05
21
 クライアントから

「中庭を造る減築リフォーム」のクライアントから中庭の写真が届きました。

今年も中庭のアオダモが、元気に新緑の葉を広げているようです。
お引き渡しから2年ほどたちました。送っていただいた写真からだと、ずいぶんしっかりと根付いた感じでがします。
アオダモは、大きくなると15mにもなるそうですが、株立ちで、幹の細いものを選んでいるので、どこまで大きくなるものか。
以前送っていただいた写真と比べると、そんなに高さは変わってないように見えます。
株立ちの地面からは、新しい芽が出てきているのだそうです。

写真撮るよ〜って言われたからでしょうか?どこか背中に緊張感を漂わせている次男くんですが、最近のマイブームは、中庭で朝食を食べることなんだそうです。
なかなかのシェレオツです!
この季節は、新緑が清々しくて、屋外での生活が、とても気持ち良い時期です。
キッチン横の中庭の緑は、奥様がお仕事をされている時、ふと目に止まるのでしょうね。
リフォームで作った中庭が、生活の中の楽しみ、潤いになっているようで、嬉しいご連絡をいただいきました。
 
これからの季節は、夜も良さそうです。

 
「中庭を造る減築リフォーム」は、築40年を超える鉄骨造住宅のリフォーム計画です。
暗く寒かった家の部屋を潰して減築することで、中庭を造り、風通しよく陽射しが室内奥まで射し込む住まいにしています。
現場や最近の様子はこちらから
「中庭を造る減築リフォーム」

05
17
 壁の塗装/玄関と飾りの間

「アジアンテイストリフォーム」の玄関は、ちょっと広くて、腰掛けられる畳に小上がりのスペース「飾りの間」が付いてます。
ご近所さんとのコミュニケーションスペースでもあることは、以前のブログ「畳打合せ」でお伝えしましたが、ここの仕上は少し特殊です。

「アジアンテイストリフォーム」の壁天井は、基本的には漆喰で仕上げますが、この玄関+飾りの間は、青と黄色の壁塗装仕上げ、天井は黒く塗られてチークのルーバーを吊り下げます。
お客さんが、ちょっとワクワクドキドキしてくれそうな場所になりそうです。
天井ルーバーを下げると、ルーバーより上の部分は、仕上げができなくなってしまうので、他の仕上に先駆けての塗装です。
漆喰仕上の部分についても前回お話しましたが、紙クロス貼りの上に塗装屋さんが塗って仕上げる漆喰です。
内装屋さんによるクロス下地を平滑にする調整が始まっています。

塗装屋さんが先行させた工事のもうひとつは、造作材の塗装に加えて、透し彫と縦格子部分の塗装です。
チーク材の汚れ止めと耐久性を高めるために、自然塗料であるオスモで、吹き付け仕上をしてもらいました。
クリア塗装ですが、オイル分が染み込むことで、ぐっとチークの高級感が増してきました。

これまでの現場の様子はこちらからどうぞ
「アジアンテイストリフォーム」
 
 

05
15
 透し彫が納まりました。

「アジアンテイストリフォーム」の見どころのひとつになる透し彫が、間仕切りに取り付きました。

この透し彫は、クライアントがミャンマーから送ってくださったもので、どのように見せるかが、この計画のひとつのテーマです。
我々からの提案は、リビングと小さな寝室との間仕切りに使いましょうというものでした。
普段の生活をゆったりとくつろいでいただくために、リビングダイニングをできるだけ広くとり、寝室は、むしろ籠るような狭さの場所にしています。
狭さもいいのですが、少し抜け感がほしい、また、透し彫をみせるのに、裏からの明かりはあったほうがよく見える、透し彫の奥に人の動きが見えるのも面白いなどと考えて、寝室を壁で仕切るのではなくて、透し彫と縦格子で仕切ることを提案しました。
リビングからは、チラチラと寝室が見えることになり、嫌う方もいらっしゃると思いますが、クライアントからは、了解が得られました。

