09
24
 床柱、畳、唐紙

「マンションの茶席」のクライアントと、床柱、畳、唐紙の確認に、工事をお願いする木村良三工務店さんの案内のもと、新木場、両国、上野と、半日がかりで廻って参りました。
最初に、新木場駅前の集合して銘木店の「カネジュウ」さんへ床柱選び。
事前に木村工務店さんからの連絡をしていただいていたので、良さそうな材を選んでくださっていました。
柱は面皮柱、床柱には磨き丸太の目通り120φ程度のものをお願いしてありましたが、落とし掛けについては、木村さんお薦めで、平が中杢できれいなものが見つかりました。

せっかくですから、他の材もみせていただこうということで、2階の置き場をみせていただいところ、床柱は絞りの浅めの天然絞り丸太に良いものがあり、少し値はあがってしまいますが、お見積をお願いすることとなりました。

お茶席と言えば、京間が基本ですが、8畳間ともなると東京の8畳からすると2割近く広い感じです。今回のマンションの広さの中でのリフォームでは、これはかなり厳しい条件となります。
今回、炉には電気炉を使うのですが、 京間用のものしか市販されていません。
いくつかのお道具にも、そんな制限はあるものの、台子には田舎間用があるので、今回は、田舎間サイズで考えていくことなりました。
ただし、お稽古のためにも、畳の目数はしっかり押えておきたいということで、「小宮畳店」さんを尋ねて、畳表の目のことや畳寸法のことをおしえていただきました。
この日の最後は、襖に使う唐紙選びに上野の「東京松屋」さんへ。
最初から選ぶのは、たいへんな数の組み合わせになるのですが、クライアントから、桐紋で雲母刷りとの希望があったこともあり、比較的すんなりと候補があがりました。
今回の計画では、間取りの使い勝手から下座床になってしまうのですが、造作は基本に忠実なお席です。面皮丸太をつかうことで、大工さんの技量がないときれいに納まらない席です。
襖には雲母がはいり、ほのかに艶があるとても楽しみにな広間の席になりそうです。

09
15
 電柱移設

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場では、お引っ越し後、外構工事の進む中、電柱の移設工事がNTTの手で始まり、移設位置の確認立会のため現場へ行ってきました。
リビングから中庭をながめると、ちょうど気になるあたりに既存電柱があるため、設計段階から、なんとかしたいと考えていたのですが、電柱の移設には、かなり費用がかかり、しかも移動位置にも制限があるのが常なので、どうなることかと思いながらの確認でした。
今回は、NTTがクライアントの私有地(いわゆる私道になるので)を借りて建てていることと、敷地の奥行はないものの間口が広かったので、無料で、しかもお願いしたい位置そのままに移設をしてもらうことができました。
やはり、話しはしてみるものです。

電柱の穴掘りは、こんな感じです。
道具の名前は聞き忘れましたが、ときどき水道屋さんも使っていますね。
地面に突き刺して、土を掘り出す作業の繰り返しですが、意外と早く掘れる優れものだそうです。
中庭の前から写真の奥の壁面側に持っていきます。
電柱は1日で建つそうですが、NTTと東電それぞれが電話線、電線の移設をおこなってからの既存撤去となります。
しばらくは2本電柱があることになります。

 

09
10
 建築家31会模型展 vol.14

開催間近のお知らせとなりましたが、9月12日より横浜の「みなとみらいマークイズ」で建築家31会の模型展が開催されます。
ギルドデザインも31会メンバーとして、参加します。
会場がマークイズの東京ガスさんのショールーム内ということもあって、東京ガスさんから、横浜らしい敷地条件での展示が良いのではとのアドバイスを受け、 傾斜地、崖、都市型、狭小敷地などのカテゴリーで模型をまとめて展示しています。
家づくりのセミナーや相談会もしておりますので、多くの方に足を運んでいただけますとたいへんうれしいです。
9月12日(金)〜15日(月・祝)
10時〜20時(最終日は17時)
MARK IS みなとみらい4F 東京ガス横浜ショールームにて

09
10
 工務店さんによる現場調査

高層マンションのリノベーション工事として、リビング、書斎、納戸、個室の一部をリノベーションして、8帖の茶席と小さな水屋にというこの計画では、工務店さんも特命にしていただき、見積をつくってもらうために現調をおこないました。

大工棟梁、電気屋さん、空調、設備、家具屋さん、それぞれの職方さんに、現場の状況とリノベーション図面との照らし合わせをしていただき、設計サイドで考えていることに対しての問題点、解決法などの確認もしてもらっています。
大きなマンションですが、こちらにいただいている図面情報は少なく、新築マンションのリノベーションとはいえ、やはり工事を始めて、床下や天井裏を開けてみないとわからないところはあるのです。
皆さんの現調が終わる頃、陽射しが傾きはじめ、外の景色も夕方前の微妙の光に包まれていました。

