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 マンションスケルトンリフォーム解体工事

「アジアンテイストリフォーム」の現場が始まりました。
 
 
まずは解体工事からです。
リフォーム現場ではよくあることですが、寸法が詳細に入っている竣工図というものが、この現場にもありませんでした。
壁の位置、梁の位置、設備配管(PS)の位置など、ほとんど図面に寸法記入がないので、天井や床をはがしてからの寸法確認をしなくてはなりません。
ある意味、ナゾを解くように既存図面の中の関係性から解いてきた寸法は、おそらく変更の必要があるでしょうから、解体後に寸法確認(墨出し)が必要です。

断熱材は、外壁面から1mほど部屋内まで吹き付けられていました。ヒートブリッジを抑えるためのもので、厚みはそんなにないですが、有効な断熱仕様になっていて良かったです。

トイレやお風呂の換気は、玄関側に抜いています。これは、ほぼ図面通りのようですが、トイレと洗面脱衣室が同じ換気扇になっていて、ちょっと不思議です。

浴室、洗面所周り設備配管の様子です。
トイレと洗面・浴室のコンクリートスラブ(床版)だけが70mm下げられていて、これもほぼ図面どおりで一安心。

もともと温水床暖(TES)を使っていたので、給湯機の付いている壁面は配管だらけです。
リフォーム後もTESによる床暖房と浴室暖房乾燥を使います。

この写真は、レンジフードからのダクトの出し位置と既存キッチンの共用排水管。ダクトは大梁を貫通させて出しています。
「アジアンテイストリフォーム」では、キッチンの位置を動かして、まさに生活の中心に移していきます。この縦排水管は使わなくなります。

既存トイレ周りの解体状況です。
トイレ周りも床スラブが下がっていました。これも概ね図面どおりです。
「アジアンテイストフリフォーム」では、トイレの位置も少し動かすので、図面どおりにコンクリート床が下がってないと、排水管を伸ばすために、大変なことになるところでした。
既存の排水縦菅は、PS壁で覆われていたのですが、コンクリートの床とコンクリートの天井から作られていたのではなく、コンクリートから浮いた置き床と天井の仕上げまでしか覆われておらず、スケルトン解体するとPS壁を解体せざるを得ませんでした。少しいい加減な仕事ですね。図面に寸法もなく、共用部が明確に区画されていない状態でした。
復元をして、お返ししなければなりません。
解体は順調で、管理人さんから、共用部の養生の状態も良く、しっかりしていると声をかけていただきました。
現場の皆さん、ありがとうございます。

06
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 解体の手始め

2階建て木造住宅のスケルトンリフォームの現場が始まります。
都内、とりわけ都心部には、建築法規上の制限から建て替えのできない建物があります。
クライアントは、耐震的にも建て替えることを願っていたのですが、それがかなわず、スケルトンリフォームして、耐震補強と気密断熱化することで、地震につよく、暖かく省エネルギーの家に変えていきます。
この日は、工事契約の日でしたが、クライアントご希望の解体着工の日でもあり、工務店さんによる解体の手付け(?)が行なわれました。
和室の柱にすこしだけ鋸目を入れるということで、解体着工を確認しました。

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 内部解体始まりました

「マンションお茶席」の現場では、解体工事が始まりました。
 
茶道のお稽古のできる茶席とたくさんの造作家具をつくろうという計画ですが、まだ住んでもいないピカピカの新築マンションのリノベーションです。解体工事もしっかりと養生をして、慎重に解体が進んでいます。

クライアントから伺ってなかったのですが、プラスターボードを撤去すると、手摺をつけそうなところや吊り戸棚などの収納をつけそうなところには鉄板が仕込まれていました。
マンションの標準仕様かもしれませんが、こんな風に下地を入れておくものなんですね。初めてみました。

2人の大工さんが状況を確認し、また、再利用するものをていねいに取り外ししながら、傍らで、1人の人夫さんがでてくるゴミやチリホコリ を袋詰めして掃除してくれています。
長物の軽鉄など、袋に入るように切断しなくてはなりません。
こういうリノベーションでは、解体作業だけでも手間がかかります。

天井を落としてみてわかったことですが、上のスラブには、ほとんどアンカーが打たれておらず、天井板はスラブから吊られるのではなく、壁間にかけられた骨太の軽鉄が天井の下地となっていたようです。
スラブのPCパネルにアンカーを計画的に打ち込んでおく手間よりも、この方が確かにつくりやすそうです。今回リビングはいじっていないのですが、リビングなどの広めの部屋では、何カ所かのアンカーも使っているものだとは思われますが。

工事の段取りを始めたところで、工務店さんからの報告があったのですが、ここの搬入用のエレベーターでは、2間もの(3.6m)の材料が積めない事がわかりました。
では、36階まで階段であげるか、とも考えたそうですが、階段も天井が低くて長物は振り回せそうもありません。
2間ものの欄間板、それどころか、敷居、鴨居、廻り縁ですら持って来れません。8畳間の茶室としてはとても困ったもので、 全てをつなぐしかなくなってしまいました。

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 解体のための墨出確認にいってきました。


国道沿いの現場では、内部解体がほぼ完了し、基本墨を出してもらうところまで進んだところで、新しくあける床の開口部の位置確認、新規窓開口部や外壁解体位置の確認などに行ってきました。
内部解体が進んで、リフォームで使う壁以外の木下地やALCの壁なども撤去されて、鉄骨造の躯体や外壁のALC設備配管がむき出しにされています。
ブロックやALCの下時、鉄骨の表情は、廃墟のようにも見えますが、力強く、迫力があります。改めて、この場所でのリノベーションが楽しみになってきます。


3階から北側斜線のきつい部分では柱が天井付近から曲がってきます。
既存図面では柱が曲がり始めるのは、もう少し高い位置からで、3階の天井に影響がかなり強く出てくることになります。

4階では2面の壁が斜め、というか屋根面です。
今回の耐火被覆材のロックウールは、既存の竣工年代からして、アスベスト含有の可能性は低いと思っていましたが、調査したところ含まれていないことがはっきりして一安心です。


国道沿いの家では、お子さんたちと楽しく遊び、緑を楽しむための大きなバルコニーを造ったり、午後になると陽射しのなくなっていた部屋にも、陽射しを取込むための窓を新設します。そのため、基本墨が出たこの段階で、外壁を壊して窓を造るために位置を、既存の状況に応じて変更、確認をしながら決めてきました。
新たに室内階段を付けたり、吹抜を造る位置の確認もしました。早速、床スラブコンクリートの解体が始まりました。

既存のバルコニーを壊してみると、あらためてこの開口部が魅力的なのに気がつきました。なんとかうまく活かしていきたい。良い提案を検討したいと考えているところです。