この日は、塗装屋さん、建具屋さんとの打合せでした。
壁と天井は、ほとんどの部分で漆喰をぬります。
漆喰というと左官屋さんが、鏝で塗り込んでいくように思いますが、この現場では、塗装屋さんが塗っていきます。
その漆喰は、(株)プラネットジャパンが販売しているプラネットウォールというドイツ本漆喰で、コバウという専用の紙を貼った上に、塗装屋さんがローラーを使って塗装するという工法の材料です。
塗るという程度ですから、厚みはたいしてないのですが、その分施工性が良く(コストが抑えられ)、下地の紙や漆喰の調湿性能や、防臭・防カビ性能を持っている優れものです。
そんなわけで塗装屋さんとは、壁天井の塗り分け位置や色の確認、建具や造作材へ塗装についての打合せでした。

建具屋さんには、デザイン的な説明をして、建具の寸法取りをしてもらいました。そして、こちらが気にしていたチークで作る縦格子戸の作り方の確認。建具として狂いなく作るためには、どうしておくか。
想定していたことではあるけれど、やはり横桟は必要なようです。

玄関周りも造作が進んでいます。建具屋さんは、鴨居がつかないことには寸法取りはできませんからね。

05
11
 「借景のある家」展に参加しています。


今日から始まったリビングデザインセンターOZONEのイベント「借景のある家」展にギルド・デザインも参加しています。
現在、リビングデザインセンターOZONEでは、館内で、生活と植物をテーマに様々なイベント展開中という事で、そのテーマのなかでの建築との関わりで「借景」をキーワードにした建築展を開催するという事になったようです。
ギルド・デザインからは、山の中腹傾斜地に建ち、富士山を遠望し、尾根の緑、盆地の街を見おろしながら、季節の移り変わりを楽しんでいただく住宅「季節を見おろす家」の建築模型と写真パネルと展示しています。
ギルド・デザインは前半の5月11日から30日までの展示です。
 
「借景のある家」展  https://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/286
会期:5月11日(木曜日)〜6月20日(火曜日)  水曜休館
*1期は、5月30日まで。
時間:10時半〜19時
会場:リビングデザインセンターOZONE  3F OZONEウェルカムプラザ
東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー

05
10
 基本設計の確定

「型式住宅のリフォーム」の計画も、基本設計を確認していただくところまで進んできました。

基本設計段階では、工事金額を見積ることのできる詳細な図面をつくるのではなく、間取りや外観や断面(今回はリフォームなのでありませんが)、仕上げや予算金額など、少し具体的な計画の方針を確認していただき、この方向で進めることを了承していただきます。
基本設計がまとまると、工事をするための詳細な図面を作り始めます。
詳細な図面を描いた後に、間取りなどの大きな変更があると、変更する部分が多く複雑な変更になり、間違いの元になったり、作業量が多くなり、設計料の見直しをお願いすることになりかねません。
そんなことがないように、この段階までに時間をかけて打合せを重ね、ショールームで実物を見たりしながら、方針を固めていきます。
クライアントには、若いころ作った今の住まいでは、何もわからないまま造ってしまったという気持ちがあり、住まいについてのいろんな物や事を教えて欲しいといわれています。
そのなかで、暮らしやすい室内環境をベースに、より良い建材、好きなデザインをアドバイスをもらいながら選びたいとお考えです。
先日、リビングデザインセンターOZONEにいってきました。
一つの建物に、いろんな種類のショールームが入っているのは便利です。
家具屋さんでは、椅子に座ってもらい、座るのに気持ちの良い高さを知ってもらったり、キッチンコーナーでは、多様なキッチンを見てもらって、キッチンでできること、使い勝手を確認してもらうことができます。
他にも、塗装や床材を見てもらいました。
床材はマルホンさんで良いものを選んでいただきました。ここには良いフローリング材が揃っています。スタッフの方の丁寧な対応もありがたいです。

