08
15
 木建吊り込みと外部足場の解体

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場は、8月に入って仕上がどんどん進んでいます。
8月初めには建具が入ってきました。
リビングの吹抜と2階のフリースペーストとはリビングダイニングの巾いっぱいの開口でつながっていますが、ここを仕切るのは障子です。
障子を貼る前の状態もなかなかいいものです。今回は組子を大きく割り付けていますが、もう少し細かく組んだ格子にして、空間の透けた境界の表現に使えないものかと思っています。

障子紙が貼られると、また表情が変わります。
この障子はワーロンシートというものを使って、落とし込みで造っています。
落とし込みとは、障子の骨組みの真ん中に溝を造り、板状のシートやガラスを入れる作り方です。こうすることで、リビングからも2階のフリースペースからも、どちらから見ても障子の桟が見えるような造りになります。
ちょっとわかりにくいでしょうか。ワーロンシートの入った状態をお楽しみに。
玄関引戸も入りました。
ナラ材の羽目板張りの引戸を造ってもらいました。外部ドアになりますから、板が暴れやすく、羽目板には面を取った方が、暴れた時の逃げになるのですが、ここは潔く、ピリッとするように面はとらずにお願いしました。
板と板は接ぎ合わされたように見事な仕上がりです。気持いいです。

もちろん、室内ドアも吊り込まれています。
これは、お便所の扉です。小さな明かり窓がわかりますか?

外部の工事では、吹付けの後、残されていた板金工事や樋の取付が終わり、外部足場がとれました。
ようやく建てもの全体が、姿を現しました。

外部では、外構工事がはじまります。

08
7
 外壁吹付け完了

「父娘で暮らす大屋根の家」の外壁が吹付け完了しました。
まだ外部足場があって外壁を見通すことができないのですが、この段階での外壁仕上材の吹きムラ、吹き残しなどがないかを確認して廻りました。
アイカのジョリパットを使うことが多いのですが、今回は工務店さんお薦めで ブライトンのスタッコラーストEで吹いてみました。ジョリパットゆず肌よりは粒が大きくムラがありますが、なかなか良好な仕上がり具合です。
室内ではキッチンのボックス取付が完了していました。後はステンレスカウンターが届けば、取付けるだけです。

現場監督さんとの打合と時間をずらして、クライアントさんとも打合。
カーテン、ロールスクリーンのイメージ確認でした。
事前にカーテン屋さんとは打合せをして、だいたいのラインをお願いしてあったので、カーテン屋さんにはそれにそった見本帳を持ってきていただき、クライアントに気になる生地を何種類か選んでもらいまいました。
選んでいただいた生地の少し大きなサイズのサンプルを送ってもらって、次回決めていただくこととなりました。

08
5
 着工式

ほぼ築40年となる鉄骨造の住宅のリノベーションが始まります。
延床面積55坪ほどの鉄骨造のお宅です。
数年前に増築されているのですが、そのために暗くなったダイニングキッチンを明るく風通しよくしたい、中庭をつくりたい、家事動線を良くしたい、適材適所の充実した収納を考えたい、そして、お子さんとの時間を楽しみたい、などのご要望を受けて、部屋の一部を中庭にかえる減築型のリノベーションというプロジェクトです。

リノベーションなので、地鎮祭はないのですが、工務店さんの社長の音頭のもと、四方のお清めをして、着工式を執り行いました。
お引っ越しも済んで、後は細かな荷物を運ぶだけです。
そんな荷物の中に、クライアントご夫婦の結納飾りのセットがあったものですから、みせていただきました。
最近は結納をされている方は、どのくらいいらっしゃるんでしょうか。
着工式もそうですが、節目節目を大切にするというのも良いものですよね。気持が新たになります。結納飾りをみせていただきながらそんなことを改めて思いました。

