくな入りますが、お台場跡まで行けるようですね。
海辺には子供たちも遊んでいたり、わんこ散歩の人もいたり、お台場も生活する人々がいるんですよね。まるで都心のリゾート地のようでした。
案外アップダウンのあるコースで、10.7キロ。息切れ切れでしたが、楽しんでまいりました。

 

2016年06月24日

カテゴリー:仕事, 型式住宅のリフォーム

「型式住宅のリフォーム」は、大手住宅メーカーで30年ほど前に建てた住宅のスケルトンリフォームの計画が始まっています。

鉄骨ラーメン構造のボックス型ユニットを工場で製作し、現場で組み上げるという工業化されたこの工法は、高精度で安定的で堅牢な構造体であり、高い耐震性能を持ち合わせている住宅でしたが、30年の経過とともに設備等の更新が必要となりました。
クライアントは、この機会に30年前とは違った今日的な住まい方や、今後の生活を考え、エレベーターの新設や増築、さまざまな可能性を住宅メーカーに望まれていたようですが、なかなか思いにかなった提案がなされず、建築家を探すということに思い至ったそうです。
我々も、型式住宅のスケルトンリフォーム、増築という経験が少なく、困難なことが続いて起こってきていますが、クライアントには、プラン提案を気に入っていただき、住宅メーカーの担当さんと少しづつ可能性を探し、計画を進めています。
型式住宅とは、その会社独自の仕様で大臣認定をとって、建築の許可(確認)を得ている住宅です。それゆえに少し変更することがとてもむずかしい。とりわけ構造部分については、こちらが勝手に手を加えることができません。
住宅は、生活の変化に応じて、増築や減築、間取り変更したりするものです。将来の変更などを考えると、不自由な工法だと言わざるをえませんが、とても素敵なご夫婦が、とても素敵な家具とともの、綺麗に生活されているお住まいです。
建築家として、クライアントのご希望を超える提案により、住まい造りのお手伝いをしていこうと思っています。

 

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2016年06月20日

カテゴリー:とんがり屋根の家, 仕事

昨年竣工お引き渡しした「とんがり屋根の家」の1年検査に伺ってきました。

「とんがり屋根の家」は、コストを抑えた狭小敷地に建つ木造3階建住宅です。
木造3階建の住宅としては、ちょっと考えられない建設費で出来上がっています。
そのためには、ドアや間仕切り壁、家具などが、必要最小限しかなかったり、キッチンや洗面台なども最低限の機能しか用意しておかない、窓のつけ方にもメリハリをつけるなど、ローコストにまとめるための様々な手法を取っていますが、何よりも、施主施工=セルフビルドによる仕上げ工事が大きな要因です。
1年検査に伺っても、施主施工部分が多く、もともと作り込んでいない住宅でもあり、検査対象となる部分が少ないこともあってか、指摘事項も少なく、検査は終了となりました。
その中で見つかった指摘点は、外壁通気の通気口に、防虫や雨水の進入を抑えるためにつけている通気部材が、外れてしまっている点が一点。
これまであまり経験してなかったことで、どうも両面テープだけで止めていたようで、それでは問題が起こりかねない止め方ですね。
もう一つは、外部からの給湯管取り込み口のシーリングに隙間ができていました。
本来なら、給湯器のカバーで隠れるところのものですが、給湯器の位置が変更になったために現れてしまったのですが、このままでは雨仕舞いが良くないので、シーリング方法の見直しか、別途カバー材の取り付けなどでの対応をしなくてはなりません。

給湯器を動かしたのは、同時期に始まったお隣の工事の玄関位置に、給湯器が近かったために、場所変えした方がお隣も気持ち抱いいだろうと慮ったためですが、もう少し現場との収まり調整をしっかりしておいた方がよかったようです。
指摘事項が少なかったのは、前述のことだけでなく、工事を請けてくださった印南建設さんが、工事費のない現場でありながらも、ていねいな工事をしてくださったからです。
今回の指摘事項は、建築家や現場監督さんが、口を出して指示するような部分ではなく、どちらかというと職人任せになっているところです。現場というのは、職人さんから監督、建築家まで、 一体となってまとめないと、なかなか完成度を高められませんね。
 

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2016年06月16日

カテゴリー:インフォメーション, 仕事, 展示会、セミナー

6月10日(金)から13日(月)まで、ASJ東京CELLにて開催される「建築家展」に模型と写真パネルの展示で、参加しています。
10日から12日には、会場に詰めていて建築への無料相談にも参加しています。
お近くにおいででしたら、お立ち寄りください。
場所:ASJ東京CELL 千代田区丸の内3−4−2 新日石ビル1階
日時:10日 13時〜19時
11〜13日  11時〜18時