1階のLDK周りは、床暖対応ということで、ウォールナット厚板ばりの複合フローリングを選びました。
複合フローリングとは、無垢ではなく、いわゆる合板です。フローリングは床暖房の熱や乾燥によって収縮して、狂いやすいものです。特に無垢材は。
その点、複合フローリングは、木の持つ歪む癖を抑えてくれますから、床暖にはむいています。
その合板下地に、厚みの十分あるウォールナットの表面材を貼ったものを選びました。厚みが5ミリもあると、素材感は無垢材と変わらないと思います。
2階のプライベートなスペースには、お風呂上りに足触りが良さそうな無垢のオーク材をスプーンカット仕上げしたフローリングを選びました。
2階にも床暖房を入れたいという話もありましたが、今度のリフォームで、とても暖かな住宅に変貌するので、2階に床暖房までは必要はないということをご理解いただき、無垢材を使うこととしました。
これは、ご主人にとても気に入っていただきました。
この計画は、まだ少し時間がかかりそうですが、少しづつでも進んでいます。

05
8
 畳打合せ

「アジアンテイストリフォーム」の現場では、壁や天井に石膏ボードが張られ始めました。ということは、壁や天井の中に入るべき電気の線や空調の冷媒菅、ダクトなどの工事が終わってきたということです。
逆に、まだボード張りの残っているところでは、まだ設備工事が、完了していないようで、大工さんが配線の間違いに気がついて、手直し待ちということでした。

ボードが張られると、これまで透けていた壁や天井に面ができてくるので、よりスペース感がでてきます。
「アジアンテイストリフォーム」は、基本的には、大きなワンルームのようなプランニングですが、冬には冷える玄関は、ガラス入りの格子戸で仕切れる少し広めの場所になっています。
玄関には、土間と2帖の畳の小上がりがあって、小上がりを「飾りの間」と呼んでいます。
もともと玄関となりの6畳ほどの部屋の出窓のあったあたりを、2帖の「飾りの間」として作り込んでいます。出窓の窓を少し開けておくことで、廊下を歩くマンション住民に、飾りを通して季節を感じてもらいたい、飾りを通してコミュニケーションできる細工になるのではないかと目論んでいます。
小上がりの「飾りの間」は、お隣さんがちょっと寄った時に、気楽に腰掛けていただく場所にもなります。

その畳の場所が出来上がっていました。
上がり框や畳寄せは、チークです。フローリングと合わせています。
畳とチークの取り合わせは、ちょっと珍しいです。とても楽しみです。
チークは硬いとはいえ、コーナー部分のシャープなエッジに傷がついては台無しです。
早速、養生をしてきました。

畳寄せがついて、畳のスペースが区画されれば、畳屋さんが寸法取りに入れます。
良い畳は、その都度、寸法を測って製作するものです。
今回は2畳と狭いですが、4畳半であっても、一畳一畳の畳の寸法というものは違っています。どんなに大工さんがしっかり造作していても、完全な正方形、長方形には作れません。ピタッと畳を収めるためには、正確な寸法取りが欠かせません。
 
現場の打合せを終えて、畳屋さんへ仕上げの最終打合せに行ってきました。

今回の畳は、クライアントのお勧めで、ご近所のクマイ商店さんにお願いします。
東京の一般住宅では、畳を使うことが本当に少なくなり、畳屋さんの数も随分と少なくなったのですが、このクマイ商店さんは江戸時代から300年の老舗です。
最近では、スタイロフォームやヒノキの畳床もあって、それなりに機能的ではあるのですが、昔ながらの藁の畳床を選びました。
熊本の上級品のい草を使い、クマイ商店さんの技量で、すっきりとシンプルで細めの無地縁でまとめます。
 