解体前に、リノベーション後にも使うために取り外しておいてもらう物の確認をしました。
再利用する物もあるのですが、使うわけではないのですが、これはとりわけ大切に残したいもの。
3人のお子さんの成長の記録(柱の傷)です。新しくなったキッチン近くに、また取付けます。

着工式、工務店さんとの打合の後、クライアントとの打合。工事金額を押えるために施主施工の工事がいくつかあるのですが、そのための打合でした。
本体工事の工程にあわせて、施主施工工事が入ってきますので、 時間の調整に気を配らなければなりません。

 
 

08
2
 外壁の左官工事、オーダーキッチンの取付

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場では、内部仕上がほぼまとまってきました。

室内の水廻りや収納以外の壁と天井は、フェザーフィールというドイツ本漆喰塗りです。今回は簡易な薄塗りですが、漆喰の持つ調湿性能や、防臭防カビ効果は期待できます。天然素材で造られた材料ですから、化学物質への心配もない建材です。
まだまだ、室内足場の残る段階ですが、トップライトからの光が壁のテクスチャーを楽しませてくれていました。
壁天井が仕上がってきたことで、器具付けも始まりました。
スイッチ類もお願いしたようにきれいにそろえてつけられています。

アイランドタイプになるオーダーキッチンも、ボックス部分が運び込まれました。

外部では外壁の軽量モルタルの上塗りがほぼ完了しています。
上塗りの乾く前に、ひび割れ防止のグラスファイバーネットを伏せ込みするのですが、そこまでがほぼ完了していました。今回は仕上が薄めの吹付けとなりますから、ネットの目が仕上に出てしまうといけないので、編み目が隠れるてまでもう一度上塗りをしてもらいます。

この日は、NTTさんとも電柱の移設についての打合もありました。
電柱というと東京電力と思ってしまいますが、この現場の電柱はNTTさんの持ち物のようで、東京電力が借りているのだそうです。
既存の位置のままだと、リビングからの眺めに邪魔になりそうでしたから、計画の早い段階から移設のお願いをしていました。
この日は、移設位置などの現場確認でした。
移設までには、まだ少しかかりそうですが、南側に邪魔になっていた電柱がなくなれば、室内からの眺めは、とてもすっきりします。
庭を見るたびに後ろに電柱があるのは、ちょっとがっかりですからね。動かせる物は動いていただけるとうれしいです。

これまでの「父娘で暮らす大屋根の家」の現場の様子は、こちらからご覧下さい。
http://www.guild-design.com/category/仕事/musume_to_chichi-no-ie/ 
 

08
2
 茶室計画はじまります。

高層マンションのご自宅に、ご自身で楽しみながら茶事をしたり、お稽古もできるような広間の茶席を造るというリノベーション計画が始まりました。

茶席造りということで、模型というよりは、起こし絵図で確認してもらいました。
僕の大学院の修士論文は「侘び茶における転換期とその茶室_千家をとおして」というもので、とりわけ室町から江戸初期頃までの茶室については、ひととおりの理解があるつもりです。
学生時代には、京都に通い続け、茶道のお稽古もしていましたので、茶室の空間体験や茶会の経験も積んできました。おかげでクライアントとの打合は、とても興味深いものになっています。
クライアントは、茶道を教えていらっしゃるのですから、生半可な僕の茶道稽古の経験では、まだまだ教えていただくことの方が多く、打合は勉強の機会にもなっています。ありがたいことです。
お稽古の場と生活の場、お稽古の動線とお茶事の動線、それぞれの求められる必要空間のボリュームと生活ボリュームのせめぎ合い、何度か打合を重ねるうちに、なんとかプランがまとまってきました。
お茶道具もたくさんお持ちですから、マンション標準の収納スペースだけではとても足りなく、水廻りこそいじる部分は少ないのですが、他はほとんど手を加えることとなり、なかなかの工事となりそうです。
広いリビングや寝室も茶席や収納のため狭くなってしまいます。
造作家具や壁の位置、置き家具の位置などを、現地でテープを貼りながら確認していただきました。