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2016年06月11日

カテゴリー:仕事, 耐震+省エネリフォームの家

「耐震+省エネリフォームの家」は、現在の生活スタイルに合わせるために、間取りの変更もおこなっていますが、耐震性能を高めること、断熱性能や気密性能を高めることで、安心して、暖かく住める家を目指しています。
いろいろな事情で、建替のできない家というのが、東京にはたくさんありますが、地震への備えや、寒さ暑さ対策は、まったなしです。スケルトンリフォームをする「耐震+省エネリフォームの家」のような事例は、まだまだ多いのではないでしょうか。
断熱性を高めること、結露を抑えることなどのために、古紙やパルプを使った断熱材、セルロースファイバーという断熱材をお勧めしましたが、セルロースファイバーは、断熱材としては、コスト高なこともあり、同じように、壁内に隙間なく断熱材を埋めていけるウレタンフォームの現場吹付となりました。
セルロースファイバーは、パルプや古紙を利用した断熱材で、吸湿性が高く、壁内結露が起きにくいのが良いところで、自然に近い素材です。
ウレタンフォームの現場吹付は、下地となる合板や柱に隙間なくくっついていくので、気密性も期待できるのが、良いところです。

柱、間柱の間に、現場で発泡させるウレタンフォーム断熱材を、吹付けて埋めていきます。木部との接着性がよく、隙間なく断熱材を埋めていくとこができます。
断熱材の取付け方で大切なことは、隙間なく埋めていくことです。

木造では、柱や梁などの構造材の固定には金物を使います。その金物が外壁に使われて、外の冷気とつながってしまいそうな場所(熱橋となる場所)には、金物の上からもウレタンを吹付けてもらいました。
職人さんが理解していれば、発泡ウレタンは、断熱層をムラなく作ることが可能ですが、発泡させながらムラなく吹き付けるには、経験や素材を理解した技術が必要です。
我々は、吹付けのタイミングで現場確認に入って、ムラや隙間があった場合は、修正してもらいます。

ウレタンフォームの吹付け状態を確認してみると、発泡が十分でなかったり、断熱材の厚みが足りていない、また、隙間がある部分が見つかりました。
その部分には、吹付けを重ねてもらうことで、隙間なく、計画通りの厚みとなるように指示しています。

下の写真は、断熱の薄くなっていた部分に、後から吹き重ねて埋めてもらった部分です。

監督さんに理解があれば、我々が出る必要はないのですが、関東では、これまであまり断熱性についての施工をしっかりとやってきていないので、断熱工事を間違いなく施工できる工務店さんは、意外と少ないのです。
これからは、高気密高断熱が当たり前になる時代がやってきますが、やはり、まだしばらくは、現場での確認が必要なようです。
耐震+省エネリフォームの家の現場の様子はこちらをクリックください

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2016年06月2日

カテゴリー:仕事, 耐震+省エネリフォームの家

木造住宅の場合は、間取りの変更のために柱の位置を変えたりすることは、案外出来るもので、その分、構造補強をするという話を前回(木造住宅のリフォーム。間仕切り変更、構造補強)しました。
最近の木造住宅のリフォームで、耐震補強を主目的とするリフォームが多くなったように、スケルトンリフォーム(内部だけでも構造体だけのような状態にして行うリフォーム)をする場合などは、まず耐震のお話が出てきます。
2000年の法改正(建設省告示第1460号)で、木造の耐震基準はかなり変わりました。そのため、それ以前のものは、現在の基準からすれば、問題を抱えています。
我々の経験では、2000年以後のものでも、経験不足からか、施工方法の間違いなどで、耐震性能が不足する住宅が、リフォームのときに見付られました。安心できそうなのは、工務店さんの経験値が上がった、ここ数年に建てられたものくらいかもしれません。
さらに、今回の熊本地震からは、新しく建てられた住宅ですら、倒壊の問題が指摘されています。

今回のスケルトンリフォームでは、外壁もほとんど撤去していますので、耐震壁の補強は十分にできています。
外壁面では、構造用合板と筋交いの両方を使っています。
既存にも筋交いは、少ないとはいえ入っていましたが、 現在の構造の基準からすると固定の仕方も脆弱なもので、ほとんどで取替え、補強のし直しとなりました。

 
これは、2階の床下を見上げている写真で、柱と筋交いは専用金物で止めないといけません。
2階の床には、24ミリの厚い構造用合板を使い、耐震性を高めています。
グレーに見えるのは床暖房のために入れた断熱材です。
 

 
この写真は、柱の足元の様子で、同じく専用金物で筋交いが止められています。
 
 
 
 
 

 
耐力壁となる外壁に使う構造用合板は、止め方も決まりがあります。
使う釘や、釘のピッチが強度を決めるので、基準を守らないといけません。

 
 
 
阪神大震災では、柱が基礎から引き抜かれたことが、倒壊の大きな原因になっていたので、2000年の改正では、地震の力を強く受ける柱は、基礎とボルト(ホールダウン金物)で緊結することが必要となりました。
この建物では、後付けとはなりますが、ホールダウン金物を追加することで、地震時に浮き上がりそうな柱を、基礎に固定しています。
 
 
 
 
 
 
 
古い基礎の場合、コンクリートに鉄筋が入ってないものがあったり、ブロックや石に土台を乗せているものがあります。
基礎の強度が足りない場合、建物全体をジャッキで持ち上げて基礎を作り変える(かなり大掛かりとなります)ことをしたり、既存の基礎の横に沿わせるように新しい基礎を造ることをしたりします。
何れにしても、相当な費用がかかる工事になります。
今回のこの現場では、ブロック基礎の部分は作り変えていますが、コンクリート部分は、そのまま使っています。 

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2016年05月25日