09
9
 鉄骨補強

「中庭を造る減築リフォーム」の現場では、内部の解体を一旦休んで、鉄骨造の補強工事をしています。
この現場では、スラブ開口をして吹抜をつくったり、既存で室内だった部分を中庭(外部)として、床面積を減らすなど、減築リフォームをおこないますが、構造体である柱の耐震化は計画していません。
40年も前の鉄骨造では、現行レベルの耐震性を確保することはなかなかむずかしく、高額となりかねません。そうかといって、せっかく構造の露出している現段階で何もしないというのは、もったいないことなので、できる範囲内での構造補強を試みています。
主に、柱と梁の接合部の強化をおこなっています。

 

09
7
 お引渡し

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場もお引渡をむかえました。
残念ながら、お引渡前までに全ての工事を完了することができませんでした。
なんとか間に合うのではないかと思っていた外構工事は、大幅な遅れとなり、完了検査で指摘した手直し工事も一部残ってしまいました。
お引渡の前には、設計事務所による引渡前検査の指摘事項が完了しているかの確認にまわりました。
工務店さんからは、電気などの設備機器類や建築部品の使用説明があり、何かあった時のための緊急連絡先、鍵番号の確認などのあとお引渡しとなりました。

遅れている外構工事、指摘事項の未完了工事などを今後進めるための工程表の説明も受けています。
お引っ越しされてからの工事となり、クライアントにもご迷惑をおかけすることとなりました。工務店さんからクライアントにご都合の確認をしながらの工事進行となります。
お引渡のなか、前日の撮影予定であった竣工写真も撮ってもらっていました。

前日には、少なくとも内部工事は完了しているはずだったのですが、 撮影に出かけてみると工事中で撮影できず、カメラマンに出直してもらいました。
カメラマンには、申し訳ないことをしました。
撮影予定は監督に以前より了解を取っていたことですから、事前連絡くらいは欲しかったですね。
その辺の段取りの悪さが、工事の遅れにつながっているのかもしれません。工務店さんに考え直してもらいたいところです。

08
31
 オープンハウスへたくさんのご参加、ありがとうございました。

「父娘で暮らす大屋根の家」でのオープンハウスへ、とてもたくさんの方においでいただき、たいへんありがとうございました。
せっかくおいでいただきましたのに、皆さんにちゃんとご説明もできずに申し訳ありませんでした。
皆さまからいただいたお褒めの言葉、厳しい指摘、さまざまなアイデア、こらからの励みとなる多くのことを伺うことができました。

 
室内はともかく、玄関土間、ポーチ、バルコニー手摺、塀、植栽と、まだまだ姿も見えないような状態でのオープンハウスでした。もうしわけありませんでした。まだまだ、職人さん手配は大変なようです。
しかも、この日が前面道路のセットバックの工事と重なるとは。
玄関から入るにも入れないような時間帯もあって、ご迷惑をおかけしました。

ありがとうございました。
 

08
24
 完了検査終了

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場も終盤です。
まだ、門扉や中庭のデッキテラスなどの外構工事が終わらなかったのですが、指定確認検査機関による完了検査を受けました。
東京では、木造の2階建ての住宅は中間検査がありませんので、建物の位置の確認から始めました。
中間検査があると、基礎の配筋写真やコンクリートの配合計画書などの提示とともに、敷地内での建物の位置の確認をしているのですが、中間検査のないこの建物では敷地境界から建物までの距離に間違いがないかのチェックからでした。

父娘2人の生活に必要なスペースの建物ですから、そんなに大きくありません。
敷地の一部が防火地域にかかっているために、木造2階建てとしては、準耐火構造が求められている他は、特別むずかしいところがある建物でもありません。
確認申請時点での図面からの軽微な変更点や、提出されている図面との整合を確認して、無事検査は終了しました。

外構工事に少し心配が残りますが、来月の引渡に向けて現場は進んでいます。
これまでの現場の様子はこちらからごらんください。
「父娘で暮らす大屋根の家」の現場状況 

08
23
 解体進む

「中庭を造る減築リフォーム」の現場では、お盆休みの前から解体工事がはじまりました。
40年程前の建物で、増築した時に手を入れているとのことですが、古いままで残っておるところが多く、外壁や開口部はほとんどを残すので、外壁をいためないように慎重に解体してもらっています。
2階から始まった解体は、ほぼ2階は完了して既存の床はそのままで、この上にある程度の不陸調整をして仕上していきます。
1階では、壁天井の仕上がはぎ取られ、下地が現れたところです。
1階の床も、中庭を造るためや設備のやり直しのために解体する部分はあるのですが、 基本的には解体費用節約のため、残せる床はそのまま残して、断熱工事と床の仕上工事をする予定です。