 

07
30
 写真だけですが、東京新聞にでました。

東京新聞「暮らしを楽しむ 生活」のページのインテリアの欄に、OZONE住まいづくりコンサルタントの稲田さんがコーナーをお持ちです。
今回は、「採光の工夫」ということで、窓のデザインについて、光を取込むだけでなく自然な換気や目隠しの仕方などをについてのコメントをまとめています。

家づくりを考えられている方にとって、ちょっと知っていると役立ちそうな情報コーナーですが、7月28日(月)に、当社の「ろじのさき」のカットを使っていただきました。
直接、「ろじのさき」との関わりでお話しされているのではないのですが、「ろじのさき」は、南側に木造3階建ての建っていた狭小敷地に住宅です。窓の開け方には多くの工夫を取込んだ住まいです。
ろじのさきの現場の様子はこちらから
http://www.guild-design.com/category/仕事/ろじのさき/ 
「ろじのさき」の竣工写真はこちらから
http://www.guild-design.com/works_w/rojinosaki/ 

07
29
 手直し工事の確認

既にお引っ越しされているのですが、「国道沿いの家」では、生活の始まった中、工務店さんに手直し工事を続けてもらっていました。
夏休みで、とっても元気な息子さんの大歓迎を受けました。

奥様から、工事がなんとか終わったことで、やっと生活を楽しめるようになってきたと伺いました。
引渡時点で残工事や手直し部分がけっこう残ってしまったので、生活する中での工事となり、なかなか落ち着けなかったことと思います。
これから、ぜひ、楽しんでいただきたいと思います。

ご主人、奥さんから、素敵なポイントとして、階段からインナーバルコニーを通して見おろす国道の風景が素敵だと伺いました。
こういう風に見えてくるとは、我々も考えていなかったのですが、国道を行き交う車を見おろせる階段2段目くらいのポイントは、たしかに素敵です。
ご主人は、朝、まずここに座られるそうです。
都市の中ならではの風景なのに、緑もたくさん見えて、すばらしいです。


どことなく落ち着けない職人さんの入る生活だったとは思いますが、きれいな生活のシーンが見えてきました。
奥様とともに積み重ねてきたリノベーションデザインが、ようやく形になってきたようです。

07
23
 外壁の下地造りが始まりました

外壁工事が遅れていた「父娘で暮らす大屋根の家」の現場も、ようやく外壁工事が本格化しました。

この現場では、江中建設さんのお薦めを受けて、外壁をベースB大壁工法という半乾式モルタル工法で施工します。
防水紙+リブ付きラス+軽量モルタルで工場成形された板材をタッカーで通気胴縁上止めて、ラスが重なり露出しているジョイント部分を、ベースBモルタルで埋めた後、全体に上塗りとともにグラスファイバーメッシュを埋めてクラックを抑えるという工法です。

工場成形されたセメント板にはタッカーを打つポイントまで印刷されています。
左官屋さんが丸鋸で簡単にカットすることができて、板の取扱は良いようです。

まだ裏側は、通気胴縁のままですが、大工さんがここまでをつくっておいて、左官にバトンアタッチされます。
乾式セメント板を貼るとこんな感じになります。

出隅などには専用のコーナー材もあるようです。防止シートを重ねた上にコーナー用のラスを止めています。

バルコニーの手摺壁廻りの防水処理もしっかりしています。
この現場のバルコニーの手摺壁は、スチールを使うので、木造の部分は低く抑えてあります。
そこで、外壁との取合い部分には、FRP防水が、躯体構造用合板の笠木上まで立ち上がり、十分な防水処理がされているのですが、笠木下には、このようなガルバリウムの捨て板金も入り、将来雨水が入ってきそうな部分の対策は万全になっています。