04
28
 施主来場


以前は、現場で働く職人さんたちのために、施主がお茶を出すなんてことがよくありましたが、最近は、特に東京では、住んでいるところと建設地が離れていたりするので、あまりしなくなりました。
工務店さんや職人さんが、業務としての割り切りが、進んできていることもあります。
そうなると、施主に現場を見てもらう機会がなくなっているので、時々現場に来てもらって打合せをすることで、様子を確認してもらい、現場とのコミュニケーションを取ってもらっています。
「アジアンテイストリフォーム」のクライアントも、そういうことは気にされているようで、今は海外にお住まいですが、帰国予定を作り、大工さんや職人さんとのコミュニケーションをとってくださいます。
職人さんたちにも、顔の見えない施主の住まいを作るのでのはなく、この人の住まいを作っているという意識を持ってもらうことが、より良い家を作ることにつながると思っています。
せっかく現場に来ていただいたのですから、仕上げ材の発注前の最終確認をしました。
一度は見ていただいているものも、現場で実際の広さを確認しながら見ると、また気持ちが変わったりすることもあります。
下の写真は、ふすま紙の選定。
以前候補にあげていたもののうち、生産中止などがあったものを除いて、使う場所でもう一度見ていただいています。



木材に塗る塗装は、色をつけるだけでなく、汚れ止めや耐久性を上げるためでもあります。壁の色や扉の色に合わせて、木部各所の色を決めていきました。

天井の下地が作られてくると、天井の高さなども確認してもらえます。
上の写真は、洗面脱衣室の天井高さを説明してるところです。
マンションでの洗面脱衣室などは、天井の中に換気扇やダクトが通るので、天井は低めになるのですが、それよりも少し低めに設定している理由(すっきりしたデザインにするためなんです)をお伝えしているところです。
これまでのこの現場の様子は、こちらからご覧になれます。
「アジアンテイストリフォーム」
 

04
24
 チークフローリング

「アジアンテイストリフォーム」の現場で、床材のチークのフローリング張りが始まりました。

チークという材は、船のデッキや内装に使われるように、耐久性が高く、比較的安定していて、狂いも少ないそうですが、床暖房を使う場合は、変形による歪みの発生が気になります。
フローリング材は、貼り並べていくときに、その歪みを吸収するコンマ何ミリかの隙間を作ります。このフローリングメーカーからは、その隙間をつくるスペーサーが付いてこなかったそうなので、監督から、あまり締め付けず、気持ち緩めに貼り並べているとの報告をもらいました。

入り口引き戸部分のフローリングには、建具の戸車レールを埋め込む溝が出来上がっていました。
チーク材を使うたびに思うのですが、チークの油分って、本当にしっかりしています。フローリングを触っているだけで、指がしっとりしてきます。
この週には、クライアントがミャンマーで購入した透かし彫りが、現場搬入されました。

この手の込んだ透かし彫りは、チーク材です。
何度見ても、どうしたらこんな彫り方ができるのだろうかと思うような出来栄えです。
この透かしを間仕切り壁に使います。
右奥に見える黄色の塊は、グラウスールの束です。
トイレからの音を吸収するように吸音材として、壁の中に入れていきます。
 
 

壁の下地、天井の下地(野縁組)が出来上がっています。
少しづつ部屋の様子がわかるようになってきました。

 
設備工事では、電気屋さんが、空調工事の配管ルートの確認に来ていました。
今回は、空調の冷媒菅やドレン菅を梁型の中に隠します。仕上げの中に入れてしまうので、配管の太さ分だけ仕上げの厚みが増えます。
大工さんとしては、この配管工事完了後でないと、その部分の作業が進まないので、早くやってほしい配管工事です。
 
 
 

 
ユニットバスも取り付け完了していました。
マンションではよくある形ですが、構造の梁が近くにあるため、ユニットバス壁の天井近くに段ができています。
ユニットバスの梁型加工といいます。
 
 
 
 
 