40年程前となると、モルタル下地の外壁の作り方は、軽量鉄骨の胴縁が随分と華奢な感じです。今日であれば、Cチャンの100x50くらいは使って下地組をするものですが、随分と細めです。これでも40年耐えてきているのですから、これでもなんとかなるのかもしれません。
以前スケルトンリフォームをした鉄骨造の築45年を越えていたお宅(耐震ブレースのある家)では、胴縁のメンバーはやはり細めでしたが、胴縁にモルタルを塗るためのラスシートが直接熔接されているものでした。
この住宅では、丸鋼に防水紙を押えるように外部からメタルラスが取付けられているようです。
古い鉄骨造の外壁下地で問題となるのは、錆です。雨漏りや結露のために、鉄部への錆が進行します。予算の問題もあるので、どう対応していくかはクライアントとの打合で決めていかないといけません。

ある程度解体が進んだところで、墨出しして現況の確認をします。
まず、図面通りにはできていません。
この辺りの費用と工事をしっかりと見ていないと工事の進行と共の問題が大きくなってしまいます。
 

08
22
 カーテン選び、外構計画

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場は来月早々にお引渡となります。
外構工事は少し遅れ気味ですが、室内工事はほぼまとまってきました。部分的に残工事と清掃を残す程度となりました。
現場がお休みのお盆の間に、 カーテンとロールスクリーンの生地選びをクライアントにお願いしました。

生地選びでは、ショールームにごいっしょして選んでいただいたり、今回のように事前にサンプル帳から気になるものを選んでいただき、大きめのカットサンプルを取り寄せたところで、現場の窓で取合わせて決めることもあります。

生地選びの後、造園屋さんとの打合でした。
植栽計画は、庭に対しての楽しみ方で変わってきます。
「父娘で暮らす大屋根の家」のクライアントは、緑を生活の潤いとして楽しみたいけど、今後の植栽の管理や年々のメンテナンス費用なども気になるということで、中庭のほとんどはウッドデッキを敷き詰め、一部に植栽するという計画にしています。
植栽も、成長の遅いものや、植木屋さんが入らなくても手入れのしやすい樹種を選んで計画しています。
 

08
22
 オープンハウスのおしらせ

「父娘で暮らす大屋根の家」の現場がそろそろ竣工を迎えます。
クライアントのご好意によりオープンハウスを開催することとなりました。
おからだを悪くされたお父様と生計を支える娘さんの生活を、介護の仕方、生活時間のずれの問題などを打合を通して検証しながらまとめていった住宅です。
吹抜、トップライト、中庭、デッキテラス、木製サッシ、アイランドキッチン、
パントリー、畳スペース、ドイツ漆喰、無垢フローリング、防火地域、自立介護、
高気密高断熱、障子、ロングカウンターなどがキーワードとなる住宅です。
8月30日(土) 13時から17時まで
文京区の椿山荘の近くです。
ご興味のある方は、ぜひご一報ください。詳しい案内をお送りします。
これまでの「父娘で暮らす大屋根の家」の現場の様子はこちらからご覧ください。
http://www.guild-design.com/category/仕事/musume_to_chichi-no-ie/
 

08
17
 塗装の試し塗り

お盆休みの直前、「父娘で暮らす大屋根の家」の現場では、室内のおおよその工事が一段落して、塗装屋さんが入っています。
この日は、クライアントの使い勝手に倣って造ってもらったオーダーキッチンの塗装について、塗装屋さんにサンプルを造ってもらっての色決めです。
アイランドのカウンターキッチンとバックのカウンターと吊り戸棚をシナベニヤで造っています。今回はシナベニヤの生地にムラはないようですから、色違いを押える必要はなさそうです。
ウレタンのクリアで塗装すれば、塗れ色になり少し色味があがります。 ここの出入り口の扉はシナベニヤです。出入り口の扉はクリアで仕上げるつもりなので、キッチンはそことは少しだけ違った印象になるように、白で少し色味を押えるようにしようとかんがえて、どの程度に抑えるかの確認のために、塗装屋さんにサンプルをお願いしました。


建具工事も一段落して、リビング吹抜と2階のフリースペースとを仕切る障子窓にもシートが入りました。

外部では、仮囲いもとれて、いよいよ外構工事が始まります。