室内は、ドイツ漆喰の下地になる紙クロス張りがほぼ完了しています。
このままでも、きれいな仕上がり具合にみえてきます。
ルナファーザーなどの塗装仕上げの時と同じ感じで、下地のクロス張りまででいったん中止して、壁が汚れてしまったら、仕上を塗りましょうっているのだって大丈夫なくらいです。小さなお子さんのいるご家庭なら、ある話です。

 
 

07
21
 「ろじのさき」がWEB掲載されました。


日経住宅サーチは、日経グループの運営する、快適で上質な住まいを賢く選ぶためのサイトです。
その日経住宅サーチの「住むならデザイナーズ住宅」というコンテンツ、コラムに7月9日より、「ろじのさき」が「中庭型バルコニーで気持のいいLDKに」というテーマで、取り上げられています。
狭小敷地、敷地南に3階建てというような厳しい条件の中、広がり、明るさのある住宅をどのようなアイデアでまとめているのかが、解説されています。

07
15
 YKKapとのコラボイベントvol.2終了

YKKapの品川ショールームさんと建築家31会とのコラボイベント「ローエネで暮らそう」展の第2回目が無事終了しました。
第2回目は、1回目よりもたくさんの方においでいただき、より盛況になったようです。メンバーによるチラシ配りと、品川インターシティをはじめとした周辺の企業さんへの事前告知、リーフレット配布などが徐々に効果をあらわしてきたのかもしれません。第3回目が楽しみになってきました。
3回目は9月30日から10月6日を予定しています。お楽しみに。

07
15
 家具探し

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場も終盤です。
そろそろ、ダイニングテーブルやダイニングチェアー、ソファーなど、購入される家具も選ばないといけません。
以前、照明器具の確認とともに、目黒の家具屋さんで、いろいろとみてまわっていて、気に入っていただけた物もあるのですが、先週末は、リビングデザインセンターでSALEがあるということで、ノルディックフォルムさんもSALEのお店に名前があがっていたものですから、クライアントと覗いて来ました。
残念ながら、こちらが考えていた物は、SALE対象外だったりしました。
クライアントの懐具合も気にしながら、いろいろと相談させていただき、その場で購入決定にはなりませんでしたが、どれにしようかは、だいたい決まってきたようです。
ダイニングには、椅子とベンチの組み合わせで検討中です。

07
13
 漆喰塗装の下地造り

「父娘で暮らす大屋根の家」の壁や天井の仕上には、プラネットウォールというドイツ本漆喰という天然素材を使っています。
今回は、プラネットウォールをコテで仕上げるのではなく、ペンキ屋さんのローラーで仕上げますが、下地の造り方はどちらも同じで、ドイツ製紙下地KOBAUをクロス屋さんに貼ってもらい、その上に仕上げて行きます。
現場では、先週の塗装屋さんからクロス屋さんに、工事が移っています。
吹抜けには、工事用の足場も組まれています。
ドイツ製紙下地KOBAUは、漆喰下地全面に貼っていくことで、構造の動きにより、下地ボードのジョイント部分などにクラックが入るのを押えてくれます。
現場ではちょうどKOBAUを貼るために下地をつくっているところです。
外部の工事は、梅雨に台風にと、なかなか進んでいませんが、出窓のガラスやはめ殺しのトップライトなどの製作物の開口部が納まっていました。なんとか台風には間に合っていたようです。

トップライトがつくことで、リビングは随分と明るくなりました。

外壁下地は、ともかく雨の影響で、取りかかれないままですが、台風対策で、シートが飛ばされないように足場のパイプに巻き付けられているおかげで、建物シルエットを見ることができました。

現場では、建具屋さんと2回目の打合、監督さんとの仕上の確認、そしてそろそろ外構工事の打合が始まります。

これまでの「お父娘で暮らす大屋根の家」の現場の様子は、こちらからどうぞ
http://www.guild-design.com/category/仕事/musume_to_chichi-no-ie/