これまでの現場の様子は、こちらからどうぞ。
「アジアンテイストリフォーム」

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 website「feve casa」にピックアップされています。

feve casa」は、住宅やインテリアデザインのポータルサイトで、空間デザインを写真や小さな特集記事で多数紹介しています。
ギルドデザインの幾つかの住宅が、続いてピックアップされていたので、ご報告です。
最近は、「安行の家」、「篠崎の家」、「venceremos」がピックアップされていました。

取り上げられているのは、feve casaの「まとめ」コーナーです。
「まとめ」は、毎回一つのテーマについて、テーマに沿った事例を紹介しつつ、簡単に解説している記事です。
「安行の家」は、「人と環境に優しいオーガニックなインテリア」の中の一つで、キッチン周りの床に使ったコルクタイルについての紹介です。
人や環境に優しい住まい作りが、最近注目されているということで、自然素材や、リユース、リメイク、エコロジーな住空間を紹介しています。
「篠崎の家」は、「毎日ホテル暮らし気分!ラグジュアリー空間のヒント」がテーマのまとめ記事で、間接照明の作り方で高級感を演出する方法として、枕元の飾り棚につけた間接照明のことが紹介されています。

「 venceremos 」は、コンクリート打放し8階建ての賃貸マンションで、オーナー住居部分の畳のコーナーがピックアップされています。そのテーマは、「そこに、タタミがあるから!和モダン空間の完成です!」で、不整形なプランの中に敷かれたタタミが取り上げられています。

「安行の家」の竣工写真はこちらから
「篠崎の家」の竣工写真はこちらから
「 venceremos 」の竣工写真はこちらから

04
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 下地の修正と設備工事/床暖パネル、空調ダクト


仕上がると隠れてしまう下地の工事が、仕上げのためには大切な工事です。
これが間違っていたり精度が悪いと、デザインの意図通りにならなかったり、雑な仕上げになってしまいます。
「アジアンテイストリフォーム」の現場での打合せで、間柱の立っている位置が、数センチずれているのが確認できました。仕上げがどういう形になるのかを説明して、直してもらうことになりました。
マンションリフォームの場合、既存で動かせないものがいくつかあるのですが、仕上がりとしては、それをそのままにしておくと、デザイン的にカッコ悪くなるので、すっきりとまとめ上げるためには、少し複雑な下地作りが必要となることがあります。

それを現場監督さんや大工さんにわかってもらうために、詳細な図面(今回は1/2の図面)を描いたり、スケッチを描いたりしながら、説明しています。今回もポイントを早い段階で説明したのですが、十分に伝わっていなかったようです。
勘違いや思い違いは、どこにでもあるものです。現場での打合せ、確認は大切ですね。
この現場では、フローリングを始めとして、造作材でもチーク材を多く使います。
チーク材は、油分が多く耐水性耐久性の高い良い材料ですが、貴重な材料でもあり、大工さんも加工に慎重で、打合せも密になってきます。

 
大工さんが下地を作っていく各段階に合わせて、設備の工事もそれぞれのタイミングで進んでいます。

 
左は、リビングダイニングに計画している床暖房の温水パネルが敷き終わり、高さを揃えるように、周囲に温水パネルと同じ厚みのベニヤが敷かれたところです。
今回は東京ガスのTESシステムを使います。
 
 
 
 
換気のダクト工事に加え、キッチンのレンジフードからのダクト工事も進んでいます。
キッチンからのダクトは直径150mmと太いので、外壁から出す位置は、もともとコンクリート躯体に開いている既存の位置からとなります。
キッチンを室内の中心に移設した為、配管は、梁をまたいで繋げられていきます。曲げ箇所が多く、排気のロスもあるのですが、工事は面倒です。
デザイン的には、無理なく隠していきたいのですが、どうでしょうか?
完成した姿を見ていただきたいものです。

界壁と呼ばれるお隣との境のコンクリート壁は、コンクリートにクロスが直張りで仕上げられていた壁と、少し空洞があるように仕上げられていた壁がありました。
コンクリート直で仕上げられていると、コツコツとたたけば、どうしても音が伝わりやすいです。
空洞があった壁は、こちらの室内から、コンクリートに音が伝わりにくいようにと、配慮されて仕上げられていたと考え、クッションになるスタイロフォームのついたボードを使いながら下地を作ります。
現場にそのボードも搬入されていました。

来週は、クライアントが帰国して現場にいらっしゃいます。
ある程度まとまった様子を、見ていただきたいと思っているのですが、現場は少し遅れ気味です。
これまでの設計や現場の様子は、こちらからごらんになれます。
「アジアンテイストリフォーム」

04
9
 床下地工事進む

「アジアンテイストリフォーム」の現場報告です。
リフォーム現場でも新築と変わりなく、現場打合せは、曜日を決めて週1回で進めています。
現場は、床の下地工事が進んでいます。
新しいマンションではあたりまえですが、最近はリフォームにおいても、床の遮音性能を求められます。
このマンションでも、管理規約で床の遮音性能が求められていて、L45というレベルを守るようにとされています。
今回は、フクビ化学工業の乾式遮音二重床システムで遮音性能を確保しています。

今回の床暖房は、暖かさが柔らかいといわれる温水式床暖房で、東京ガスのTESシステムを使います。

床下に用意された床暖用の温水管が、床暖房パネルに接続される位置で立ち上がっています。
 
 
 
 

 
この配管の立ち上がりは、アイランドキッチンのためのものです。シンクや食洗機への給排水管に給湯管、コンロのガス管などが、キッチン屋さんの指示図の位置に出ています。
 
 
この日の打合せで事前連絡のあったのは、ダクト経路の確認です。
今回のプランでは、廊下というような場所がありません。ほぼ、大きなワンルームのような計画です。
既存の廊下は、天井高さをあげたキッチンエリアに取り込まれています。
天井の低い廊下の天井内に隠れていたトイレの換気ダクトがキッチンの天井上には収まりません。そこで、ダクト経路の変更です。

玄関周りのルーバー天井の上に露出で通す予定でしたが、現場との相談で、うまく隠せそうです。
ユニットバスの設置について、業者さんが位置の確認に来ています。
計画していた位置には、床梁が邪魔をしていて、5センチほどの調整が必要でした。現場に乗り込んでくる職人さんへの申し送りをお願いしました。

これまでの現場の様子は、こちらからご覧になれます。
「アジアンテイストリフォーム」
 

04
3
 設備工事先行し、大工さん入ってきました。

 

「アジアンテイストリフォーム」の現場では、トイレの遮音性能を高めるために、トイレの壁を、床に先行して作ります。
このマンションの既存での作り方は、床や天井の下地組を先行させて、その間に壁を立てていました。そうすると、床下や天井の上は他の部屋と一体につながっていて、トイレの音はそこから他の部屋に伝わっていきます。
今回は、トイレの壁を床のコンクリートから天井のコンクリートを繋ぐように作ることで、トイレを独立した場所にします。そして、壁の中には吸音材を入れ、ボードを2重張りにして音を切ります。
ということで、墨出しの後、大工さんが床下地を組んでしまう前に、先行して床下に配管する設備工事と同時に大工さんも壁を作っています。


今回の現場打合せは、大工さんとの扉周りの詳細打合せです。
開き戸や引き戸の枠の形状、開口寸法を現場の状況を反映させながら確認、確定してきました。
同時に、前回の墨出しの細かい確認ができ、間違いも見つかりました。

このビスケットというブナの圧縮材は、ちょっと優れ物。
専用の工具を使いますが、今回は、縦格子やチークの透かし彫りを、シンプルにすっきりとしっかり固定するために使います。
どんな風に使うかはまたその時に。